ゲーム感想|【RP7】一本道?なスロットローグライク
リール廻して井戸の底
(ネタバレあり)
『RP7』はローグライク…なんですが、一味違う遊び方をします。プレイヤーキャラクターは7つ並べられたリールの上を歩き、リールを踏むと中にいるモンスターと戦ったり、アイテムを拾ったり、妨害を受けたりします。
このリールを回すのがプレイヤーの役目。おもちゃのような質感とは裏腹に、自動で動くキャラクターを倒されないようあわあわサポートしながら遊ぶことになりました。
1|ゲーム性:あと一回だけ…の罠
<運命を管理せよ>
リールをクリックしたり対応するキーボードのキーを押すとくるっと回転して中身が入れ替わります。
前述したとおりプレイヤーの初期キャラクター「カエルナイト」は井戸へと落っこちたペットのカエルを追うために、この不思議なリールの床を歩き世界の底を目指します。
(カエルナイト…???)
画像でいうとキャラクターは、一定の速度で画面の「M」から「Z」の間を往復し続けます。プレイヤーは赤のハートゲージが0にならないように、リールを回して体力の回復や、防御力の上昇、敵と戦わせてゴールドを稼がせるなどのサポートを行うのです。
この「リソース管理」が良いトコ!楽しい!!
冒険の道すがらキャラを強くするためのアイテムが、宝箱の中に入っているのを見かけるのですが…
お金がないとそもそも宝箱を開くことができません。
お金を得るには基本的に敵を倒さないといけません。
敵を倒すにはシールド🛡かハート♡のどちらかが必要です。
つまりプレイヤーは、体力と守りとお金を調整しながら、自分の期待する出目が出るまでリールを回し続けます。しかし、キャラクターは自動で近づいてくるのである程度妥協の出目で進まなくてはいけないときがあります。
ギリギリまで欲張っても大損害を与える敵が出てきてしまうことがあり、逆に妥協ばかりすると旨味がほとんどなく、敵の効果で他のリールを勝手に変えられてしまうなどもハプニングが続くので、この運との攻防が非常に楽しいポイント。
「はいはい、こんなん運ゲーでしょ!」ではなく、ある程度は出目をコントロールできるので、「これベターだけどベストじゃないな…もっかい回すか?」という葛藤と要所要所で遭遇します。
<「楽しさ」は掛け算でできている>
遊べば遊ぶほど道中で手に入るアイテムの種類が増えるので、このアイテムさっきのプレイでほしかった!!となること間違いなし。
ローグライクの醍醐味は装備のランダム性とその組み合わせの妙ですからね。遊んでいると操作できるキャラクターも増えていきます。本来ダメージを受ける毒薬が回復ポーション扱いになるヤツなど、キャラクターごとの特殊能力も組み合わせを考えるうえで楽しい。
他のローグライクではあんまりみない、先の階層に進むためには「装備品を一つ供物としてささげる」というシステムが存在します。
ゲームからの構築の固定を許さないという気概を感じます。良いものが揃っている時の嫌さ加減と言ったら、もう。おぽのは捨てアイテム枠を一つ作って事なきを得ました。
その「捨てアイテム」が他の装備と意外と良い組み合わせだった時に悶絶しますがね!
2|ボス戦:確変を起こせ!
<ローストチキンにしてくるヤツ>
一番苦手なボス貼っておきます。
各階層の終着点にはボスが待ち受けています。ボス戦は、複数回攻撃を加えて相手のハートを0にすればクリア。
クリア…なんですが、初見○しの罠がボスごとに多数用意されています。倒し方に気づかないと回復が間に合わなことなんてザラ。グリフォンくんは何度か辛酸をなめさせられました。べろべろです。
グリフォンを例にとってボス戦の説明をします。
ボス戦では普段のリールの中に、踏むとボスが攻撃してくる特殊な出目が混ざるようになります。疫病ドクターなら毒薬散布、ゴーレムなら突き飛ばすパンチ、のようにしかも、ボスの攻撃、という扱いなので他の出目より出やすく、何度回しても攻撃の出目を変えられないなんてこともしばしば。
グリフォンは「突風」と「雷」です。「雷」は5ダメージ、「突風」は3マス後退の効果。カエルナイトの場合、初期のシールドとハートの合計は12なので、装備で何とかしなければ「雷」を3発耐えられません。
よって「雷」が出目のリールをひたすら変えていればいいんですが、問題が「突風」です。0ダメージの3マス後退なんですが、最初に書いた通り、踏んだリールの出目がプレイヤーキャラに影響します。
雷をよけて進めてても、「突風」を踏んだ瞬間押し戻されて、「雷」が待つリールを踏みつけダメージを受ける…なんてコンボが成立します。
じゃあ「突風」も変えれば…と思うかもしれません。このゲーム…そんなに甘くありません。
他の敵キャラの効果でもあるのですが、チェーンを巻いてリールの出目を変更できないようロックをかけてきます。「突風」はそれです。つまり、リールに突風が出てきた瞬間そこはもう変わりません。。突風の手前3マスの出目を切り替える必要があります。
でもですね、さっき「キャラが自動で進む」って言いましたでしょう?
「突風」で押し返されるときは、通常の歩行速度よりも早く移動させられるんです。つまり、いつもより急いでリールを変更する必要があるということ。ただ、ボスの攻撃である「雷」は出やすいため、連続で「雷」を踏んづけてしまい…。
もう手元はやっさもっさ。てんやわんやのしっちゃかめっちゃかです。
ボスによって強い弱いはあるので、序盤で楽なボスが来ても安心しきらないことです。要は苦手な奴が後に来るってことですからね…。
3|グラフィック:クレイアニメ
<立体物で見たいな…>
自分も敵も、ミニチュアのような、指人形のようなつやつやてかてかな質感、背景や建物もまるで粘土細工のよう。画面の奥の方の影も遊びながらよく見えます。だんだんとゲームが進むにつれ近づいてくる塔の演出が素敵。
とにかくかわいい見た目で統一されているんですよね。ゲーム性は「えげつないな…」って時がありますけど。
色々ある施設の中でバーがお気に入りです。ドリンクは一時的な強化をしてくれるんですが、画像にもある通り、一切何がどんな効果だか教えてくれません。飲んでいるうちに覚えますが、バーの嗜み方はそうじゃないよな、って。
ウィスキー、焼酎、ビールなどのド定番のお酒から、炭酸水、リンゴジュースなどのノンアルまで用意してるホスピタリティ。
余ったお金で買える金額なのがいいですね。むしろお酒を買うために余らせている説はあります。今日もほろよい気分で冒険に出かけます。
じっくり遊んで堪能しました。まだまだアーリーアクセス版なので、この先が楽しみ。