今年の夏は今年だけ!医ケアキッズの大海水浴イベント“シーサイドラボ2024@鷹巣海水浴場”
8月3日、2013年から続いている海のイベント
「シーサイドラボ2024」が開催されました!
「シーサイドラボ」通称シーラボ は、福井の医療的ケア児の活動拠点「オレンジキッズケアラボ」が2013年から毎年行っている海水浴イベント。気管切開や胃ろう、人工呼吸器をつけているキッズもみんなで海水浴を楽しんじゃう、欲張りイベント。医ケアキッズの海デビューはココカラ!
福井人にとって、夏は海! 僕も子どもの頃から良く行った鷹巣の海です!
今年は過去最大規模、総勢80名が参加。
医ケアキッズも、長野や東京からも大集合!
盛大に開催されました!
今年の夏は今年だけ!
欲張りな子どもたちの成長は誰にも止められません。
初めての体験「ゼロイチ体験」をすることで、成長の勢いがついていくのです。
医療処置や体調など気にすることもたくさんありますが
「今年の夏を思いっきり楽しめたか?」ってことも、同じくらい大切に気にします。
会場は毎年、海の家「小西亭」
医ケアキッズフレンドリーな海の家なのです。
なぜなら、この小西亭をやっているのが、ケアラボに13年前から通っている、ケアラボのスター、ハルくん一家だからです。
胃ろう注入だって、吸痰だってカフアシストだって、当たり前のように行える。そんな海の家があります。
こちらはうどんの一本食いのゼロイチ体験
ママがあっち向いてるスキに…
管メシキッズはこうやって食べれるようになっていく
嚥下リハビリとか、嚥下食とか、ミキサーとか、そんなことも大事なんでしょうが、友だちと行った楽しい海水浴でみんなが美味しそうに食べてるの見てつい食べたくなっちゃう。こんな機会が食べるきっかけになります。
オレンジキッズケアラボが重ねてきた体験はこんなゼロイチ体験の連鎖反応。
2年間リハビリしても歩けなかったキッズが、友だちに紛れて数ヶ月で走れるようになったり。医学書には「座れるようになることはない」と記載されている病気の子が、友だちと並んで座って笑ってごはん食べてたり。専門医に聞いても「なぜこの子が発声できているのかわかりません」と言われるおしゃべりな子がいたり。
医学の枠の中にとどめておいてできることは、その子の内側に潜む病気への関わりだけ。その子の外側に無限に拡がるつながりの可能性を排除しないような工夫と関わりと覚悟と信念が必要なのですわ。
皆で集合写真を撮った後に、それぞれの子どもや家族が自分たちの思うがままに、お喋りしたり、食べものを食べたり、もう一回海に行ったり・・みんなニコニコ。という姿を見ていて
「あぁ、なんか、あたりまえになったんだなぁ、、」としみじみ思いました。
医療的ケア児を自宅で?地域で?もう人生すべての覚悟を決めてやる!みたいな時代から、地域でみんなで大笑いしながら(もちろん困りごともいろいろあるんですが)暮らしていく時代になったんだなぁ、と。
医療的ケア児が家族になる。
それは、災害かも知れない。想定もしていない、大変な事態に巻き込まれる。
自分たちだけではもうどうしようもないんじゃないかというくらい行き詰まった時、すこしだけ「つながる」ことにエネルギーを注ぐと、出会えますよ。ケアラボです、どうも。って
伴走しますよ。困りごとはなくならないけれど、不安も払拭されないけれど。
一緒に困って、一緒に不安になりますよ。
一緒に迷いましょう、困ったね。一緒だね、って。
一人で転ぶと悲しいだけだけど、二人三脚で転んだら、ちょっと笑えるでしょう。
一人で抱えると振り返ったら苦しいことばかりだけど、みんなで臨んだチャレンジは大失敗したって良い想い出。将来の酒のツマミになるさ。
ケアする側、とケアされる側、はいつだって流動的で
はっきりした役割分担なんてない。
ケアしながらケアされ、ケアされることが相手のケアになっていることだって多い。
僕だって、明日、医療ケア児の父になるかもしれない。
自分自身が医療ケア者に、近い将来なるかもしれない。
交通事故や急な病気、きっかけはいくらでもある。
医療ケア児を身内に持った人は、医療ケア者になった人は、夢をあきらめねばならない。幸せを諦めねばならない。
そんな地域は嫌だ。
僕自身が住んでいる街が、そんなところだったら嫌なのだ。
医療ケア者になるよりも、医療ケア者になったら夢を諦めねばならない社会に住んでる方がいやだ。
だから、本当は、自分自身のために、動いているだけなんです。
あー楽しいー!