パワーと空気抵抗からパフォーマンス向上を考える
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求めているのはパワーではなくスピードである。
ある一定のレベルまでに達した選手が、よりパフォーマンスを高めるためにパワーを高めるようにさらに努めると、パフォーマンスが向上しないことがある。それは、スピード=パワーだと考えすぎてしまっていることに起因するケースが多いことがある。
自転車競技におけるスピードは純粋にパワーのみではない。
パフォーマンスを解析する際に考えるべきことを、1つの例を元に、少しだけ突き詰めてみる。
空気抵抗とパワーを考える
現在、各選手の走行データを Training Peaks / WKO を活用して解析し、今後の課題を考えている最中だ。しかしTTにて速度(順行能力)を考える場合、近年では空気抵抗を考えなくてはいけない。
基本的に、空気抵抗は風洞実験などを活用してデータサンプルを得る必要があるが、一般的にそれを行えるほど資金も時間もない。そこでは私はコーチングにおいて Best Bike Split (BBS) を常にしている。どのように活用しているかを、東海サイクルフェスティバルにおいて他の選手よりも比較的綺麗にデータを取ることができた四方選手を参考にして説明してみよう。
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