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住吉山実里の欧州滞在記 2024/05/02

ついにミラノへ向かう。トレンイタリアに乗ると安心してしまっている自分がいる。海を眺めながら。ゆっくり便で行くのが好きな私たちは、今回も直行便ではなく、途中ベローナで1時間弱の乗り換え。駅は市内より少しだけ離れていて、まだ雨っぽくもあるので、駅ナカのバルでちからさんに荷物を預けて、私だけ数十分のベローナうろうろ。バス乗り場と川を一本、そして古い壁を越えて街中に。スーパーでおやつを買って、ジェラート屋さん。ピッコロ3€、コーンの中にチョコも仕込んでもらって、たっぷり美味しい。そろそろタイムアウトなので、ぺろぺろしながら早足で戻る。白いレインコートにチョコついた、しょうがねぇ。

ミラノまではオーディブルで黒柳徹子「窓際のトットちゃん」を聴きながら。黒柳徹子本人が朗読するもので、時折つっかえたりもするのだけど、なんか、朗読の概念が少し変わった。と、横殴りの雨。その30分後には青空と入道雲。数少ない経験なので、いつもそうとは全く言えないけれど、イタリアの雨は思いっきりがいい。

ミラノチェントラーレに到着! わーいとうとう! しかもマルペンサ空港を介していないから、あの疲れたような気分にならないぞ! すぐに10番のトラムに乗り込む。木のひんやり硬い座席の感覚をお尻が覚えている。一年前から今にタイムスリップしたような、数ヶ月前と今が続いているような不思議な感覚。

チェックイン、少し休んだあとはミラノでの心の故郷トラットリアへ。店主のディノさんはお土産の七味を「ジャポネーゼペペロンチーノ!」ととっても喜んでくれて、ワインをボトルで(!)ご馳走になる。まだメーデーの休暇中で静かめな店内。ディノさんは私たち含めて3組のお客さんを「テーブルをくっつけよう!」と大きなテーブルで全員集合させる采配。常連のお2人と初めてのお2人と数ヶ月ぶりの外国人(私たち)は自己紹介したりしながら、楽しく食事することができた。常連さんに「結構寒いよね」と話したら、「普段はこれくらいの時花粉症になるんだけれど今年はまだなんだ」と。どんな植物の花粉か聞いてみると、スマホで写真を見せてくれる。綿毛みたいなそれを見てると、なんだか鼻がムズムズしてきた。ワインでほろ酔いになって、食後酒のグラッパ(40度)でシャキッとなったりして、あっという間に時間が過ぎていく。お会計しようとしたら、もう払ってくれたのこと。わーなんてこと! Grazie mille.

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