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【大失敗!!私のアパレルブランドが潰れた9つの理由】Vol.1
今だから言える失敗ポイントや後悔、やっておくべきこと、当時のメンタルや失ったもの、得たものなども書き綴っていきます。
この記事は、こんな方におすすめ🖊️
アパレル起業を考えている方
若くてとにかく何者かになりたい方
リスクを取るのが怖い慎重で頭のいい人
リスクを取るのが好きなギャンブラー様
女性起業家を目指す身も心も輝いているそこのあなた
社会に適合できず、宇宙への移住を真剣に考えている方
夢ばかり見ていてどうにかなるだろう思考の方
※この記事は著者の実体験に基づくフィクションであり、主観的な表現や思想が含まれております。
まず、最初に私の起業ストーリーをお伝えしたいと思います。
私は2014年に大阪のとある専門学校に通ったのち、晴れて外資系アパレル店員としてデビューいたしました。その後物作りへの情熱が消えず靴のデザイナーに転職。中国でも勤務しているうちに、もっと広い世界を見てみたい!という思いからイギリスに短期留学。語学学校で出会った貴公子のようなイタリア人と出会い交際。そして彼こそが後の起業のきっかけとなるのでした。
2017年2月ロンドンから帰国し、地元兵庫には帰らず、到着地である羽田空港に降り立った私はその場で元彼に電話をかけた。"今帰国したんだけど、今から2週間くらい泊めてくれない?”こんな無作法な電話に、私の元彼はいいよと二つ返事をくれました。
長い海外の旅から帰ってきたばかりで必要なものは全て手元にあったんです。
帰国と同時に東京の生活が幕を開け、明るく曇った東京の空の下で頭を駆け巡るのは”どうやって起業しようかな”それだけでした。
都心にあるマンションの1Kに間借りしながら、どうやって自分のブランドを作ればいいんだろう….貯金なんて一円もない。スポンサーなんてもちろんいない。
お金を借りられるような社会的信用もない。
ないものばかりにフォーカスしていました。
私が今持っているもの、それはアイディアと若さ(時間)と健康だけ。
失うものなんて何もないからこそ、やってみるしかない。
そんな若くて無謀で甘い考えだけが私の唯一の命綱でした。
起業のアイディア
ファッションが大好きだけど、アパレルブランドなんて無数にある…
何か特別で他のブランドにはないことをしなくちゃ絶対うまくいかない。
そもそも人の目にすら触れない。と思っていました。
私は、コーヒーで汚れたノートを取り出して、好きなファッションブランドと
あまり好みではないブランドを書き出してみた。そして、なぜそのブランドが好きなのか、なぜそのブランドが好みではないのかも書き出してみた。
拙い自己分析の結果、どうやら私が好きなブランドの特徴は、長く愛される品質と革新的だが品のあるタイムレスなデザインということだったんです。
逆にあまり好きではないブランドの特徴に、薄い生地で見た目だけかっこよく作られた、嫌な匂いのするあのブランドでした。
自分がブランドを作るなら、長く愛してもらえるような品質で、見た目もカッコよくて同世代の女の子たちが素敵な思い出を作れる洋服を作りたい。
控えめなファッションを好む女性が少し大胆になれたり、もともとファッションが好きな人たちが胸を張って着てもらえるようなブランドを作りたい。
そんなことを考えている間が一番幸せでした。
ふと頭に思い浮かんだのは、
【 SDGs 】…留学中にイギリスのメディアで何度も目にしたこのアルファベット
4文字。気になって調べたところ、どうやらファッションって、洋服作りって、
かなり地球に悪いそうだ…
そういえばUmberto(元彼)が、モデナに高級生地のデッドストックが
あるって言っていたな。話によると、ヨーロッパ系のハイブランドが毎シーズン廃棄している生地を格安で販売している倉庫があるらしい。
その生地を使って、素敵な洋服をデザインし日本で生産すれば日本の枯渇したアパレル工場の存続にも貢献できて一石二鳥じゃないか。(当時日本のアパレル工場は高齢化や中国や東南アジアなどの価格競争に敗れてかなり衰退していた。)
そんな風に思ったのでした。
そして、その頃アメリカではもうすでにサスティナブルをテーマにしたアパレルブランドの成功例がいくつかあった。例えば、Reformation *1やEvelane*2、Allbards*3など。
(*1 Reformation)
(*2 Everlane)
(*3 Allbirds)
これはいいアイディアなのでは?
やってみたい。今すぐに。その思いだけは本物でした。
でも、その頃の私は本当に何も知らなかったのです。
洋服を作る工程やデザイン画の書き方、仕様書の書き方すら知らず、
どんなチームが必要なのか、事務的な作業例えば会社の仕組み、登記の仕方
税金のこと。サンプルを作るのにどれだけのお金が必要なのかも。
どうやって販売するの?商品の価格は?利益は?損益分岐点は?PRどうするの?
そもそも学校で20分以上座っていることのできなかった私にとって、
座学なんてものは、ちんぷんかんぷんです。
とにかく、いいデザインとコンセプトさえあれば売れる!
そう信じていました。
教訓① いいアイディアとコンセプトだけでは売れない.
PR力や、資金調達が同じくらい大切だったと思う。
▶︎次回に続く