藤原ちからの欧州滞在記2024 Day 51
日曜日。祭りのあと。チェックアウトは本来12時だけど、なんせ管理人のヨアキンも夜中の2時半まで一緒に踊っていたし、チェックアウト時間のことは気にするな、と言ってくれてたので、お言葉に甘えて午後2時くらいに部屋を出る。といっても船は夜10時半発なので、たっぷり時間はあり、宿の共有スペースに居させてもらう。しかも宿と関係ない濱田陽平さんもヨアキンは快く受け入れてくれて、暖房器具までつけてくれた。ありがたい。なんせ今日は寒いのだ。この数日のフェスティバルのあいだ、嘘みたいに穏やかな気候だったスタムスンも、今日は本気を出してきている。北極圏の怖さをちゃんと感じて帰れ、というこの島からのメッセージなのだろうか。とにかくその共有スペースで、数時間たっぷり、陽平さんにインタビュー。
そのあと少し作業してから、港の近くのホテルへ。ここのロビーでもチルできそう。陽平さんは、ワークショップで関係に困難を抱えたはずのファシリテーターとにこやかに談笑している。それを見て実里さんが、さすがやな、と妙に感心している。そのホテルから船が見えた。わたしたちが乗る船だ。
穏やかで、何時間でも船に乗っていたいと思えた往路とは全然違って、船はかなり揺れた。みんなぐったりして、ほとんどを寝て過ごす。Bodø(ボーデ)の港が見えて、ああ、町だなあと思う。なんなら都会だなあとさえ思う。歩いて陽平さんの家まで帰る途中、ENGEKI QUESTにそっくりな名前のビルを見かける。家に着いて、泥のように眠る。