見出し画像

北ブラバント博物館 Het Noordbrabants Museum オランダ/スヘルトヘンボス ~南ネーデルランド執政府・オランダ共和国、両黄金時代の文物を収蔵する総合博物館

※ 訪問記は2014年6月時点の情報です。

地方の大型総合博物館といった感じで、隣接した市立博物館と建物を共有し(ただし料金は別らしい)、古代から現代までなんでもあります。ので、近世の展示を中心にみてきました。

写真OK!と入口では言われましたが、内部では学芸員の方に指摘されたりもしたので、部屋に誰か職員がいたら一声かけたほうが良いかも。

コレクションはこちらから検索可。


ブラバント地方史コーナー

本館と新館に分かれていて、本館のほうが古典的な作品を置き、新館は1Fに企画展示、2Fに常設のブラバント地方史コーナーがあります。 ブラバント地方史コーナーには、プールビュス(子)によるアルプレヒト大公・イザベラ夫妻の肖像をでっかいパネルにした八十年戦争期コーナーがあって、ここが実に楽しい。

スヘルトヘンボスは1629年のスヘルトヘンボス攻囲戦でオランダが奪還するまではスペイン(南ネーデルランド執政府)側に属していました。12年間の休戦中、両大公夫妻による芸術文化の発展の恩恵を受けた街でもあり、執政府関連の収蔵品も多いです。とくに大公夫妻の肖像を鋳造したコインはコレクション内にも豊富です。

ナッサウ伯マウリッツが画家ミーレフェルトに描かせたスピノラ侯の肖像もこちらに。ノールトブラバント博物館はアムステルダムの国立博物館と母体が一緒なのか、所蔵物をそれぞれ共有していますね。あっちにあるべきものがこっちにあったり、逆にこっちにあるべきものがあっちにあったり。


レッケルベーチェの戦いコーナー

レッケルベーチェのコーナーにあった兜はたぶんこれ。1600年の「レッケルベーチェの戦い」は意外と人気のモチーフみたいで、18世紀につくられた、レッケルベーチェの頭部をかたどった壺なんかもありました。(サムネイル表示されてませんが下のリンクから)


スヘルトヘンボス攻囲戦コーナー

もろちん、1629年のスヘルトヘンボス攻囲戦の絵もたくさんあります。この攻囲戦によってスヘルトヘンボスはスペインからオランダに所有が移ったわけですが、この直前までは南ネーデルランド執政府の、この直後からがオランダ共和国の文化の黄金時代にあたり、ちょうど両方の利点を享受したといえます。

この寓意画については解説動画もありました。


ヒエロニムス・ボス コーナー

同じフロアにあるヒエロニムス・ボスのコーナーは通常は小さいですが、2016年の没後500周年祭では特別展も開催されました。


アクセス

スヘルトヘンボス中央駅から約800m。最短距離もいいけど、せっかくだからビネンディーゼ運河沿いやカテドラルの前を通って遠回りしていきたい。

博物館の裏側に回ると建物の壁に紋章のある場所も!(見出し画像) この辺の地味な通りです。


いいなと思ったら応援しよう!

KOTOYO
サポートいただいた費用は、おもに本館『金獅子亭』サーバ・ドメイン維持管理費用や、関連書籍の購入に充当いたします。