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【ゆず大根】ゆずがなければ「大根」になる。

12月にゆず大根を作ったところ、家族が沼に落ちた。また作ってと懇願される。この間までは千枚漬け風を愛してやまなかったが、ようやく入れ替え戦が行われる運びとなった。さようなら千枚漬け風。
長きに渡って我が家の食卓を支えてくれたが、一度退出しても多分桜咲く頃にはふたたび呼び出されるだろうとほくそ笑む。



先週来の大根を使い切りたいので、ゆず大根作りはちょうどいい。


約800gをテキトー棒状に切りました。
不揃いでも完成したらみな同じになるのです。
塩をまぶしてじんわりじんわり泣かせます。
極悪人(の気分)です。
涙を絞り出して捨てました。
極悪人(の気分)です。



ここまで下処理して調味料を計量後、買い物へ。
ゆずを買い忘れないようにメモ持参。

あろうことか毎週行く産直市にはゆずがない。
「えっ?」と声が出るのを飲み込んだ。
今ゆずを売らなければいつ売るのだ。

続いてスーパーへ行く。こちらにも置いていない。
柑橘の国に住んでいるのに!
生産量激減の危機?JA買い占め?もしくは高級料亭に流れているのか?まさか県民の99%以上がゆずジャムやゆず茶、ゆず大根を大量に製造中なのだろうか?

助けてください!

このままでは我が家で首を長くして待つ大根が行き場を失ってしまう。水分(涙)はすでに絞り出したのに、また泣かせてしまうではないか。


かわいいゆずにしました。
ミニサイズ7個入りで150円


寒い日にわざわざめんどくさい……を乗り越えて、ここにはあるだろうという確信の元、もう1件の産直市へ行く。

あったー、よかった。
これで大根の身分は保証された。

ゆずから皮を剥ぎ取って白い部分は取り除き、端から細く切る。
包丁を使うのは大の苦手なのにこの作業が苦にならないのは、果皮を切るたび芳香に包まれながら柑橘に触れているからだと思う。


お待たせしたゆずの皮
調味液、ゆず皮、鷹の爪を加えます。


ビニール袋に入れてもみもみ。
約半日後に浅漬けを試食してOKだった。

よかったー!「大根」にならなくて。



柑橘類は大好きでも、なぜかゆずだけは敬遠していた。強い印象の香りに酔う感じが合わなかったのかもしれない。
「ゆず」は丸いフォルムで黄色がすてきで、何より響きがいい。元同僚に「ゆず」さんがいて、名前がかわいくてうらやましかったのを思い出した。

今回ゆずを探し求めて、何かの答えが見つかった気がする。苦手なものが好きに変わったら、苦手な期間に出来なかったあれこれを試さずにはいられない。

次はゆず羊羹か。



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