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人材育成の目標設定には「数字」を上手く活用しよう

新入社員の本配属から少し経ち、人材育成の目標設定に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。目標設定が上手くいかないのは、「数字」を上手く活用できていないからかもしれません。
 
今回は弊社の研修プログラムをもとにして、人材育成を成功させるために欠かせない「数字」についてお伝えしていきます。

人材育成の目標は4つの方向性に分けられる

人材育成の目標を設定する際にまずポイントになるのが、育成の方向性を明確にすることです。方向性は大きく4つに分けられます。
 
・能力向上
・問題点の改善
・新たな価値の創出
・現状維持
 
能力向上と問題点の改善は言葉のとおりで、「技術を身につける」「足りない部分を学ぶ」といった具合に対象者の能力を上げることで、生産性の向上を目指す取り組みとなります。
 
新たな価値の創出は能力向上と重なる部分もありますが、「社内に蓄積のないノウハウを学ぶ」など、より難度の上がる取り組みとなります。例えば、生成AIについて学び、業務の効率化や新規事業の立ち上げを目指すなどが挙げられます。
 
現状維持は一見すると人材育成にそぐわない方向性に思えますが、組織の維持のためには欠かせない取り組みです。主に業界全体に逆風が吹いているときなどに必要となり、逆境に負けないための舵取りなどを学びます。
 
こうした育成の方向性は、経営目標からフォーカスして設定しましょう。「経営目標→目標達成に必要な施策→施策を実行するために必要な人材」といった具合に焦点を絞っていけば、組織の方向性と育成の方向性が合致します。


数字を用いて目標を具体的にする

育成の方向性が決まったら、具体的に短期・中期的な目標を設定しましょう。このときに心がけるべきなのが、数字を用いた目標設定です。定性的な目標や曖昧な表現では、育成対象者とのあいだで誤解が生まれやすくなってしまうからです。
 
例えば「資料作成にかかる時間を短くしよう」という目標では、どの程度短くすべきなのか共通の認識が持てません。ここで活用すべきなのが数字を用いた表現で、「資料作成の作業時間を5分短縮しよう」と目標設定することにより、認識の齟齬を防ぐことができます。
 
また、数字を用いた目標設定は、進捗管理がしやすくなるというメリットもあります。例えば「月間のアポイント獲得数20件」という目標を掲げたとして、半月が経った時点で7件しか獲得できていない場合、目標達成がやや厳しいことがわかります。
 
これにより、目標未達で終わる前に「アポイントが取れない原因は何か」「残りの時間でどのように改善していくか」といった対応策を考えやすくなるので、育成の効率も高まるでしょう。


なんでも数値目標にするとプレッシャーになる


目標設定に数字を用いることで、人材育成の効率は飛躍的に高まります。ただ、なんでもかんでも数字に置き換えればいいわけではありません。皆さんも数字で表現する人に対して「冷たい人だな」と感じた経験があるのではないでしょうか。数字はときに、相手にプレッシャーを与えてしまうのです。
 
仮に、新入社員に対して、初めて数値目標を伝えるとしましょう。このとき「今月は部署内の平均金額(100万円)を目指そう」と伝えた場合と、「今月は売上100万円を目指そう」と伝えた場合、どちらのほうがプレッシャーを感じるでしょうか。
 
多くの人は、後者の「100万円」という数字の大きさにプレッシャーを感じるはずです。このように同じ目標値であっても、「部署内の平均金額」という定性的な表現と「100万円」という数値化した目標では、印象が大きく異なるのです。
 
ときには、あえて定性的な表現で目標を設定して、プレッシャーを感じないよう配慮することも大切です。


数字力を磨いて適切な目標を設定しよう!


人材育成を成功させるためには、目標設定に数字を活用することが大切です。ただ一方で、社会人になっても数字の活用は苦手……という人は多いものです。
 
実際、部下の能力を考慮して適切な数値目標を設定することは、決して簡単ではありません。また、目標を受け取る側にも、数値目標に対してどのくらいのアクションが必要となるのか逆算する力が求められます。
 
こうしたビジネスシーンで必要となる「数字力」を養うのが、弊社オルデナール・コンサルティングがご提供している「ビジネス数学研修」なのです。数字力や弊社の研修プログラムについて、少し興味を持っていただけたのではないでしょうか。
 
弊社の研修プログラムや無料のオンラインセミナーについて「もう少し知りたい!」と思った方は、お気軽に以下のリンクからお問い合わせください。

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