「HICARU COFFEE ROASTER」 ダウン症玉井バリスタと共に歩む、成長の物語
皆さん、こんにちは! 代表の山中です。
私たちORCaは、「誰もが自分らしく活躍できる社会」の実現を目指し、現在は、大阪の谷町にてダウン症の方と共創するコーヒーショップ「HICARU COFFEE ROASTER」の運営などをしています。
ORCaは、2024年11月1日から4期目を迎えました。
いつも応援してくださっている皆様、本当にありがとうございます。
そこで今回は、3期目の活動内容や、ダウン症への取り組みについてをまとめ、いつも応援してくださっている皆様にご報告をさせていただければと思います。
ぜひ最後までお読みいただき、コメントやいいねで応援していただけると嬉しいです!
01. 玉井、バリスタデビュー
2023年11月11日、第4回日本ダウン症会議・第5回日本ダウン症学会学術集会のレセプションで、玉井バリスタが初めて人前でドリップコーヒーを提供しました。
今まで、お店ではケーキ作りを担っており、コーヒーを淹れたことが無かった玉井。このイベントに向けて、半月もの間、勤務のない日もお店で練習を重ねました。「この日のイベントのために頑張ります!」という彼女の言葉に、専門的な技術を身につけ、責任ある仕事を任せることで、働く喜びや生きがいを感じてもらえることを確信しました。
また、日本ダウン症学会の会長である玉井のお父さまにも、コーヒーを飲んでいただきました。活躍している姿を目の前で見ていただけ、感慨深くなる一枚です。
02. HICARUの日を開催
年に一度開催される「HICARUの日」は、DJブースやダンスフロアを設け、コーヒーだけでなく音楽も楽しめるイベント。ダウン症の方もそうでない方も、皆が楽しめる空間を提供したいという思いが形になったイベントです。
玉井バリスタが1日3回コーヒーを淹れてくれたおかげで、たくさんの方がその時間に合わせて来場してくれました。DJの前では、来場してくださった方々が体を揺らしながらダンス踊っていました。
障害の有無に関係なくダウン症の子たちも一緒に、同じ空間で、みんなが踊って楽しんでくれたということが、印象的で良い時間でした。今年は、HICARUのスタッフも全員で参加し、より一体感を高めたいと考えています。
03. 深江にあるカフェのオープンレセプション
大阪の深江市にある小さなカフェ併設の自撮りフォトスタジオme.にも出店しました。玉井バリスタもme.の制服を着用させていただき、接客をしました。関西テレビさまにも取材に来ていただき、大盛況の1日でした。
04. ダウン症の縁日にて登壇
ダウン症協会大阪支部主催の「ダウン症の縁日」に登壇させていただきました。
参加者の方々の約半数はHICARUを知っていると言ってくださったのですが、ダウン症という小さな業界の中で50%の認知度ということに悔しさを感じる日でした。来年も出店させていただけるのなら、会場の大半の方が認知してくださっているようになっていたいです。
また、偶然にもこの日は、20年前に私の弟でダウン症のひかるが亡くなった日でした。20年後の今、ダウン症の方々に希望を与えられるような存在に少しでもなれていること、考え深いです。
05. バディウォークに参加
バディーウォークは世界中で開催されてるダウン症のイベントです。今年は大雨でイベント自体は中止となってしまいましたが、コーヒーを提供するブースは継続され、心を込めてコーヒーを提供させていただきました。
06. 近隣カフェのオープニングイベント
應典院というお寺の「おてらセルフカフェ」オープニングイベントにも参加し、玉井バリスタがコーヒーを淹れました。この日は、約30分の間コーヒーを淹れてくれたのですが、一度も疲れを感じさせず、終始リラックスをした様子で接客をしてくれました。その姿を見て、プロのバリスタとしての自覚や責任感を感じ、心強く思いました。
07. 小学生に向けて職業体験
お店で、コーヒーを淹れる職業体験をしました。
当時は午前中がお休みだったので、その時間を利用して、こういった体験を行ったりもしていました。
子どもたちも笑顔で体験してくれ、開催して良かったと思える時間となりました。
将来的には、出張イベントなどでダウン症の子どもたちにコーヒーを淹れる体験をしてもらえる機会を提供したいと考えています。そういった体験を通して、ダウン症の子どもやその親御さんに、希望を与えたりサポートができるようなきっかけ作りをしていきたいです。
08. HICARU COFFEE ROASTER2周年
2024年5月23日に、HICARU COFFEE ROASTERは2周年を迎えました。
2周年を記念して、お店では、狼のロゴを刺繍であしらった長袖のTシャツを販売したり、特別営業日を設け、沢山の方にお店に足を運んでいただきました。
また、この時期にHICARUを支えてくれた野々村がコーヒーショップを開業し独立。2周年の日に一緒に並んで写真が撮れたことが、とても思い出深い1枚です。
09. ワントライブの周年イベント
玉井が通うダンススクール「ワントライブ」の5周年イベントでコーヒーを淹れました。好きな出し物をして良いという時間に、玉井は「コーヒーを淹れてその場にいる人たちに喜んでほしい」と自ら話してくれたで、私も応援させていただきました。
コーヒーを飲んでいただくのは先着20名だったのですが、大反響ですぐに終了。その代わりに、協賛という形でドリップバック200個を参加者の方全員に手渡しで配らせていただきました。
10. 社内バリスタ研修会
お店を1日お休みにし、HICARUのスタッフ全員でコーヒーショップを巡り、味、面白さ、奥深さなど、コーヒーに向き合う時間をつくりました。立場、年齢、障害の有無に関わらず、全員がフラットな目線で意見を交わし合っている様子が、弊社で体現したい世界観が形になってきていると実感した1日でした。
また、最後にはビジョンや今後の展望、課題などを共有し、気合をいれました。
3期目を終えて
3期目は、積極的にイベントに出店するようになりました。
イベントに参加することで、当日までに何か出来るようになっていたいという成長目標を立てることができ、晴れ舞台(イベント)まで努力をするので、成長のきっかけになるという発見がありました。また、その方法がHICARU COFFEE ROASTERには向いていると感じました。
最近はその教訓を活かし、日々の営業に晴れ舞台を作るためにスタッフ一人一人に対してバリスタカードを作りました。スタッフのモチベーションにつながっていると思います。これからも成長を忘れず、取り組んでいきます。
4期目に向けて
4期目は、他企業との連携を強化し、HICARU COFFEE ROASTERで得られた成功事例を共有することで、多くのダウン症の方が活躍できる社会を目指したいと考えています。
ORCaという1つの会社の規模で出せた成果を、沢山の企業と、沢山の協力者の方を増やすことで、社会に仕組みを作り、ダウン症の方が希望を持てるような世界になればと思っています。私たちの活動や想いに参画いただける企業様がいらっしゃいましたら、お声がけいただけると嬉しいです。
玉井バリスタと共に歩む
これまで玉井の成長を目の当たりにし、障害の有無に関わらず、時間と労力をかければ人は成長できることを確信しました。
現在も、玉井は新たな目標として「ラテアート」に挑戦しています。
玉井がバリスタとしてラテアートを習得することは、「自分が好きな人たちを幸せにしたい」という本人のやりたいことでもあり、成長にも繋がります。また、それをSNSなどで発信することで、ダウン症やその周りの方々だけでなく企業に対しても、新たな働き方の可能性を示せるのではないかと期待しています。
いつも応援してくださっている皆様には、玉井バリスタのラテアートを飲んでいただき、その感想を本人に伝えてあげてほしいです。現在はラテアートの練習している過程なのですが、お店に来ていただけると練習している様子が見れたりもします。いつでもご来店お待ちしております。
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