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松橋萌の欧州散歩伝2024其の56(Museo de Arte Sacro)

教会の中にある美術館が素敵だった。真っ先にステンドグラスに迎えられて、まず、自分で扉を開くところから始まる。

学生がコレクションからインスパイアされた作品を展示するという企画をしており、序盤から宗教的主題と現代のジェンダーを結ぶ作品が、磔刑のイエスキリストの隣に展示されている。

銀器は印象的で、18世紀のものにはオオカミが描かれている。Eloy Garciaはビルバオで活躍した最後の銀細工師。

グッゲンハイム美術館で感じた"抽象"に関して、示唆するような記述があった

天使が抽象化された。様々なものがその時奪われた。

好きな絵を見ている時、教会の鐘が鳴る。その絵には、Agur Maria…(さようなら、マリア…)から始まる文章が書かれている。天使がマリアの元へ訪れる。

彫刻性
涙の無いマリア
抽象化された天使

帰りに、教会のガラスの天井に雨が降っていた。それを昔見たことがあった。親知らずを抜く時の歯医者の窓。その時iPhoneで動画を撮ったら、歯医者さんと看護師さんが笑った。


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