気持ち悪いレベルのシンクロニシティ
これは2007年辺りに、私がアメリカの日経のIT企業でインターンシップをしていたときの事です。私が渡米してから約一年後の事、諸事情によりその当時乗っていた車を友人に売却した為、また新たに中古車を購入しようと色々なディーラーなどを訪ねていましたが、その当時のカリフォルニアの中古車の市場はボロッボロな車しか出回っておらず、気に入った車が全然見つからず、一か月以上もレンタルカーで過ごしていたある日、会社の上司から「俺の知り合いが最近、良い中古車を仕入れたって言ってたから見に行けば?」と言われたので、すぐにその○○オートという個人経営のさびれたディーラーに駆け付けると、そこにはピカピカで真っ赤なホンダ・アコードのクーペがあり、一瞬で一目惚れした私は、試乗もそこそこに、その場ですぐに半額を支払い、翌日に残りの支払いを持って車を引き取りに行きました。その車は色々と問題があり、よく壊れましたが、とってもその車が気に入っていた私は、直しながら乗っていました。
そこから話は飛んで、2014年の事です。無事にアメリカで大学を卒業する見込みが出てきた私は、その時点では卒業はまだしてないですが、卒業見込みという事で、仮就職することが出来ました。その求人を見つけたのも、フリーの情報ウェブサイトで、大した会社の説明もなく、会社のウェブサイトでさえも工事中となっており、なんだか怪しいと思いましたが、何となくそこへ面接しに行ったところ、わりと立派なビルの中の一室に辿り着き、そこは50代の日本人のオーナー(男性)一人と、30代の女性二人の従業員という、小さな事務所でした。面接の感じはとても良く、人手も足りていないのか、即決で雇ってもらえました。アメリカ永住権が最終目的だった私は、その会社がグリーンカード(永住権)をサポートしてくれるかもしれないという条件に惹かれ、すぐにOKしました。
結果から言うと、そこの会社はかなりブラックだったので、とても大変だったのですが、こんな私の面倒を見てくれて、3年後にきちんと永住権も取ることができ、夢が叶った瞬間を味わうことが出来ました。
話が前後して申し訳ないのですが、ここからが本題です。その会社で働き始めてしばらくしてから、会社のオーナー社長も昔、私と同じく、ホンダ・アコードのクーペの赤を乗っていたという事が発覚して、その話題で盛り上がりました。以前から、食の好みなどが社長と私は合うという事は分かっていたので、車の好みも一緒という事が分かって、更に盛り上がっていました。
そんな中、私の車の調子が悪いことを前から知っていた親切な友人が、新車を買ったので、今乗っている車を格安で私に売ってくれると言ってくれました。すぐに快諾して、友人の車を購入して、私の赤い車は知り合いの車屋さんに頼んで結構いい値段で売却することが出来ました。
赤い車を売却してから数か月後、付き合い始めた彼氏(今の旦那)のアパートの駐車場を歩いていると、なんと私の赤い車がそこに駐車されていました。ナンバープレートも、私の付けた傷もそのままだったため、直ぐに私の車だ!と気づきました。すごい偶然もあるんだなぁ。と、彼氏とびっくりしていました。
また話は飛びますが、その後、その彼氏(今の旦那)と交際が上手く進み、一緒に同棲することになったため、ある夜、私は家の掃除をしていました。クローゼットにしまい込まれた段ボールの中身を整理していると、そこには昔、売却した赤い車の車両登録証、オーナーズマニュアルなどが出てきたので、それを捨てようと内容を確認していると、そこには会社のオーナー社長の名前と彼の自宅の住所が書いてありました。「は?なにこれ???」と、頭の中が暫くフリーズして何を私は今見ているのか、混乱状態の脳みそを整理して分かった事は、私がずっと気に入って乗っていた例の赤い車は、会社のオーナー社長が昔乗っていた車、そのものだったんです。
それに気づいた私は一気に全身に鳥肌が立ち、その場にいてもたってもいられないくらいの何とも言えない興奮状態に陥りました。翌日、そのホンダ・アコードの車両登録証、オーナーズマニュアルなどを会社に持っていき、社長に「これ、社長のなんで返します」と渡すと、社長は「え?なにこれ?なんで貴方が持ってるの??」と少しパニックになっている社長に、「社長!私が前に乗ってた赤い車、社長が昔乗ってた車だったんですよ!」と説明すると、真顔で物凄いドン引きしてました。騒ぎを聞きつけたほかの女性社員にもそれを説明すると、みんなも真顔でドン引きして、社長の右腕の女性からは「あなたは本当に社長の会社で働く運命だったんだね」と言われ、やっぱりそうなのかぁ。と何となく納得したのを覚えています。詳しく社長と話をすると、やはり社長は昔、あの車を○○オートに売却したと言っていました。その○○オートはその当時、私が普段行かない様なエリアにあり、フリーウェイに乗って渋滞なしで45分は最低でもかかる場所にあり、近所だったとかいうわけではなかったのもやはり不思議です。
グリーンカードが取れたのも社長のお陰だし、今の私があるのは本当にあのブラック企業で働かせてもらえたお陰だと思っています。あのブラック企業は数年前にグリーンカードが取れた事をきっかけに卒業して、今は昔からの希望だった公務員をしています。私は本当に、夢が叶ったと思っています。
そして今では心から、何も偶然はない。「全ては必然」だと思っています。
前置きも長々と、駄文長文申し訳ありません。
ではでは。
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