フランス語を使うと料理もスイーツもオシャレに聞こえる謎
最初にお断りしておきますが、わたしは英語もフランス語も話せないし、わかりません。
「はろー!」「ぼんずーる!」が限界です。
かつてスイーツは「甘いもの」とざっくり表現していたように思うのです。スイーツとさらり横文字を使う21世紀は、甘いもの人気が加速しています。
ケーキがなんだか洗練されて、カフェなるものがポツリポツリでき始めて、コーヒーがぐんと身近になるなど、さまざまなものが一気に動き始めた感じでした。バブル以降でしょうか。若いから記憶にありません。
実はよい意味でずっと疑問に感じていた言葉について、思いつくまま拾い出してみます。
いろいろな本をナナメ読みして料理用語と食材名をほんの一部ですが知りました。とりわけなぜフランス語はかっこいいのか。クラクラした例を挙げます。
①チョコレート(chocolate)
→ショコラ(chocolat)
チロルチョコレートと森永のミルクチョコレートで育ったわたしは、今でもチョコレート愛を貫いています。チョコレート色は魔力でしかありません。
ずっとチョコレートケーキと友好関係だったのに、いつからガトーショコラが主流になったのだろう。転校生に人気を奪われてしまった。
近年パティスリーで「チョコレートケーキ」を売るのは少数派?見つけられないだけかもしれないけれど、なかなか目に留まりません。
調べていないので勝手なイメージです。チョコレートケーキはココア入りスポンジケーキを横3枚下ろしで(魚か!)、チョコレートクリームをサンドしたもの。
一方、ガトーショコラは溶かしたチョコレートを生地に混ぜ、メレンゲを合わせてしっとり焼き上げる。
全く違うものですが、どちらもおいしいから好みは分かれると思います。
ガトーショコラはフランス語だから 「ステキに聞こえる」のも理由の一つだと自信満々!
フランス語は鼻から抜くように発音するものだと信じてやまない田舎っぺです。
Gâteau au chocolat
わたしは今、シャンゼリゼにいる気分。
ショコラ〜♪
②ラズベリー(raspberry)
→フランボワーズ(framboise)
そもそもベリーといえばストロベリー 一択。
いちごの独占市場?子どもは大好き、歳を重ねてもあの色と形状と甘酸っぱさにはやられます。
そこへ伏兵ラズベリー参入。いつ頃からだろう。
ラズベリーの愛らしさに魅せられたわたしは、ラズベリーの苗を友人から分けてもらって植えた。お世話係は父。成長して少ないながら収穫できたけれど、味は水っぽくて酸っぱくて残念だった。
時を同じくして、ラズベリーがフランス語でフランボワーズだと知り、ますます愛が深まって、堀井和子さんの真似をしては菓子に添えてスタイリングごっこを楽しみました。
フランボワーズを思い浮かべた時、意識はフランスのアルザス地方へ飛んで行くの。憧れの地に行きたくても行けないから、せめて精一杯息を吸い込んで鼻にかけて発音してみる。
framboise
何年もお目にかかっていませんが、お元気ですか。
今でも好きよ。
③チャービル(chervil)
→セルフィーユ(cerfeuil)
今から数十年前にハーブが大流行しました。このわたしがプランターに数種類植えた記憶があります。
ローズマリー、タイム、あとなんだったっけ?
ハーブの本で種類と使い方を学びました。その時に見つけてしまったのがセルフィーユ。なんて上品な名前だこと!しかもチャービルとセルフィーユは同一犯だって。
ケーキの飾りによく使われていますね。
調理現場でデザートや15時のおやつを提供する時は、ちぎってはのせ、ちぎってはのせまくりました。
1パック買ったら結構量があるのです。もったいないのでスープの飾りにしよう。ひと葉だけちぎってのせたらオシャレに見えるかもしれない。
……もうわかりましたね、必ずやらかすのです。
その日はポタージュスープでした。にんじん、かぼちゃ、じゃがいも、ごぼうのいずれかだったと思います。
スープカップにスープ入れる→セルフィーユのせ
→葉っぱ水没
ポタージュがもたもた濃厚タイプではなかったため、葉が水分に触れてジワジワ沈む悲しさよ。慌てて中止。勇気ある撤退は履歴書の長所に書けるくらい得意技です。
cerfeuil
カッコよく盛りつけられなかった。ごめん。
フランス語がオシャレに聞こえる謎は、フランスへの憧れ、フランス発祥(中心)の食べ物を愛している、単語の響きがたまらなく好きってことで強制終了します。