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「毎日世界が生きづらい」を読んで(普通に生きるつらさに共感できます。)
この人の本は、本当に生きることの難しさと楽しさを教えてくれる。
悩みながらも必死に生きている人々の成長物語に吸い込まれる。
この本で4冊目だが、ずべて、読み始めると最後まで一気に読んでしまった。
とある夫婦が、相手を思いやるからこそすれ違い、友達や家族からの何気無い一言に悩み、でも悲観的にはならず、お互いの欠点や病気を助けあいながら、生きていく物語である。今回はそんな本です。
特に、妻である女性の悩みに共感した。パートに出て、自分の欠点を知り、母親が過去に放った呪いともいえる一言について、自分なりに理解し、許容する。好きなことをしてうまくいっても、それでいいのだろうかと悩む。好きなことしていないで働く夫に気を使う。うまくいってもいかなくても悩む。たぶんそれが人間であり、大小みんなに起きていることと考える。
うまくいっていない時には、それ自体をねたみ、うまくいている時もこれで良いかと不安になる。そんな生きることの難しさ。割り切りや妥協の難しさ。相手を思ってしたことが、決して相手にとって良いとは限らない。そんな生きることのつらさ・難しさが描かれている。それ相応に年齢を重ねた人であれば、共感できることは間違いなし。
「したいことがあるじゃないの」という質問に対して「それは卒業したから気にしなくていいよ」と返す会話に心が打たれました。
文章も読みやすく、楽しい感じの話では無いけれど、前向きに生きる力を与えてくれる。そんな作品です。
生きることが難しいと持っている方にお薦めです。共感できます。
出版社:講談社 作者:宮西真冬 タイトル:毎日世界が生きづらい」 7/31 読了