第9回IVR認定放射線技師試験問題 Ⅰ臨床概論

誤って削除してしまったため、再度掲載

問題 1. 正常心臓の解剖について誤っているのはどれか。
1. 心室壁厚は右心室に比べ左心室が数倍厚い。
2. 心臓の重量は成人でおよそ 250〜350 g である。
3. 大動脈弁は左心室の乳頭筋と腱索によって繋がっている。
4. 心臓は握り拳大の管腔臓器で胸骨と第 2〜第 6 肋骨の背面にある。
5. 心耳とは本来心房であった部分で内部に櫛状筋と呼ばれる筋性の塊
がある。
 
 
解答 3
1.左室は右室より圧が高い為、壁圧も厚くなる。
3.僧帽弁と三尖弁は乳頭筋と繋がりがあり、心室から心房の逆流を防ぐ。大動脈弁と肺動脈弁は3枚の弁で逆流を防ぐ。
 

問題 2. 心電図の各誘導に反映される心臓の部位で誤っているのはどれか。
1. V1,V2 ― 左室後壁
2. V5,V6 ― 左室側壁
3. II, III, aVF ― 心室下壁
4. I, aVL ― 左室高位側壁
5. V3,V4 ― 左室前壁、心尖部
 
 
解答 1
V1、V2は左室前壁。

問題 3. 図 1 の A~E は心臓の刺激伝導系を示す。正しいのはどれか。
1. A 房室結節 B 洞房結節 C ヒス束 D プルキンエ線維 E ケント束
2. A 洞房結節 B 房室結節 C ヒス束 D ケント束 E プルキンエ線維
3. A 房室結節 B 洞房結節 C ケント束 D プルキンエ線維 E ヒス束
4. A洞房結節 B房室結節 Cヒス束 Dバッハマン束 Eプルキンエ線維
5. A洞房結節 B房室結節 Cバッハマン束 Dヒス束 Eプルキンエ線維

図1
 
解答 2
洞結節で生じた電気的興奮が心房筋に伝わり、心房を収縮させる。また、心房からの電気的興奮は房室結節に伝えられ、ヒス束、プルキンエ線維など心筋を通って、心室筋に伝わり、心室が収縮する。

問題 4. ショックについて誤っているのはどれか。
1. 急激に血圧が低下し臓器に十分な酸素や栄養物が送られない状態。
2. 出血により循環血液量が減少し起きた場合は出血性ショックという。
3. 感染を契機に心筋抑制による末梢循環障害が起きた場合は敗血症性ショックという。
4. 薬物などに対するアレルギー反応で起きた場合はアナフィラキシーショックという。
5. 心筋梗塞等で心筋収縮力が障害され末梢循環障害が起きた場合は神経原性ショックという。
 
 
解答 5
心原性ショックの間違い。心原性ショックとは全身の臓器に血液を送る心臓に何らかの異常が生じることによって血液を十分に送ることができなくなる状態。
 
問題 5. 心臓の疾患について誤っているのはどれか。
1. New York Heart Association(NYHA)分類は心不全の程度を表す。
2. 心筋虚血の治療法は心筋酸素消費量を減らし供給量を増やすことである。
3. 先天性心疾患にはチアノーゼ・非チアノーゼ性があるが前者は左→右シャントが特徴である。
4. 心室中隔欠損症などにより右→左シャントとなった場合をEisenmenger 症候群という。
5. 心タンポナーデは心破裂などにより心膜腔内に血液や心嚢液などが貯留し心臓が圧迫された状態をいう。
 
 
解答 2
1.1~4型に分類される。1型は身体活動において制限がない疾患患者。2型は身体活動に軽度制限のある心疾患患者。3型は高度制限のある心疾患患者。4型はいかなる身体活動を行うにも症状を伴う心疾患患者。また、最近では範囲が広すぎるとのことで2型は、2S、2Mと分類される。
2.虚血性心疾患の治療には、薬物療法、PCI、バイパスに分けられる。
3.先天性心疾患のうち心臓内で静脈血が動脈血に流入するので右ー左シャント。疾患には完全大血管転位やファロー四徴症、肺動脈閉鎖症などがある。
4.アイゼンメンゲル症候群は肺動脈の不可逆的閉塞が進行して肺血流が増加しなくなる。重大な右左シャントを伴う心不全。

ここから先は

0字 / 2ファイル
この記事のみ ¥ 600
期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?