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空想のような?メガネの"困りごと"

スタッフから"青汁王子"こと三崎優太さんのYouTubeを観てみれば?と勧められました。「【青汁の虎】次世代の経営者を生み出す新企画始動!」という、三崎さんがスタートアップに出資する番組をYouTubeでやられています。

私は現在、スポーツサングラスブランドを立ち上げていまして、以前も私が運営するウェブメディア「boot」でも書かせて頂きましたが、「前澤ファンド」にも応募し出資者を模索しているところです。現在は少しステージが変わり、もうちょっと自己資金で頑張ってみようと思っています。いずれにせよ、どこかで出資者を募らないととは思っていますが、今は手応えがあり魅力的なブランドへ育てていく下準備と言ったところです。

「消費者は漠然とした安心感が欲しい」

三崎さんが動画の中で語られた言葉なのですが、本当にその通りなんだと思います。メガネ業界はこの20年で市場規模が半減しました。これはアパレル業界やパチンコ業界と似た動向で、いずれも元気を感じない業界として認知されています。メガネ業界はアパレルと同様に「ユニクロ」や「JINS」のような低価格のお店の出現により、単価が下がり市場規模が縮小しました。失敗しても後悔しない"安心感のある価格"であることは間違いありません。またテレビCMや商品開発などの企業努力も、安心感へ繋がっていると思います。メガネを販売するのにある程度の技術が必要だとは思うのですが、そこにあまり拘らず低価格に販売することで市民権を得たわけです。

個人メガネ店の戦略

私は個人のメガネ店の動向をずっと注視して観察してきました。2000年以降、個人のメガネ店の店舗数は減り続け、売上も大幅に減少しています。私の経営するメガネナカジマは2000年以降に需要が爆発する"スポーツサングラス"のマーケットによって、そういった苦境を乗り越えて来れました。

1999~2000年当時、スポーツサングラスはどんなメガネ店も手が出せるジャンルの形態ではありませんでした。90年代からのユースカルチャーやスポーツカルチャーを熟知していないと、かなり販売するのが難しかったです。背広を着たメガネ店のスタッフでは、スポーツライフスタイルが上回るお客様を納得させることが出来なかった。なのでOAKLEYが全国のメガネ店で拡販できるまでに5~7年ほど掛かったのだと思います。一般層の方に認知され、それこそブランドに"安心感"が生まれて初めてメガネ店でも売れるようになったと言って良いでしょう。

90年代から個人のメガネ店は"コンセプトショップ"という、いわばメガネのセレクトショップで盛り上がります。取り扱いブランドの代表格と言えば「アランミクリ」です。この業態が2000年以降、かなり苦戦するのです。スポーツサングラスへの参入が難しかったり興味のなかった個人店は、新たなジャンルを開拓するのに奔走します。その中の一つが2000年半ば頃から出てきた「両眼視測定」です。「両眼視測定」とは従来、片方づつの眼で視力測定していたところを、その名の通り両方の眼のチームワークを見ながら測定していく方法です。

メガネやサングラスの本体のセレクトから、提供するサービスへ個人のメガネ店の一部の方が舵を切ったターニングポイントでした。私も約13年間の修行生活で両眼視測定を身に付けましたが、それが"コンテンツ"として独り歩きしていくことに危惧を抱いておりました。その危惧は現在、より深まっているように思います。

メガネの困りごとを創出する

このnote.を読まれている方はそれほど多くありませんので、率直に感じたことを綴ります。このところ、個人のメガネ店は非常に不景気で生き残りに必死です。私もその中で、もがいています。私もつい最近まで「課題=解決」が、色んな良いことに繋がると考えていました。ですが昨今の一方的にメガネの困りごとを創出する風潮に疑問を感じています。

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