南カリフォルニアのクラシックなロードサイドホテルが現代旅行者向けにアップグレード
ロサンゼルス近郊のロングビーチにある「City Center Motel」は、1962年に建設されたクラシックなロードサイドモーターロッジである。このモーテルは、老朽化が進み何年も空き状態だったが、新たな開発者「Paloma Communities」によって買収され、現代旅行者向けに改装された。
【改装の概要】
開発を担当したのは「Omgivning」というロサンゼルスを拠点とする建築設計事務所であり、同事務所は歴史的建造物の保存で知られている。今回のプロジェクトでは、建物の構造を変更せずに、ミッドセンチュリーモダンスタイルをそのまま残しながら現代的な利便性を加えることが目指された。
「City Center Motel」の改装プロジェクトには約540万ドルが投じられ、ホテルの名称も「City Center Hotel」に変更された。改装後のホテルは、中心的な特徴として新たに造園された中庭と修復されたプールを備えている。また、併設された新しいレストラン「Olive & Rose」も注目を集めている。
【ミッドセンチュリーモダンの保存とアップデート】
Omgivningは、建物の直線的なデザインや装飾を控えたシンプルさ、低い天井といったオリジナルの特徴を維持した。同時に、現代の旅行者が求める設備を追加した。例として、客室には新しい家電、家具、装飾、電気および配管システムが導入されたが、部屋の小ささはそのまま保たれた。
レストラン部分では、元々あったフロントデスクと従業員用アパートを改装し、コンパクトなキッチンと小さなバーエリアを設置した。さらに、庭園風の中庭がホテルの中心的な集いの場として機能するよう設計された。
【地元コミュニティへの貢献】
レストラン「Olive & Rose」は、地元ロングビーチ出身のミシュランスターシェフ、フィリップ・プリティ氏とその姉ローレン・プリティ氏によって運営されている。開発者のコディ・スリアン氏は、「ロングビーチ出身の人々によるレストランを設置することが重要だった」と語っている。
【今後の展望】
City Center Hotelは、ミッドセンチュリーモダン建築の魅力を残しつつ、現代の旅行者が求める快適さを提供する施設として生まれ変わった。このプロジェクトは、南カリフォルニアの歴史的建築物の保存と活用の成功例として評価されている。