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ソフィアからアテネ、隣人は猫。

2023/11/30  ブルガリア ソフィア 🇧🇬

観光時間自体は殆ど丸一日しかなかったものの、実は2泊していたブルガリア。
寂しさを感じつつも朝は調べ物や今日の宿探しに時間を費やし、空港の方へ移動することにした。

今日の滞在先はギリシア。一人旅最後の目的地だ。
実はヨーロッパで最初に訪れる土地をギリシアかフランスかで迷っていた。それは念願のヨーロッパ初上陸という記念には個人的に特に思い入れの強い国へと降り立ちたかったからである。今回は航空券の値段も考慮して結果フランスを最初の地とし、初めは今回ギリシャまで足を運ぶことは難しいだろうと考えていた。しかし、旅を延長できることになった結果、この小学生の頃から行きたいとずっと思っていた土地にも足を運ぶことができたのである。個人的に本当に嬉しすぎるお話であった。ただ、今回は本当にショートステイ。ギリシャも満喫したかったのだが、その他の東ヨーロッパの国も魅力的すぎたのでギリシャはまたいつか来るだろうと今回は東ヨーロッパの国に時間を多く使うことにしていたのである。実際、本来はブルガリアでもう少しゆっくりするか母達との街合わせ場所のローマに先に向かっておくべき日程なのだろう。ブルガリアからは陸路で向かうことやギリシャの他の場所も訪れようかと迷っていたのだが、時間が限られているとのことで今回は飛行機でアテネに行くことにした。

飛行機の時間は確か午後2時くらいとそこまで早くはなかったのだが、活動時間にようしてしまったので朝は特に何かするではなく12時前に荷物を求めて宿を出た。チェックアウト時間は割と10時か11時のホステルが多いイメージなのでここのチェックアウト時間がとても寛容だなと思った。正確な時間は忘れてしまったのだが、結構遅めだったと思う。

電車は現地の学生らが多く乗車しており、外国人で大きなキャリーケースを持った私を純粋な好奇心で眺めてくる。嫌な味方ではないのでその純粋な眼差しが眩しかった。

暫くすると電車は地下から地上へと顔を出す。景色が一気に開け、ソフィアの広大な自然を最後の最後に目に焼き付けることが出来た。

空港駅に着くと徒歩1分程度で空港の入り口に辿り着く。空港専用の駅でこれほどまでに近い距離であるのに、その地下にあるとかではなく別の施設として存在しているのが個人的には新鮮だなと思った事を覚えている。

早めに着き過ぎてしまったので、朝食も兼ねてコスタコーヒーに立ち寄る。日本にもあるよなとかいうのはもう気にしない。ティラミスの誘惑に負け、またドリンクもプロモーションの甘いドリンクを頼んでしまった。流石に甘い。ただ、両者とも美味しかった。

ソフィアの空港のWi-Fiは割と強く、スムーズにネットを使うことが出来た。パソコンを広げて作業を開始する。ソファ席の下にはコンセントもあったので本当に作業に最適な場所だった。またその席からは先程利用した駅の入り口が見えた。

作業というよりはこの時はChat GPTを使ってただ雑談を繰り広げていただけな気がする。その時考えていたビジネス構想に関してや、これからの進路についてなど。話題は多岐にわたっていたが、改めてChat GPTの凄さを感じていた記憶がある。

時間にな理想なのでチェックインをして搭乗手続きに移る。出発ロビーでも多少作業を進めようとパソコンを開いていると中国人らしき男性が私に中国語で話しかけて来た。どうやら中国人だと間違えられたようなのだが、私は全く理解することが出来ない。英語で分からないと返すのだが、数分引いてくれなくて困ってしまった。英語の場合だと世界の共通語のイメージがあってかそんなに気になってはいなかったものの、確かにいきなり自分の国の言語で話し始める人って中国語か英語であることが多いよなと思う。あれは何なのだろうか。そして特に、中国の場合はこちらが分からなくても暫く中国語を通そうとしてくるイメージ。それがいい悪いではなく、異国の地でもそれくらいのマインドで生きていけたら強いのだろうなとは思った。まあ途中で諦めてどこかに行ってしまったので力になれない申し訳なさを感じつつも私の問題としては解決してほっとした。


フライト時間は1時間弱とそこまで長くない。その間に気圧でパンパンに膨れたチョコレートの入った菓子パンと飛行機が印刷されたパッケージのチョコレートが配られた。
ブルガリアンエア、どんだけチョコレート好きなんだと思いながら美味しく頂いた。

2023/11/30  ギリシャ アテネ 🇬🇷

ギリシャに着いてからはバスで市街地まで移動する。こちらの方が割と時間がかかっイメージだが、まあ乗ってれば着くのでそこまで大変ということもない。ただ大きすぎるキャリーを持ち運ぶのはやはり大変だった。

アテネの中心街についてから宿までも少し歩いた。チェックインを済ませて街へ繰り出す。いよいよアテネの街探索だ。早々に、煌びやかなクリスマスの装飾が施されたお店やホラーハウスなど全く知らなかったギリシャの一面を見るという洗礼を受ける。

そして、見上げた先にはアクロポリスの丘に佇むパルテノン神殿の姿があった。小学生の時の工作の時間にダンボールを使って歴史の資料集に載っている骨董品を作る課題があった。その時に1人だけ居残りをしながら先生の助力を借りてパルテノン神殿を作った事を思い出す。なかなか変な子供だったなと思いつつ、その長らく憧れを抱いていた神殿をこの目で見れたことに感動を覚える。
また、流石はアクロポリス、確かに小高い丘の上に築かれたその神殿はアテネの街の何処からでも見ることが出来る様な高い場所でその姿を誇っていた。

なだらかな坂を登った先でパルテノン神殿に行き着いた。夜なのでライトアップされたその姿はまた特別な美しさを保持していた。その手前には現地の若者や観光客で賑わうスポットが存在する。私もその岩場で黄昏て見ることにした。
そこからはアテネの街を一望でき、ちょうど良い気候のちょうどいい時間帯、そこにいられるだけで幸せだった。

暫く黄昏てから岩場を降りようとした時に説明看板を見つけたので写真撮影を試みる。そこにたまたま居合わせた男性がこう撮るといいよとアドバイスをくれた。彼も私と同様に1人での観光らしい。このアクロポリスの場で1人でいる人はほとんど居ないので目立っていた。
お礼を言いつつ雑談に入る。彼は香港からの旅行者で、明日弟と合流するとのこと。夜のパルテノン神殿は昼間のよりも美しいと絶賛していた。また私は香港に一度訪れたことがあるのだが、トランジェントの間、23時間と1日にも満たない短い期間のみである。それだけでも十分香港が良い場所である事は感じていたのだが、十分な知識を持っているわけではない。観光地以外に知っていることといえば、王家衛やチャウシンチーといった映画作家についてである。私的には王家衛が結構好きなのだが、彼曰く自国ではあまり人気がないとのこと。ストーリーに脈絡がなく難しいというのが理由らしい。対してチャウシンチーの映画は完全なコメディなので香港でも人気とのこと。確かになと思いつつ、ギリシャでまさか香港映画の話になるとは思っていなかったのでこれまた楽しい時間だった。

彼に別れを告げてラテンムード漂うレストランに入る。地中海に近いこのギリシャの気候は温暖で11月末でも暖かい。テラス席で頂くことにした。外ではラテン系の音楽に合わせてフラメンコ的な踊りが披露されている。陽気な世界だなとほのぼのとしていた。
1人で優雅に食べようと思っていたら隣に猫が座ってくれた。良き隣人である。一度お手洗いに立った時は戻った時に私の席を占領していて困ってしまったが何とかもう一つの席に移ってもらった。

トマトの煮込みの様なものとステーキを注文。まあ普通のお肉だったのでもっとギリシャ料理っぽいものをオーダーすれば良かったなと思ったが、ステーキ自体は美味しく頂いた。
それでも猫が最後まで付き添ってくれたので美味しさは倍以上である。

ギリシャの夜風を浴びながら帰路に着く。
道中のスーベニアショップやレストランから漏れ聞こえるラテン音楽に心が躍る。
改めてギリシャに来られた事に嬉しく思う。調子に乗ってジェラートも食べてしまった。

宿の屋上からの眺めが良いと聞いていたので、帰宅前に上がって見る事にした。眺めが素晴らし過ぎる。そこにはライトアップされたパルテノン神殿の姿があった。
この景色、どのくらい眺めていても見飽きない。
明日も早いし早く準備を始めなくてはと思っていたのだが、後ろ髪をひかれまくってなかなか部屋に戻ることが出来なかった。長らく憧れていた景色を見ることができ、美しい姿が尊過ぎてその時間が途轍もなく幸せなものだった。

何とか区切りをつけて部屋に戻る。今日もドミトリーだ。下の段の女の子がパリ出身とのことで行ったよという話をした。私が良い人ばっかりで助けられたという話をすると、パリの人は冷たいと言われると言っていたのでそう思うのは珍しいと言っていた。確かに他の国の人もパリの人を悪くいう傾向があると感じていたし一部でそれは事実なのかもしれないのだが、私としてはおもてなしを受けた身としてもっと擁護していきたい所存である。
そんなことはさておき、シャワールームが部屋の扉一枚挟んですぐそこで脱衣所もないという構造。男女混合のドミトリーだったので割と困難を極めたが、この周遊期間中に培ったスキルで何とか乗り切る。ドライヤーがついている部屋だったのだが、もう夜遅く宿泊客もそれなりにいたので使って良いか迷ってしまう。1人寝ている人もいたし尚更。ただ、私が申し訳なさそうにしていると使っていんだよ!と他の方が促してくれたので甘んじて受け入れる。
というか、そのうちの1人がバリバリイヤフォンなしのオンラインミーティングをしていたのでそれはそれでどうなんだと思ってしまったのだが。
それくらい自由なバックパッカーがいる部屋も1日だけならやはりおもろいものとして楽しめてしまうのはバックパッカーの素質があるからなのかもしれない。特にストレスを感じるとかではなく、純粋に面白いなと周りの人の行動を観察してしまった。

とはいえ私も明日ちゃんと早起きをして観光しなければならなかったので早々に就寝する事にする。まだ会議の音声は止まないが、私は何処でも寝られるたちなので特に苦ではなかった。
目を閉じて今日も眠りにつく。

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