病気そのものからくる問題ではなく、「病気・障害のせいで次の感覚刺激に出逢えないことから、後天的感覚障害・生活での不便さ」が追加されていく、という問題。
子どもの感覚はそれぞれ。
ケアがある子はより敏感さと感覚不足(鈍感、ではなく不足!)が際立ちます。
病気や障害、ケアがあるから、感覚不調は仕方ない。と諦めてしまうと、
感覚不調なせいで、次の新しい課題にぶつかってしまう。
病気そのものからくる問題ではなく、
「病気・障害のせいで次の感覚刺激に出逢えないことからくる、後天的感覚障害・生活での不便さ」が追加されていく、という問題。
ブランコで、遊びたい。
ブランコで揺れる感覚は、なんとも言えない新しい感覚。
平衡感覚やバランス感覚を鍛えよう!と思って、ブランコに乗ってる子はいない。楽しくて乗っているうちに、感覚が整っていく。
ブランコの感覚は、
抱っこされる、車に乗る、船に乗る、友達と出かける、危ない時に危ないと感じる、などなど、将来のたくさんの経験につながる、成長につながる。だから、経験しておいて損はない。
でも、ブランコ苦手、って子がいる。
揺れるのが苦手?
いや、まだわからないです。
誰だって、初めての感覚は苦手です。
離乳食だって、本当はミルクがいいって思ってる段階で、信頼できる人が何やらを口に入れてくる。これを頑張って受け入れるところから、感覚が育っていく。
ブランコで揺れるのだって、最初はみんな怖いし、きっと苦手。
でも、楽しさやワクワクと一緒にあるから、やってみて、それで、いつの間にか大好きな感覚になる。
その、ブランコが嫌いな子は、本当は何が嫌いなんでしょうか?
揺れるのが苦手?
かもしれませんが、
ブランコの座面の硬さが嫌なのかも。
景色が前へ後ろへ流れるのが嫌なのかも。
鎖の冷たさが嫌なのかも。
鎖の臭いが嫌なのかも。
顔に当たる風が嫌なのかも。
背中を押される圧が嫌なのかも。
赤や黄色の派手な色が嫌なのかも。
一度、感覚を整理して、
純粋に「揺れる」感覚を味わってほしい。
そうすれば、揺れる楽しさやワクワクに、集中できる。
そして、揺れることを受け入れてドヤ顔できた時、感覚の成長は次に進む。
きっと、真っ赤な硬い座面の、錆びた鎖のブランコにだって乗って、友だちと遊べるようになるし、
車酔いせず、家族や友だちといろんなところへ遊びに行ける子に成長していく。
そんな想いでデザインを考えた、新しい ブランコ。
2022年6月7日から9日の、こども環境サミットで展示・紹介されます。お楽しみに!