もう一度、気が引き締まったTCA第8回

TCAも第8回になる。

折り返しを迎えたわけだが、ここまでで何のPRでもなく、自分の感想として、とにかくここに来て、これを受けて良かったと何度思ったことか。

・行動が変わった
┗ 何をすれば良いのかわからない状態だったが、ある程度これをやれば良いのだなと定まったので、訓練する方向性が固まり、続けられるようになった。とにかくインプット。
┗ なんかあまり周りがどう思うか、細かなことを気にしなくなった。このnoteも昔は完璧主義に書いていたが、割と適当に出すようになった。良し悪しはあるかもだが。とにかくアウトプット。

・提案の質が上がった
┗  
明らかに考えの深さのレベルが、5mくらいから50mくらいになった。代理店さんから自分が作った企画書の評判をよく聞くようになった。企画も決まる予兆が多々あり。もちろん、企画が通って実装されて、効果が出るまでが企画なので、そこはこれからの伸びしろとして。

・・・と、これは全てが終わった後でまとめるとして・・・。

今回はTCA第8回の株式会社heart relation・戸高純さんの講義。戸高さんは、小嶋陽菜さんと共にアパレルブランド「Her lip to」を経営している。

新しく知ることだけではなく、今の仕事で忘れがちなところが、たくさん散りばめられていた講義だった。

今日の知見

ビジネスプロデュースは「浪漫とそろばん」

「ビジネスプロデューサー」という仕事については、あまりよく理解していない状態だったのだが、戸高さんの説明が分かりやすかった。

ビジネスプロデュースとは、「浪漫とそろばんを両立させること」

THE CREATIVE ACADEMY 第8回講義より

「お客様に喜んでいただけるように気分の上がるサプライズをお届けしたい。」という「Her lip to」にとっての

・「浪漫」とは、「気分の上がるサプライズや演出、ホスピタリティのこと」
・「そろばん」とは、「やり方を知らなくても人に聞くなり、調べるなりして必要なチームを組成して、PLの管理をして、採算を合わせつつ、目標(=浪漫)を達成に導くこと」

「浪漫」は会社によって異なる部分もあるかと思うが、「そろばん」は、共通する部分が多いのではないかと思う。

私自身の仕事も「そろばん」の部分が多々あり、例えば、クライアントの方が「こういう番組や企画をこの予算でできますか?」という相談があったときには、予算の計算をして、その予算ならキャスティングは誰にして、何時頃の何分番組にするかなどを考える。企画が決まったあとは、スケジュールを調整しなければならないし、調整ごとも多い。

正直、これらは地味な作業だし、嫌になることもあった。

だけど、戸高さんの話を聞いて、
「そうか、僕のやっている仕事は”雑用”ではなく”ビジネスプロデュース”か」

そう思うと、細かな業務も大事なことのように思えてくる。(ものすごく単純だけど横文字にするとなんだかカッコ良い仕事のように思えてくる)

日頃の企画を実現するための細々とした仕事を、「ビジネスプロデュース」として括ることができたのは、僕にとってはかなり意味のあることだと思う。

「想いやビジョンの共有」と「行動」の関係

戸高さんの講義で一番、驚いたのがこの部分だ。

「Her lip to」では、小嶋陽菜さん、戸高さんをはじめ、今では他に90人程度の社員さんがいるらしいのだが、そのチームの共通認識として、
「お客様に喜んでいただける限り、ブランドとして気分の上がるサプライズをお届けしたい」
という想いが共有され、しっかりとそれが内面化されているように思えた。

この「想いの共有・及び内面化」がどんな行動に結びついているか?というと、

・「ホスピタリティ」に出る。
┗商品だけではなく、梱包材やハンガーに至るまで、「お客様に気分の上がるサプライズをお届けしたい」という想いの元で、徹底的にお客様がワクワクするサプライズを実現している。

こういうところって疎かになりがちではないだろうか。僕はアパレルはやったことがないので、素人意見で恐縮だが、創業期のブランドにおいては、お金の使い所も考えなければならないはずだ。出た利益をどう使うか?として、「新作を作りたい」に当てがいそうなところをこういった細かな体験に投資する。この決断は、「お客様に気分の上がるサプライズをお届けするにはどうしたら良いか?」を徹底的に考え、その想いが共有され、内面化していないとできないものだと思う。

・リスクがあっても行動できる

「Her lip to」では、「POPUPストア」、東京・福岡・大阪でのアニバーサリーイベント「HER LIP TO SUMMER BOUTIQUE」、「期間限定のアイスクリームショップ」「ホテルとのコラボカフェ」などさまざまなイベントを実施している。

当然、イベントにはリスクが伴う。つまり、「採算が取れるのか?」「赤字になるのでは?」「そもそも、アイスクリーム屋とかやったことがないことできるの?」とか・・・。

これを全て乗り越え、実現させる。
ここで利益を上げられるように考えるのがビジネスプロデューサーの役目と言っておこう。時にはやらない決断も必要だが、やるためにはどうしたら良いのかを考えるのがきっと主な仕事なのだ。

リスクももちろん考えているが、「お客様に気分の上がるサプライズをお届けしたい。」という想いが社員さんに共有されており、それが先にあるからこそ、リスクがあっても実現させられる。

この話を聞いた時には、やっぱり自分の勤めている企業のことを思い返してしまう。リスナーファーストでなければならない。聴きたい番組はどんな番組だろうか。どんなイベントにしたら楽しんでくれるだろうか?などを考え抜かなければならない。そして、それを共有して、複数人の熱狂にしていかなければならない。そう感じた。

「オードリーのオールナイトニッポン IN 東京ドーム」はどこまでもそういう雰囲気を感じられたよな。

最後に

ここまでお客様のことを考えている企業の経営者の話を聞くことはなかったので、非常に勉強になった。

ラジオ含めメディアは、クライアントの要望にも答えていく一方で、聴いてくれるリスナーや見てくれる視聴者、読んでくれる購読者などに支えられているというか、それがなければ成り立つことはない。

お客様(=ラジオにおいてはリスナー)の気分の上がる体験のために何をしたら良いか考える。

良い放送局とするためには、この部分は絶対に忘れてはならないと感じた。

以上。

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