過去問 公認心理師試験第6回 午前 一般問題 問22
みなさん、こんにちは。
公認心理師受験生Kidです。
さて、掲題の通り、問22です。
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問22
閉経の過程で血中濃度が上昇するホルモンとして、最も適切なものを1つ選べ。
① グルカゴン
② バソプレシン
③ 卵胞ホルモン
④ 甲状腺ホルモン
⑤ 卵胞刺激ホルモン
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正解、 ⑤です。
卵胞刺激ホルモンとは、脳の視床下部から分泌されるゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)放出ホルモンというホルモンが分泌されて、脳の下垂体を刺激します。
下垂体からはゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)とよばれる性腺(卵巣)を刺激するホルモンを分泌することで卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)が分泌され、この二つのホルモンが働くことにより卵巣から女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンが分泌されます。
女性ホルモンは月経、妊娠・出産などの生殖機能以外にも健康維持に重要な役割も担っています。
特に月経がある年代では、女性ホルモンの分泌の増減が毎月起こります(妊娠・出産の準備・維持のため)。
女性ホルモンの血中濃度が上がると、視床下部や下垂体に抑制をかけ、卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンの分泌を減らし、女性ホルモンの分泌を抑えます(ネガティブフィードバック)。
反対に、女性ホルモンの血中濃度が下がると、卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンの分泌を促進し、女性ホルモンの分泌を促します(ポジティブフィードバック)。
このため、卵胞刺激ホルモンの値を調べることで、女性ホルモン分泌の異常が性腺と脳のどちらに原因があるか推測することが可能です。
卵胞刺激ホルモンは、婦人科の病気のスクリーニングや鑑別診断のために行われる検査でもあり、上記の通り「FSH」と表記されます(正常値は以下の通り)。
卵胞期:3.01~14.72mlU/mL
排卵期:3.21~16.60mlU/mL
黄体期:1.47~8.49mlU/mL
閉経後: 157.79mlU/mL以下
黄体期にはFSHは低値となり、更年期で閉経後の場合には女性ホルモンの分泌が著しく下がるため、FSHは高値になることがわかります。
検査で高値の場合、卵巣性無月経、Turner症候群、低値では視床下部性無月経、下垂体機能低下症、神経性食欲不振症などが考えられます(もちろん、その年代の平均値を比較して)。
以上より、⑤が閉経の過程で血中濃度が上昇するホルモンとして適切と判断できます。
引用URL:https://public-psychologist.systems/09-人体の構造と機能及び疾病/公認心理師%E3%80%802023-22/
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