1.8.3 論理的思考スキル(サービス設計後編)
こんにちは、Kenです。
今回は「論理的思考でサービスを設計する方法」ついて執筆していきます。
この記事を読めば「デプス調査・ペルソナ設定の方法」を理解できます。
前回の「1.8.2 誰でも論理的思考が身につく(サービス設計前編)」の続きになります。
それではサービス設計を煮詰めるにあたり、今回は「デプス調査」から理解していきましょう。
■デプス調査は事業の失敗を防ぐ
デプス調査とは「特定のニーズが確認できたカテゴリー層5人〜10人程度に、直接ヒアリングをかけていくこと」です。
デプス調査の目的は「サービスのブラッシュアップ」「市場規模の特定」「失敗を防ぐこと」にあります。
また「デプス調査のヒアリングには4つの順番」が存在するので、その順番に沿って理解していきます。
【デプス調査ヒアリングの4つの順番】
1. スモールトーク (自己開示)
2.ライフスタイル質問
3.ワンアヘッド質問
4.サービスに対しての意見
■デプス調査4つの順番
まずは「スモールトーク」からです。
自己開示することで、相手に心を開いてもらいます。これから始まる会話を弾ませるのが目的です。
日常会話でリラックスできる様な会話にしましょう。
次に2つ目は「ライフスタイル質問」です。
「相手の趣味・家族構成・職業・出勤時間・帰宅時間・子供の送り迎えの時間・平日と休日の違い」など、相手の1日の流れを事細かに聞き出します。
相手の普段の生活をより具体的に把握することが目的です。
そして3つ目は「ワンアヘッド質問」です。
ここではさらに踏み入った質問をしていきます。
実際の年収や、家庭の経済状況をはじめ、ローンや残高などの折り入った質問を行います。
最後に4つ目で「サービスに対しての意見」をもらいます。
今回のサービスについて、「なぜ必要か?」「なぜ不要か?」意見をもらいます。
そして、相手の応えに対して必ず3回「なぜか? (Why)」を聞いてください。
このデプス調査で1番大事なのは「相手が不意にこぼした言葉」です。
この「相手が不意にこぼした言葉」は相手の本音です。
必ずメモに残しておきましょう。
また相手にサービスの内容が知られてしまうと、正確な調査ができなくなってしまうので、この4つの順番は必ず守りましょう。
またこのデプス調査のインタビューでは以下の様な、インタビューシートがあると良いです。
デプス調査は「失敗を避ける為に必ず必要」です。
失敗を避ける為にも、サービス設計の段階で必ず行いましょう。
■ペルソナ設定とペルソナ分析
ここまでの流れで、デプス調査の結果が得られました。
そうしたらその調査結果に基づいて「最も共通点がある部分を持つ人物像=ペルソナ」を作り出します。
「ペルソナ分析」ができると「市場規模」が求められます。
ペルソナ自体は架空の存在なのですが、あたかもその人が存在しているかの様に「年齢・性別・居住地・職業・役職・年収・趣味・特技・価値感・家族構成・生い立ち・休日の過ごし方・ライフスタイル」など、リアリティのある詳細な情報を設定します。
例として以下の様なペルソナが設定ができたとします。
そして「デプス調査から得られたこのペルソナ」と「デプス調査で得られたデータ」を用いて、逆説的に思考します。
文章では理解しづらいので、下図で理解します。
この逆説を用いてプレゼンテーションをするとこうなります。
【逆説的プレゼンの流れ】
1. 主婦Aさんの様な人10人にデプス調査を行った。
2. 10名中8名が宅配晩ご飯をサービスを利用したい。
3. 普段の1ヶ月にかかる晩ご飯代は約5万円。
4. その5万円の半額2.5万円なら宅配サービスに払っても良い。
5. このエリアには主婦が2万人程いる。
6. 2万人の80%つまり1.6万人がサービスを必要としている。
7. 1.6万人 × 2.5万円 = 4億円
8. 月間4億円の市場規模が予想される。
9. 年間50億円程の市場規模が予想される。
この様にして、ペルソナ分析から市場規模が求められます。
■サービスには普及曲線がある
社会にサービスが浸透するまでには順番があります。
まずはじめは「イノベーター」「アーリーアダプター」に広まり、全体の16%程の人にサービスが普及します。
先程の例だと100人中で「少し冒険して宅配サービスを利用する人は16人いる」ということです。
残りの84人は冒険する事なく、その宅配サービスを様子見します。
そして時間が経つにつれサービスの満足度や口コミが広まります。
そうなると「アーリーマジョリティ」「レイトマジョリティ」「ラガード」の順番にサービスが浸透していきます。
なのでまず狙うのは「イノベーター・アーリーアダプターの16%」です。
先程の例の「年間50億円規模のサービス」であれば「7-8億円の規模を取るのが目標」です。
そこをしっかりとクリアできれば「アーリーマジョリティ」の34%の規模に、自動的に浸透していきます。
この「はじめの16%を取りにいく為に必要なこと」は「口コミが広まる様なキャッチコピー」と「ニッチなPR戦略」です。
論理的思考スキル(サービス設計後編)はここまでです。
■まとめ
・デプス調査の「4つの聞く順番」
・1番大事なのは「相手が不意にこぼした言葉」
・ペルソナから市場規模が求まる。
・ペルソナを用いて逆説的にプレゼンをする。
・サービスには普及曲線がある。
・まずは16%を取りにいく。
ここまでで、「1.8.3 論理的思考スキル(サービス設計後編)」は以上です!
MUPカレッジで学んだ内容のアウトプットです。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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