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ゲーム感想|【clickyland】国を守る一本指
片手サイズの防衛戦線
(ネタバレあり)
『clickyland』はマウスクリック中心のタワーディフェンスゲームです。定期的にやってくる敵をさばきながら100日間お城を守ればゲームクリア。そこからエンドレスモードに突入…。
気の抜けたようなゆるゆるのデザインが目立ちます。ところどころ一時停止しながら遊ぶことができるのでサクサクっと遊びやすい。あんまりあわただしくならないタワーディフェンスは初めてかもしれません。
1|ゲーム性:使うのは頭と片手だけ
<指先一つでダウンさ>
「タワーディフェンス」と言えばパッと思い浮かぶのはリソース管理がキモで、防衛施設の配置にも気を遣わなければいけない、神経を使うゲームという印象がおぽのにはあります。
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『clickyland』…キャラクターがどう見てもマウスポインタなんですが、そんなゲームの管理するリソースについて…。勘のいい方はお気づきかもしれませんが、このゲームは「クリック」の数を管理します。
そう、このゲームのプレイヤーがとるアクションは「クリック」だけ。(カーソルを動かすとかはノーカンです。)
初期段階だと、上限30クリック・1日15クリック補充です。
木を切って1クリック。お金を拾って1クリック。施設を稼働させて1クリック。お城を修理して1クリック…。やっていることは至ってシンプルなんですが、何をクリックするかはその人次第。うっかり連打なんてしようものなら、あっという間にその日の「クリック」は底をつきます。
上限のクリック数と補充のクリック数は、早いトコ増やしたい要素。ただ、最初にも書いたようにタワーディフェンスゲームなので、防衛施設も早急に準備する必要があります。
このカツカツの国庫を回すかのような序盤が一番楽しいかもしれません。しかし、施設が増えてくるとちょっと困るのが、建物の裏側においた建物のクリックがやりにくいというところでしょうか。だから安易にぼこぼこおいてしまうと逆に戦闘中に施設のクリックができなくて慌てる…なんてことも。
とはいえずーっとそんな不利な状態なのではなく、遊べば遊ぶほどお金が貯まっていき、それを使ってより強力な施設や追加能力を解放していくことができます。そうやってメインの防衛手段となるクリック先を絞ることで遊びやすさも解消されていきます。
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ショップでアイテムを一つ解放すると、上下左右の購入していない商品のパネルと説明が解放されるので、次はこれ買ってみようか?と計画的なお買い物できるのがうれしいポイント。ただし買った後に、いやこれまだいらなかったな…となるまでがセット。
2|デザイン:敵は待ってくれない
<かわいいふりしてあの子わりとやるもんだねと>
ラクガキのようなシュールなデザインの敵キャラ、それどころか各施設もどことなく愛嬌があります。
例えばのしのし歩いてやってくる強敵、トロルは高いHPと攻撃力を誇り、他の何物にも目もくれず一直線に城に向かってきます。これが結構な数で来ることもあり緊張感が段違いです。
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序盤のザコキャラ枠、ネズミとクモ。本当に相手にするのもあくびが出るくらい弱いのですが、忘れたころに大軍勢を率いてやってきます。城攻めは10倍の兵力が必要だって孫子も言ってましたしね。
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ナイフ男。トンガリ頭で恐ろしげな見た目、というかわが国民の色違いではなかろうか?予算の浪費、計画性のない防衛施設への投資などで恨みつらみが彼らをここまで変えてしまったのか?謎は残りますが、こんなナリで実はかなり弱いボーナスウェーブ。
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このように、他にも畑を食い荒らす野生動物や、城には興味なく木こり小屋や施設を襲う盗賊、特攻してくるバクダン、火あぶり大好きなインプ達と、敵の種類が多様。
それぞれの敵がそれ相応のエグい攻撃をしてくるので、こちらも負けじと施設のバリエーションを増やしてやる必要があります。
この施設強いからこれだけでいいや…と思って、例えば監視塔だけなど1種類のみにしていると、監視塔が反応しない敵がやってきて「あっ」という間に最終防衛ラインに到達されます。されました。
基本的に敵が狙う優先順位は、「お城 > 防衛施設 > 資源施設」の様子。
しかし先に語った通り「邪魔だからって遠くに置いた木こり小屋が気付かない間に盗賊にぶっ壊されてた…。」「城の防備完了!と思ったら畑が食い荒らされてた…。」なんてこともままにあります。ありました。
「国を守る」っていうのはちゃんと他の資源も守るって意味なんだなぁ…。
のんびりしながらタワーディフェンス。それでいて意外と考えることがある奥の深さ。『clickyland』は、シンプルながらしっかりとした味わい深い作品でした。
個人的に「市場(お金を払って"クリック"を買う)」って施設がリソース管理の概念をひっくり返してしまうので、封印しておくとよさそうに感じてます。
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