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【Obsidian最適化の旅 #2】反省
どうも。趣味でObsidianを使っている者です。
このnoteを含む一連の記事は、私が新しいVaultに求めるものを明確にし、Obsidianの機能を改めて深掘りした上で、私のためだけに存在するObsidian環境を作り上げるまでの旅の記録になります。
本記事は前回の続きです。興味のある方はこちらもあわせてお読みください。
前回の記事では私がVaultを再建するにあたって何を実現したいと考えているのかを具体的に言葉に書き出してきました。
今回はなぜVaultを再建しようと思うに至ったか、どこに違和感を感じたのか。
2年間”ただのメモ保管庫”としてObsidianを使用してきてどう感じたかを書き連ねていきたいと思います。
どうぞお付き合いください。
ツェッテルカステンの使い方が誤解され、単に入れたものを出すだけの保管庫として使われる恐れがあります。これはもちろん、失望に終わるでしょう。
この記事は、ときどきアフィリエイト広告を利用しています。
思い返せばただの保管庫。されど保管庫。
個人的には割りとこれだけで満足させられていました。
情報をしまって取り出すだけの、保管庫としてのObsidian。
メモの取り方もかなり融通がきくので、この面だけで導入当初満足していたんだと思います。
アクセス先が明確になっている
後日必要になりそうだと判断した情報をObsidianに入れておく。
それだけで、「Obsidianを探せばいい」という状態になる。
手帳のどの辺に書いたっけ?
あのとき編集したExcelどこにしまったっけ?
エクスプローラーの検索って遅いよなぁ・・・あ、落ちた。
こういった「道に迷う」的な時間が短縮できるだけでありがたかったです。
検索が爆速。しかも全文。
Obsidianの検索、早すぎませんか?初めて使用したとき割りと衝撃だったんですが。
検索の対象はファイル名だけでなく中身まで。
タグで抽出したりもできちゃう。
さらにはクエリやDataviewでノートに一覧を埋め込むことだってできちゃう。
PKM初心者の私には刺激が強すぎました。
これだけじゃ物足りなくなったということは、私も中級者くらいにはなれたということなのでしょうか。
反省1 プロジェクトなんて無かった
そもそもこれまでの人生で、「プライベートでの取り組みをプロジェクトとして捉えよう」みたいな発想を持っていませんでした。
2023年の後半に初めて持った感覚?感情?です。
今回Obsidianについて一連の記事を執筆する過程で、過去に読んだ参考になりそうな書籍を改めて読み直したりもしますが、「プロジェクト」とか「目的を持って」みたいなものがよく目につくようになりました。
当時はこの辺はあまり刺さってなかったのでしょう。
アウトプットも曖昧だったり、勉強ノート代わりにしていたりで、一つ一つのノートが長大になっていたり、フォルダによる分類が上手く行ってなかったり、タグが増えてたり。
”整然としていない”感じがすごかったです。
でも「じゃあ引っ越すか」とVaultを新しくできるのはデジタルのいいところですね。
新居では整然とした環境で生活したく、この一連の記事を書いています。
反省2 Daily → Weekly → Dailyの気づき
2年のうち前半の1.5年くらいはDailyで、残りの0.5年くらいをWeeklyで過ごしました。
テンプレは便利だがときに自分苦しめる
Daily時代は見出しとして
事実
発見
教訓
宣言
という、四行日記を自分の言葉に直したようなものをテンプレート化していました。
これがしんどかった。
見出しの下が埋められないと「書けなかった」感じだけが残ってしまいました。
Weeklyでなら同じテンプレートでも書けることが増えるだろう、と考えたのがDailyからWeeklyへ移行した理由の一つです。
目標を目につく場所に置きたい
Weeklyへ移行したもう一つの理由は「週目標を常に目に入るようにしていたかった」からです。
Obsidian開始当初は目標を立てたりしてなかったのですが、いつの間にか月・週で目標を持って行動しようとするようになっていました。
WeeklyノートとDailyノートを横に並べて作業したりもしたのですが、画面を左半分に押し込めて作業することも多く、そうなるとノートを並べて表示しておくのが難しくなったりします。
で、Dailyだけ表示するようになると今週の目標が何だったか忘れる。
週末に「あ・・・」となる。
先に述べた、Dailyじゃノートが充実しないということもあり、だったらもうWeeklyだけで運用しちゃえ、と考えWeekly運用に至りました。
ただ、現在はDaily運用に戻っています。
Weekly → Dailyの気づきは個人的には大きかったと思います。
見出しを時系列にすれば書けることが増える
前回の記事でも少し触れましたが、現在のDailyの見出しは
早朝
午前
午後
夜
の時系列ざっくり分けにしています。
これが今、個人的には刺さっています。
時系列なら事実とか書きまくれる
タスクを午前/午後に予定として放り込める
事実→気づき→学び を一連の流れとして書き残しやすい
事実やタスクを書き残すだけでもノートが充実する
気づきや学びはタグ付けで付加価値っぽくなる
以前は気づいたことは「発見」の見出しの下に書いていましたが、見出しがあると下が埋まっていないときに「書いてない」というマイナス評価が無意識ながらも生まれていたように感じます。
現在は気づきや学びは文の終わりに #気づき といったタグ付けをして強調しています。
これだと「タグがついた」という、やったらプラス、のようなプラス思考になりやすい感じを受けています。
またObsidianのタグと検索の機能として、ノートではなく文章単位での抽出が可能なので、「今週の気づき」のような抽出&振り返りがしやすいのも助かっています。
週目標は日の行動に落とし込める
よくよく考えれば当たり前のことですが、目標は何によって達成されるのかといえば、行動です。
行動のみが自らを目標達成に導いてくれます。
じゃあ週目標を立てたのであればDailyの早朝にタスクとして行動を予定しておけばいいじゃない。
あぁ賢い。
反省3 テンプレートにした見出しに苦しめられる
これはほぼ反省2で書いてしまった部分ですが、Daily以外の普通のノートでも苦しんでいました。
「メモの魔力」のように事実/抽象化/転用の見出しがテンプレートになってましたが、機能せず。。。
私のかつてのVaultには、文章が続いてくれなかった可哀想な見出したちが大量発生しています。
反省4 Tasks、Kanban、Todoistの挫折
プロジェクトマネジメントというか、タスク管理もたくさん失敗してきました。
たくさん失敗したおかげで、自分の苦手と好みが見えてきたように思います。
情報量が多いのは苦手
タスクがリスト形式で縦にどんどん長くなるの嫌。
完結したものも含め、Kanbanが溜まる。移動やアーカイブも面倒。
Tasksのタスク横に日付とか入るの苦手。
日付が書かれるより、その日付のDailyノートに予定化されていた方が管理しやすい。
まだ解像度が荒いので、この辺りは実装や試運転でクリアにしていきたいと思います。
反省5 自動化の罠
私はふだんKindleの電子書籍を読むことが多いです。
そしてObsidianにはKindleでハイライトした部分をノートに抽出できる便利なプラグインがあります。
そのノートたちには、読書中に重要だと思って線を引いた部分のテキストが残っているわけで、これがObsidianの高速な検索機能でヒットする要素として存在していてくれるわけです。
便利だし、これだけで割りと満足していたんです。
かつては。
でも知的に強欲になった私はこれでは満足できません。
Obsidianのものではなく、私の知識へと昇華させたい。
これらのメモを要素ごとに分割し、私の既存ノート(知識)とつなぎ合わせる過程が必要になります。
「メモをノートとつなげるまでが読書」と再定義することになりそうです。
読んだ内容を理解し、それをツェッテルカステンの中でかたちになっている自分の思考の、さまざまな文脈に当てはめることができれば、他の人の発見や思考を自分自身の新たな発見や思考に変えることができます。
反省4のタスク管理の自動化とあわせて、自動化してしまうと自分ごと化が薄くなりやすいのかもしれません。
便利ですが、使い所や使い方は考える必要がありそうです。
反省6 同期
いつメモをする必要/見返す必要が生じるかはわからないので、常に手元にある端末でObsidianが開ける状態が望ましいですよね。
そうなると必然的に自宅PCとスマホを同期したくなります。
Google Drive経由で同期したこともありますが、ちょこちょこファイルの競合が発生し・・・。
Obsidian GitはPC間同期は快適でしたがAndroidでGitを動かす簡単な方法は見つからず・・・。
そしてついに私はObsidian Syncに課金する決意をするに至ります。
ここまで2年!
超快適!
信じられない!
運営にお金も入るし、良いこと尽くし!
迷っている人はやりましょう。興奮の体験があなたを待っています。
次回予告
次回は「そもそもPKMってどう役に立つん?」的な記事になる予定です。
乞うご期待。