新旧のゲイクラブアンセムをまとめたDJミックスをmixcloudにて公開🌈
TOKYO PRIDE ANTHEM 02
ヴォーカルメインで今回は90年代を中心としたBPM速めの選曲でスタート、プライドパーティのつもりで〆ました。DJ NAO NAKAMURA氏が当時かけていたリミックスもリメイクするなど、自分なりのトリビュートも込めて🌈
皆様のおかげでmixcloudにて
● グローバル エレクトロ ポップ チャート 1位
● ヴォーカル ハウス チャート 9位
● ディスコ チャート 11位
という結果となりました。どうもありがとうございます。
In this edition of Tokyo Pride Anthem, I'll be featuring the fast BPM vocal house that was popular in the 90s!🌈🥳
(画像クリックでmixcloudが開きます)
DJ NAO NAKAMURA氏トリビュートに関し
実は、DJ NAO NAKAMURA氏のトリビュートに関しては、意識的に彼のプレイをなぞらないようにしています。むしろ彼がやらない事、エディットやリミックスを含め技術的に出来なかった事をして再構築する事こそが、彼のプレイの文脈における自分の価値で、見送った人間として、その後の世界を見せるような事がしたいと考えています。
「何これ?!」「あれいいじゃん」と直ちゃんに言われ、ダンスフロアで人々と共感出来た喜び、あの頃と今の自分は同じ、変わらないスタンスで作り続けています。
PRIDEパレードは、LGBTの存在を絶対的に肯定し共感を表明する場
パーティは楽しく日常を忘れて騒ぐものです。しかし、プライドと銘打ちDJをするなら、社会で不可視な人々を支えるだけのキャパもあって欲しい。その答えとして、Queen - Underpressureを選びリミックスしました。
歌詞は:
今一度愛というものにチャンスをあげよう
愛には、立ち尽くす同胞に手を差し伸べ
自分の生き方を変えて幸せに導ける力がある
これが僕達のラストダンス(最後の機会)だ
(リミックスがYoutubeにて権利者様により収益化いただけたのでご紹介)
TOKYO PRIDE ANTHEM 01
90年代から今日までのゲイLGBT・プライドアンセムとお気に入りをDJ。ヴォーカルハウス中心で。
新宿のDelightや芝浦GOLDのTHE PRIVATE PARTY、Inner Ringなど、90年代のゲイパーティのアンセムや、遺すべきだと思う楽曲をアーカイブ化してみます。
(画像クリックでmixcloudが開きます)
TOKYO PRIDE ANTHEMとは、
みんなの集合知のアーカイブ化
近年のLGBTQへの理解に伴い、80年代の同性愛差別やHIVパニックの中培われた、THE SAINTの “シリアス ダンス クラブ” と呼ばれたクラブのシェルター文化もその役目を終えつつあり、それは直ちゃんが去った事で加速化している気がする。そういう溢れゆく財産・集合知をアーカイブする目的で俺が始めたDJミックスが『TOKYO PRIDE ANTHEM』です。ライブラリの拡充は現在のリリースも含むので、ヒストリーだけではなくこれからも見据えて
LGBTヒストリーとプライドについて
クラブ系の人ならNYの重鎮DJ、Junior VasquezがLGBTプライドパーティの為に作ったリミックスを耳にした事があると思う。そのPRIDE自体、先人たちが人権運動の末に掴んだ結果なのはご存知だろうか?
LGBTの歴史を非常にわかり易くまとめた本を見つけたのでご紹介。時系列に纏まっているので、DJ NAO NAKAMURA氏がプレイしていた頃のNYやTHE SAINTの時代背景なども伺い知る事が出来る。
LGBTライツに関しては、専門で活動されてる方も多いので俺は音楽面から出来るアプローチを心がけている。LGBTというだけの一人の人間がこの世に存在する事、他人の人生をいちいち「認める・認めない」などとジャッジする立場に無い人にとやかく言われない社会を目指したいな。
DJあとがき的なもの /
選曲を説明するという事
率直に言って、パーティやダンスミュージックって楽しく踊ってなんぼの世界でそれが一番大事だと思う。その裏で、後半戦で人生をテーマに纏めたりするような力量のあるDJがプレイするパーティでは、評論や感想に対し「高尚な芸術を噛み砕いて説明するのは野暮」と口を噤む鑑賞派と、読み解く評論愛好家がいた気がする。
選曲やパーティの趣旨を解するには教養や感性を要し、理解度はその受け答えで分かるもので、音楽マニアやDJ関係者など、好きな人はどんどん濃い人と繋がってゆく。所謂「分かる人だけが分かる」の輪だが、シリアスダンスクラブの文脈においてのそれは「気付いてしまった」人々であり、音楽や場がもたらす美や、LGBTの人生・社会や不条理に対峙する事でもたらされる視座など、皆それぞれの審美眼を以て音楽を掴み結論を出していたように思う。
(直ちゃんはシリアルダンスクラブで人々を受け止めて来た人らしく「歌詞を映して皆に意味が分かるようにしよう」など、間口を広げるアプローチを常に考えていた)
そして、クラブ全盛期は、その晩の選曲を読み解くパーティ語り部みたいな人が必ずいて(センサー解像度や歌詞翻訳グレードも松竹梅あった模様)よくかかる楽曲の歌詞や、かける意味などをよく語ってくれたものだが、彼らも今は落ち着き、クラブの伝統芸能界隈はどんどん限界集落みたいになってゆく訳で。アーカイブ化にあたり、広めてゆく趣旨のもと曲や歌詞の意味、DJの際に思った事などを綴ってゆこうと思う。
※加筆します