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ぬれせんべいから教わるセミドライの世界

雨音で目覚めた朝は、土砂降りで4時台でした。
湿度はわかりませんが、かなりのものでしょう。
洗濯物が乾きにくい季節になりました。気温が下がって喜び、湿度が上がって文句をいうわがまま。

湿気はデメリットしかないのでしょうか?食品では「しける」「しっける」と嫌われるマイナーイメージが強いかもしれません。

先日、配り菓子で「ぬれせんべい」をいただきました。千葉県銚子市のお土産です。ぬれせんべいを食べるのは3度目?記憶があやふやで。
実は過去に食した時は「ふーん」程度でおいしいもまずいもなく、印象が薄い感じでした。ただ食感に関しては多少引っかかるものがありました。

銚子は醤油の産地。たしか社会(地理?)で学びました。調べてみると、ぬれせんべいの発祥は銚子。地産地消、さらに企業救済にまで関与しているとは。食品の魅力が貢献したのは間違いないでしょう。

さて、ぬれせんべいの感想です。
「生誕時は『カリカリのせんべい』だったんでしょ?どうしてわざわざ醤油に漬けたの?故意に水分(醤油)を与えて湿気させるとは!どういう方針か教えてください」



銚子電鉄のぬれ煎餅(赤の濃い口味)
Wikipediaより引用

と、啖呵を切るイメージでしたが逆でした。

「なぬ?この食感……」
チャレンジ精神と柔軟な発想に舌を巻きました。ノーマルせんべいとはまるで別物。

感激したのが、ひと口噛むと粘りを感じること。米の威力?もちろんせんべいですから外側はかたいです。なのに歯切れの悪い(よい意味で)微妙な抵抗と歯で押し潰す感覚は、なかなか味わえないものだと思いました。
咀嚼に多少時間がかかるため、甘じょっぱい醤油が焼けた香ばしさを舌がすべてキャッチします。

見た目普通のせんべいだから、いつもの調子で歯切れよくバリバリ食べる気満々で立ち向かったら、脳がバグる。そこが大変愉快でおいしさを呼ぶのだと考えます。


先日投稿した記事は、生→乾燥について書きました。


今日は乾燥→湿気。

何でも一方向ばかりに注目してはいけないと教えられました。生でもない、乾燥でもない。ちょっと変化球を投げ込んだぬれせんべい。

突然ですが、いちじくは圧倒的にセミドライが好きです。


生から乾燥に至る途中でストップするのがセミドライならば、焼いて乾燥させた後に水分吸収したぬれせんべいもセミドライ?

セミドライも楽しそう。製造したくなりました。
(いちじくです)

今回何より後悔したのは、ぬれせんべいが想定以上のおいしさで「もう1枚食べたい!」気持ちを残したことでした。



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