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【Obsidian最適化の旅 #20 完結】ぼくのかんがえたさいきょうのおぶしでぃあん!

どうも。趣味でObsidianを使っている者です。

このnoteを含む一連の記事は、私が新しいVaultに求めるものを明確にし、Obsidianの機能を改めて深掘りした上で、私のためだけに存在するObsidian環境を作り上げるまでの旅の記録になります。

本記事は最終回になります。

この最適化の旅の目的としていた、

  1. 日記的な運用

  2. メモから新しい知見や疑問を得る

  3. プロジェクト・マネジメント

について無事、型が定まりました。

最終回ではこれらの型のベースになっている思想やプラグインを整理したいと思います。お付き合いください。

くぅ~疲

オーピー

思想編

まずはどういう考え方でそれぞれのObsidian要素を運用しているか、的なことをきれいに整理してお伝えできるといいなぁと思って 、書き始めてみます。着地は見えていません。

Zettelkastenとしての基本をようやく押さえる

  • メモ同士は必ずリンクする

  • 1メモ1メッセージ

以前のVaultではリンクしないことが多々ありました。検索さえできればまた取り出すことができるし、何より「どのメモにリンクする内容か」を考えるのも面倒です。

Obsidianをいわば「データの入れ物」としてしか活用していませんでした。

ですが上記した2つのポイントを徹底している現在は「アイデアやデータが成長する場所」のようなイメージで活用できています。

この辺りは以下の2冊が詳しいです。Obsidian界隈だとすでに読んでいる人が多そうですが。
特にアトミック・シンキングの方はPrime Reading(Prime会員なら無料で読めるやつ)で読めたので、興味のある方はぜひ調べてみてください。

フォルダは使うが非リンクメモは出しておく

旅の途中でフォルダやタグ、プロパティなど様々なメモの分類方法を徹底的に調べたり考えたりしてきました。

中でも当初フォルダ運用にはネガティブなイメージをもっていました。格納されたメモへのアプローチ方法が固定される感じがしたためです。

ですがメモ同士をリンクすることやMOCを徹底すれば、メモがどのフォルダにあるかは重要ではなくなります

なので基本的にはフォルダを使うかどうかはプラグインの使用に必要であればそうするし、必要なければ分類せず全部同じフォルダにメモを格納しよう、という気持ちで運用しています。

ただ、新しくメモを作成した際に自動でどこかのフォルダに格納されてしまうと、他のどのメモともリンクしないまま放置されるリスクがあります。基本的には新しいメモは出しっぱなしにしておいて、リンクしてからしまうことを心がけています。

日記的運用は見出しよりタグ

Obsidianを日記的に、かつ定期的に振り返るための実運用について、そして考えていることについても、詳しいことは以下の記事で語らせていただきました。

日記の使い方にはいろいろあると思います。

自己を振り返って成長を促すものや、感謝など良い習慣を身につけ続けるためのもの、あるいは心の中身を吐き出し続けることで空っぽにするジャーナリングなど。

私もこれまで紙で、電子で、いろいろなものを試してきました(といっても2~3年程度ですが)。今はObsidianのデイリーノート上で、タグだけ用意して、好きな時に好きなことを書くスタイルに落ち着いています。

見出しを用意して書くべきことを定めていると、書けなかったことがうっすらとマイナスの感情を運んできます。

書けたらタグをつけて定期レポートで抽出する、という運用であれば、書ければプラス、書けなくてもフラットな感じになります。おすすめです。

タグが付いた一文をクエリで見やすく抽出できるのもありがたい機能です。この機能のおかげで実現したことだと思います。

デイリーメモに載る情報や、そこで何を書くか、どう扱うか、みたいな部分は何度目かの登場になりますがHeptabaseのWikiがやはり参考になりました。

メモから新しい知見や疑問を得るにはやはりMOC

Obsidianと言えばZettelkasten、Zettelkastenと言えば、創造性を刺激するメモ手法です。らしいです。これについては下の記事で整理しました。

ここでは最終的にメモを育てる環境と、メモを束ねたアウトプットをガーデニングと花束に例えました。

重要なのはLYTやMOCです。LYTは私の記事では初登場な気がしなくもないですが、Linking Your Thinking、考え ≒ メモ同士をリンクしよう、ということです。

個人的にはMOCで「どのメモがどこで何回リンクされてもいい」というのがこの新しいVaultでの学びというか新しい挑戦です。具体的な説明がとても難しいですが・・・。

タスク・マネジメントの三要素

この連載の中でわたし自身一番関心があったのが、このプロジェクト・マネジメントの部分です。実質はタスク・マネジメントですが。

”正解”をもとめていろいろ試すことができたのは楽しかったです。

そうして行き着いたのはFull Calendarというプラグインでした。
Full Calendarを使ったタスク管理で以下の3点を実現しています。

  • タスクの追加が簡単

  • タスクの依存関係が明確

  • タスクの予定を確認しやすい

依存関係はFull Calendar固有の機能ではなく、メモ同士をしっかりリンクさせていくZettelkastenの思想を愚直に貫くことで実現しています。

Full Calendarでタスクを管理するのに不可欠なのが、プロジェクトごとのフォルダです。プロジェクトの定義についてはPARAという分類法を活用しており、「Projects」「Areas」のフォルダ内に各プロジェクトフォルダを作成して運用しています。

  • Project … 目標と期限のある、いわゆるプロジェクト

  • Area … 健康やお金からドメイン知識まで、長期にわたって責任のある領域

  • Resource … 関心のあるトピック

  • Archive … 上記3つから引退したトピックの行くところ

以下の書籍で提唱されていた方法です。このVault再建の参考になりそうだったので読みました。

このProjectとAreaの分け方の発想が個人的にハッとさせられた部分です。プライベートと仕事の両方でそれぞれ分類して運用しています。

プライベートでもプロジェクト活動

上記の流れから、「プライベートをプロジェクト活動で充実させる」みたいな考え方も今のVault運用、ひいては生き方のベースにしてみています。例えば資格試験であったり、筋トレであったり。

他にもプログラミング技術を身につけよう、となれば、それをプロジェクトとして管理し始めるとコミットしやすくなるし、どこにどうメモを作っていくかが明確になりやすいと感じています。

個人的には面白い生き方だと思います。

プラグイン編

多くの方が導入していそうなものは最後に「その他」でまとめるとして、比較的情報が少なかったり、中核をなしているものを特に強調していきたいと思います。

Obsidian Sync

以前のVaultで2年間、Google DriveやGitを使った同期を試したりしてきましたが、スマホとも同期したい、というのが一番のネックでした。下の記事でも反省しています。

Vaultの再建と同時にObsidian Syncも開始してみました。
快適。
素敵。
素晴らしい。

推し(運営)にお金を落とすこともできて私は満足です

Full Calendar

先の「タスク・マネジメントの三要素」で述べたとおりです。タスク管理用のプラグインを求めていくつか試した結果たどりついた、2024年初頭時点での私の答えがこのプラグインです。

自分が何をしたいのか、円滑にプロジェクトを進めるためには何が必要なのかを言語化したり、情報収集し実際に試したりしたのは有益な体験だったと思います。

タスクごとにメモができると、白紙も多くはなりますがやはりメモする場所に困らず、MOCできるしタスク同士のリンクもできて、今のところはかなり快適です。

Query Control(BRAT経由)

埋め込みクエリの見た目をすっきりさせるために使用しています。
当初はプラグインに頼らずにタスクを抽出したときに見た目が気に入らなかったため導入しましたが、それ以降やめられずにいます。

導入にはBRATというβ版プラグインを導入できるプラグインが必要になります。

クエリタイトル(デフォルトの左上のやつ)を非表示にできるのが嬉しい。

Toggl Track

Toggl Trackはタイムトラッキングアプリです。で、このプラグインはそのアプリからの情報をObsidian上に表示できるようにするものになります。

用途は主にプライベートの時間計測で、たとえば資格試験にその月何時間を費やすかを目標として定めて、目標を達成できているか、いいペースで進んでいるかなどを確認しています。

24年1月の記録。3日は家族とUSJで遊んでました!

そもそもこのアプリを使っていない人には無用のプラグインですが、あると楽しいです。プライベートでプロジェクトを始めてみる際の評価指標として何時間活動できたか、費やした時間を設定することができるようになります。

通勤時間の読書やオーディオブックが支配的(Education)です。悪くないですが、アウトプット寄りのことができるよう工夫したいところです。

Periodic Notes

日記運用のお供です。年次・月次・週次のレポートを作成して振り返るために使用しています。

ネット上にたくさん情報があるので、詳しくはそちらへ!(逃)

具体的にどう使っているかは下の記事でまとめました。

その他

さぁ、あとはもう「その他」です!一口コメントを添えて。

  • Annotator:PDFにハイライトやコメントを残します。PDF++もいいらしい。

  • Auto Card Link:URLを貼るとカード型で表示します。見た目大事。

  • Calendar:日付からデイリーメモなどを開きます。

  • Dataview:メモを自在に抽出します。

  • Excalidraw:Windowsのペイントアプリより便利かもしれません。でもそんなに使ってない。

  • Kindle Highlights:MOCするまでを読書にしたい。

  • Tag Wrangler:タグペインでタグの一括編集などができます。

  • Templater:テンプレートに変数を仕込めます。

おわりに

まとめることが特になかったので、最後らしく「おわりに」と題してみました。この連載を始めた理由などを最後に整理してみたいと思いましたので、やります。

ニッチだからこそ記事を書く

書こうと思ったきっかけはいろいろありますが、一つは「ニッチなものほどやっぱり情報(読み物)が少ない」というのがありました。もっと情報を仕入れたいのに読めるものが無くておもしろくないなぁ、と。

副業目的だともっとメジャーなテーマをランチェスター的に攻めるのが効率的でしょう。記事の数が増えにくいのも仕方のない部分だと思います。

じゃあ自分が増やしてやろう!と。



ただ他人のブログを端から端まで読み込むほどまじめでもないので、単に情報収集が下手だっただけ、の可能性は否定できないところです。

思考の過程を知りたい

もう一つ大きなものとしては「思考の過程を残したい」というものでした。というより本当は「他人の思考の過程を覗きたい」だったのですが。。。

世にある書籍もブログも動画も、そのほとんどは完成品として存在しています。どうしてその意見を持つに至ったのか、それまでにどんな環境で何を体験し、感じ、考えたのか、などのすべてを言語化してコンテンツとして扱われることはほとんどないと思います。

自分はそういう部分に興味があるみたいです。なので「旅」と題して連載風に執筆してみることで過程をアウトプットに混ぜてみました。

1本1本は推敲しているので思考の過程そのままとはいきませんでしたが、20回にわたって本数的にも時間的にも長期化したことで、この旅全体ではところどころ考えなどが変化した部分がありました。

ただ自分と同じく、全部を頭からお尻まで丁寧に読んでくださる人はやっぱり稀だろうな、と思います。一話完結型の方が消費はしやすいですよね。
難しいところです。

あと、せっかくの思考過程なので加筆修正もしません。めんどくさい。
でも各話最後の「次回予告」はリンクを貼っておかないといけませんね。・・・そのうちやっておきます。

AI時代にこそ一次情報を発信したい

いよいよチャットボットに聞いたらなんでも答えてくれる時代が到来していますが、彼らの回答はネット上に見られるいわゆる平均値、大多数にとっての無難な解なのだと思います。

ただ、平均値は万人に当てはまるようなものではないのです。

誰かの特殊な例がごく少数ながらも特定の層の役に立つこともあるでしょう。そういう意味で、個別の事例は多いほど役に立つもの、役に立つ可能性があるものだと考えています。

だからこそニッチなものについてどんどん記事にしていきたいし、自分がどんな環境で何を考えそれに至ったのかという過程もアウトプットの一部として提供できるといいなと考えています。

長旅は終わりですが、別シリーズを始めます

タイトルの通りObsidian最適化の旅はとりあえず完結になります。が、いいプラグインに出会ったり記事や書籍から運用について良いアイデアを得たりしたら都度記事にしていきたいと思います。

それらは 「Obsidianぶらり旅」と称してまたシリーズ化したいと思います。
1回目はこの連載全体を振り返る記事を、1か月後にでも書こうかなと考えてます。

アイキャッチ by Midjourney。気が早い。

長旅になりましたがお付き合いいただきありがとうございました。
皆様のいいねが励みになりました。

あと自分が思っていた以上にコメントが嬉しかったです。note上でもSNS上でも。ちょっと照れますが。
自分もこういうことを他人に対して積極的にしていくべきだなぁと思わされました。

皆様の過程もぜひ記事にしてください。ありがたく読ませていただきます。
それでは!

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