「見立てる」とは
見立てるとは、一言で言えば、相手を理解すること。
①手持ちの情報をもとに事例をイメージし
②今、何が起こっているのかを考え
③そうなった背景や経過を考え
④事例の根底に流れるテーマを考える
これを、考え抜くこと。
考え抜いて、理解を深めた先に、「見立て」がある。
考えるためには、情報が必要だ。
その情報は、関係機関から得る情報に頼らず、
自分の足を使って取りに行き、五感と心をフルに
活用して収集する。
収集には、「対話」が欠かせない。
対話のないところに「見立て」はありえない。
特にインテイク段階では、
下手な理屈より五感を使って情報収集することが重要。
本人の視点に立って、観えるもの(こと)を観る。
収集のあとは、考える。
考えるとは、「見える」部分だけを取り上げるのではなく、
「見えない部分」についても取り上げる。
これを「推論する」と呼ぶ。
「推論」する際に、基軸となるのが基本知識。
まずは、基本知識に当てはめて考えてみる。
基本知識に当てはまらない部分は、類推する。
基本知識をベースにしながら、
前述した②~④を考えることがポイント。
「目に見える問題や課題」だけに焦点化すると、
「薄っぺら」なる推論しかできない。
結果、薄っぺらな対象者理解になる。
また、「自分の人生経験」だけで考えようとすると、
裏付け(論理性)のない理解しかできない。
支援者の人生と事例の人生は、別物。
あなたの人生経験「だけ」で、人様の人生を理解
しようとしても、それは不可能。
だから、対象者理解に不可欠な知識や考え方を、
身に着けておく必要がある。
事例と「対話」は出来ていますか?
見立てに必要な情報は集まっていますか?
見立てに必要な知識は備わっていますか?
その上で、事例について考え抜きましたか?
ちなみに、「対話する能力」と「面接技術」は、
深く関連する。
デキル支援者は、面接技術が備わっているので
対話する能力が高い。
何よりも「対話」を大切にし、
「対話」で得た情報をもとに「見立ての上書き」を繰り返している。
あなたの支援、「事例と対話」できていますか?
冒頭の画像は さんのものをお借りしました。ありがとうございます。