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【目玉焼き④】落とし込んでなんぼ

目玉焼きをのっけると、主役を食ってしまう新人女優のような雰囲気を醸す。張りのある艶やかな表面は美しい。圧ではない若さゆえの存在感をどう説明すればよいのだろう。

ベテラン目玉焼きは、のっけなんて安易な方法では満足せずに、next ステージ求むと訴えている。
のっけるだけで調子に乗るな!目玉を落とし込めと。
取り急ぎ穴を掘ってみよう。


◻️巣ごもり卵風の目玉落とし

緑のダイヤ:キャベツに落とし込む。
できあがりをお皿に移せるのだろうか。
なんとか移動済み。
岩塩をパラパラ振ります。キャベツはカレー麹でソテー。
もう少し火を通したかった。
ジュルジュルジュルジュールー


巣ごもり卵とはうまくいったものだ。キャベツクレーターに卵を落として鳥の巣に見立てるとは。ピヨピヨ小さく羽ばたける気がするのは気のせいでしょう。


◻️輪っか玉ねぎに目玉落とし

一目瞭然
場外乱闘
小さい玉ねぎでは卵1個を受け止めらない。
玉ねぎの背中側に哀愁が漂う。
ケチャップ麹を添えて。
玉ねぎはいい感じの加熱具合で合格。
玉ねぎセルクルは熱が入りづらく半熟以上のゆるっぷり。
ジュルジュルジュルジュルジュルジュールー



もっと大きい玉ねぎで作らないと、卵の火通りが悪過ぎてこんな風になる。鍵と鍵穴のように、輪っか玉ねぎと卵の容量はあらかじめよくよく考えて決行するように。反省と卵黄は飲み干した。


◻️ラピュタパン風

いつもは四角の食パンなのに今日に限って山型。
マヨネーズ堤防の距離が長くなる。嗚呼!
とはいえ、黄色と白の世界は穏やか
切り裂いてゆっくり落つる卵黄よ


前回の目玉焼き記事のコメントで(かもめサブレーさん♡)教えていただいた。(自称)安土桃山生まれのわたしは、ジブリをほとんど知らない。すまーとふぉーんで調べてみたら「拙者はつくらねばならぬ!」と鼻息がふんふん荒くなった。

マヨネーズをこの量食べるのは誰しも恐怖との戦いになるだろう。しかしここで怯んでは(自称)武士ではない。加熱して保形できない柔らかなマヨネーズは、ひと飲みで食道を滑り落ちていった。
目玉焼きの存在を忘れそうになるくらい、強烈でめくるめく一品であった。

3品を作ってみて、落とし込みには高度な焼き技術が必要だと知った。未熟ビギナーが理想の半熟目玉焼きを完成させて成熟するには、まだまだ道のりは遠い。

さて、次はどのお皿にお邪魔しようか。


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