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日本最大の外国投資:米ブラックストーン、26億ドル規模の東京不動産取引を締結

プライベート・エクイティ大手ブラックストーンは、東京ガーデンテラス紀尾井町の複合商業施設を26億ドルで取得する契約を締結した。この取引は、日本における外国投資家による最大規模の不動産投資とされている。


物件の概要
東京ガーデンテラス紀尾井町は、東京中心部に位置する約240万平方フィート(約22万平方メートル)の複合施設である。オフィススペースの稼働率は100%とされ、135戸の高級住宅、250室のラグジュアリーホテル、会議およびウェディング施設、30を超えるカフェやレストラン、さらに小売店やサービス施設を備えている。

この取引は、ニューヨークに本拠を置くブラックストーンと売主である西武ホールディングスの間で締結され、日本が外国直接投資(FDI)を促進しようとする背景の中で発表されたものである。日本政府は2030年までに外国直接投資総額100兆円(約6.58兆ドル)を達成する目標を掲げている。


不動産市場の状況
外国人投資家は、円安、低金利、そして主要都市部での不動産の強いパフォーマンスに引き寄せられ、日本市場での活動を強化している。今年1月から9月までの間に、日本の商業用不動産への投資額は257億ドルに達し、前年同期比で201億ドル増加している。特にホテルやオフィスがこのトレンドを牽引している。

東京の一等地にあるオフィスビルの空室率は3%前後と低く、賃料は3四半期連続で増加している。


ブラックストーンの戦略と展望
ブラックストーン・ジャパンの不動産責任者である吉田大輔氏は、「日本は成長を求める企業が資産売却を行い、ブラックストーンのような現地に根差したパートナーと協力する新たな時代に突入している」と述べた。同社は日本国内で多様な不動産ポートフォリオを構築しており、ホテル、賃貸住宅、物流施設、データセンターを含む資産を保有している。


売主の戦略とコメント
西武ホールディングスは、資産売却によって得た資金を都市部再開発、リゾート開発、新規物件の取得に充てる計画である。同社の社長兼COOである西山隆一郎氏は、「ブラックストーンはこの資産を最大限に評価し、さらなる成長と発展に貢献する提案を行った」と述べた。同グループは引き続き、資産運用やホテル運営サービスを通じて、この施設の運営に関与する予定である。

【出展元】https://product.costar.com/home/news/86220173?tag=18