アウトプットは実験だ(TCAラスト講義)


半年間、通い続けてきたTHE CREATIVE ACADEMY。

最後の講義は、小澤隆生さん。
肩書はもはや多すぎて、わからない。とりあえず、PayPayを作り、楽天イーグルスの立ち上げをした方で、ものすごい人。
「この人、すごいな」と思う人は多々いるけど、「あ〜、本当に天才な人だ」と圧倒されたのは初めてだった。(もちろん、”天才”は異常なほどやってきたからこそ手に入れたものという前提だ)


様々な事業を立ち上げてきた小澤さんの講義は自分を勇気付けてくれる話ばかりであった。

学び3選

アウトプットは実験だ

1番印象に残っている言葉。
今の世の中には、自分のアウトプットを出してみて、それが世の中にどう反応されるのか?を実験してみる場に溢れている。

例えば、SNSでもYouTubeでもWebサイトでも本でも…。

小澤さんはアウトプットをする時に、それを「実験」だと捉えているそう。

自分の作ったものを世に出してみてどのような反応をされるのかを試すことで、自分のマーケティングセンスとクリエイティブセンスを試し、磨いていく。

自分はどうか?

このTCAにおいて、様々な講師陣の話を聞いてきたが、
共通して、インプットとアウトプットの話はしていた。

「インプットなくして良質なアウトプットはない」

僕は割とアウトプットをする人間だと思っていたが、それでもやっぱり世の中にどう思われるのかが逆に怖かったり、「承認欲求」と嘲笑われるのが嫌で、できないことが多々あった。 
でも、「アウトプットは実験だ」という言葉があれば、それを盾に自分は世の中にアウトプットをし続けられそうな気がする。

もちろん、情報の受け手は「お前の実験としてのアウトプットに付き合わせるなよ」と思うかもしれないが、そんな声も聞かないで、たまには聞いて、そこを飛び越えてアウトプットをし続けること。

これも小澤さんが言っていたことだが、
「人が気づけないものを気づけるのがクリエイター」
という言葉。

そのためには何が人の心を動かすのか?に気づくこと。

そして、気づけるようになるためには、自分が良いと思ったものや心を動かされたものを言語化して、再現性を持たせること。(自分のものにしていくこと)

自分は、世の中にエンタメやコンテンツなどを出していく道を進んで選んでいるし、今後もそうなりたい。そうであるならば、良質なクリエイティブを作るためにも、必要な実験だ。

この話とも関連するが、小澤さんは講義の中で
まず「やる」と決断することが大事だ
と言っていた。

やらないと人からの反応もわからない。

でもそりゃそうと思うんだよ。そのやる決断をどうやってするかは、もうこういう話を聞き続けたり、思い出したりして、危機感を持ち続けるしかない気がする。

とにかく本質(センターピン)を見抜く

できれば良いけど、実際やるにはかなり難しいと思ったこと。

小澤さんは、PayPayや楽天イーグルスの立ち上げを行った方であるが、どれも自分のやったことがないことであったという。

その中で、どうやって実現させていくのか?という話。

誰もやったことがないからこそ、自分なりに本質(センターピン)を見つけて、そこに向かう。

じゃあ、そのセンターピンを見つけるには?というところだが、それは日本だけではなく世界の類似事例を見つけてくることであるという。大体、物事をやろうとするときは、何かしらの類似事例がある。

それを調べに調べて、まず達成すべきセンターピンは何なのか?達成したら、次に目指すべきセンターピンは何なのか?を設定していくという。

例えば、Paypayの話だと、中国ではQRコード決済がすでに普及をしていたから、実際に現地に現金を持たずに赴いて、使ってみたらしい。

その中で、どんどん現金の煩わしさに気づいていき、ひいては「お釣りがないこと」の便利さに気づく。

これは明らかに便利なものであるからイケる!と考えた小澤さんが立てたPayPayを普及させるためのセンターピンは、
「まずは人に5回、paypayを使ってもらう」
こと。

そのためのセンターピンは、
・PayPayの最初の還元率は法律の範囲ギリギリの20%に設定し、とにかく使ってもらう
・コンビニなど100万箇所にPayPayを設置してもらい、とにかく使ってもらう。

そして、そのために、営業を3000人雇ったというから驚きだが、このように問題を解決するための本質を見抜いて、仮説を立てて、その仮説が当たっているのかを試しながら、そこに対して進んでいく。

実際めちゃめちゃ難しいと思うのだが、それをやれるようになる特訓は、
「自分の選択に対して、なぜその選択をしたのか?」
の理由を考え、言語化することだという。

小澤さんはここまでし言っていなかったが、おそらく、それによって人の行動の理由や動機づけの解像度が上がるからだと推測する。

例えば、今、僕は電車に乗って座っている。
立っていても良いのに座るという選択をなぜしたのか?

それは、
「座った方が楽なのもあるが、立っていると、この後、混んだ時に快適にnoteを書いて過ごせない」

という「立っていた場合のリスクヘッジ」のインサイトが浮かび上がる。

適当に挙げた自分の選択だし、このインサイトが、何に生きるのかは分からないが、こういうことを常に考えていれば、
「人がなぜ、行動するのか?」
「人がどのようなことを思って選択をするのか?」
が解像度が高くなって浮かび上がり、人の感情を動かしたり、行動を起こさせたりするクリエイティブやビジネスを作ることに繋がると解釈した。

「仮説に対して当たった」ということが最高に気持ちの良いこと

これは分かるなぁと思ったこと。

何が自分のモチベーションが上げるのか?やりたいと思わせるのか?自分の行動力が湧く時か?を考えた時に、

最初は「企画書作りたくないなぁこの与件、、」と思う時がある。

だが、クライアントのことを調べて企画書を作っているうちに仮説が出来上がる。

「あぁこういう施策を会社全体でやっていて、ここなら相手に刺さりそうだぞ」
「この企画やれたら、リスナーさん喜んでくれるかも?」
「このクリエイティブなら、この与件も楽しくなるかも?」

のように何かしら試したいものが出てくる。

そういう時、無性にその企画が自分にとって魅力的に見えてきて「やりたくなかった企画」が「やりたい企画」になっていく。

そんな経験を常日頃からしていたから、
「仮説に対して当たる」ということが最高に気持ちが良く、人をモチベートさせる
ということはすごく腑に落ちた。

と同時に、自分だけでなく、人をモチベートさせるためにとても汎用的で抽象的で使いやすい

そんな学びだなと思って、これは覚えておきたいことだと思った。

あとはもう一つ。

チーム作りにおいて大事なことという話の中で、具体的なプロセスを示してあげるのに「仮説を作る」ということが大事だということで、この仮説の話が出たが、もう一つ、大事なことがあった。

それは、
「甲子園を見せる」こと

高校球児は甲子園があるから、一つになってまとまる。そこは絶対に動かせない目標であり、みんながみんな共通している。(そうじゃない高校球児ももちろんいるが、本題はそこではない)

つまり、ビジネスに落とし込むと、
「自分達なりのみんなが納得するような『甲子園』のような目標を立て、共有しておくこと」
だ。それが、組織にとってめちゃめちゃ大事なことだということ。

それは単に売り上げとかそういう数字ではない。それではモチベートされない。

詳しくは書かないが、自分もそうだなーと思うことが沢山あった。

当たり前っちゃ当たり前のことだが、体系的に覚えておかないと、常に実践できることにはならないので、記しておく。

最後に

TCAに講義に来てくださった方がやっぱり共通していうのが、

「インプット無くして良質なアウトプットはない」
「インプットとアウトプットは両輪であること」

ここは、本当に忘れないでおきたいし、ずっ〜とやり続けなければならないこと。

とにかく小澤さんは物事を抽象化して、自分たちにも使いやすいように伝えてくださったし、実践的な学びであった。

TCAについてnoteで書くときは、いつもこれからの心がけみたいなことで終始してしまうが、これからもいつでも思い出せるように・・・。

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