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「音声コンテンツの未来。」

YouTuberという言葉が世に浸透して早数年、このご時世も相まって芸能人を含めた様々な人々が動画共有サービスを利用している。また、Amazon Primeビデオ、Netflixなどの映像コンテンツサブスクリプションサービスも普及してきた。

今となっては映像エンタメの主役はテレビではない。若者を中心にテレビ離れが進行し、現在大学生である僕自身の周りで一人暮らしをしている友人の大半はテレビを持っていない。

日々の何もすることがない時間を埋めるには十分すぎるぐらいコンテンツ過多の現代においては、”自粛期間”であっても正直楽しめた。

転換期

YouTubeで共有される動画コンテンツの大半は、「目で観て楽しむ」コンテンツであり、視覚が占領されれば自然と聴覚も占領されることになる。したがって、動画コンテンツを楽しもうとすると、それを視聴しながらの片手間での作業が難しくなり、どっち付かずになるのがオチだ。

そういった中、数年前に、「ChilledCow」で代表される様な、「じっと観られる」ことを想定しない、音楽をただ流すYouTubeチャンネルが海外で流行った。これは、時代を先読みしたコンテンツであったと今改めて思う。

多くのユーザーが自粛期間にYouTubeを利用したが、逆の動きも出てきた。自宅で過ごす時間が増え、オンとオフの切り替えの境界が曖昧になると、作業の片手間に聞く音声コンテンツの需要が高まった。

その様な背景で、ラジオやポッドキャストをはじめとした音声メディアコンテンツが盛り上がりを見せる様になった。

ポッドキャストは放送局のみならず、一般の方々が配信をすることが可能であるということがYouTubeが世に浸透した構造と似ている。

Instagramがカメラ、YouTubeがテレビの役割を民主化する中で、古来のエンターテイメント”ラジオ”が、ポッドキャストという形で民主化される時代に来たと言える。

今後、日本でもインターネットでラジオを聴く文化がより一層高まることが想定される。

音声コンテンツ

音声コンテンツには次の様なものが挙げられる。

・インターネットラジオ
・ポッドキャスト
・オーディオブック

デジタルの音声広告市場はGoogleやApple、Amazonの提供するスマートスピーカーの台頭や、音声コンテンツ配信プラットフォームが多様化していることにより、さらに拡大していくと予想される。

YouTube Premiumでバックグラウンド再生が可能になっていたり、iPhoneの新OSでピクチャインピクチャ機能が実装される様になっていたりなど、何か作業をしながら音声としてコンテンツを楽しむための機能に需要があることがわかる。

ポッドキャスト

様々なオーディオやエピソードや番組をインターネットを通して視聴することができるサービス。国内でも2004年に配信が始まった。そのごの動画共有サービスやSNSなどの台頭により存在感を失いつつあったが、現在盛り上がりを見せている。ニュースや英会話などのチャンネルが人気だが、海外ではYouTuberならぬ”Podcaster”と呼ばれる人々がいて、マネタイズを行っている。アメリカでは、三人に一人がポッドキャストを聞いているという調査結果もある。

日本に先駆け、海外でポッドキャストの再ブームのきっかけとなったのは、ドラマの音声配信であった。そして、このポッドキャストブームの追い風となったのは、音楽配信サービスとの連携である。

国内の音声メディア利用者規模

日本国内での音楽サービス利用者数は有料・無料共に年々増加傾向にあるのは周知の事実である。

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音楽配信サービス提供者の大手であるSpotifyでもポッドキャスト配信を開始しており、今後より多くのユーザーが利用することになると期待される。

余談:筆者のポッドキャスト歴

僕自身がポッドキャストを聞き始めたのは高校生の時である。電車で通学していた時、毎日の通学時間は読書をするなどしていた。というのも、当時はスマホを持っておらず、ネットサーフィンで時間を潰すということができなかったためである。いわゆるガラケーとiPodを使っていて、iPodでLineをしたり、音楽を聞いたりしていた。

当時はApple Musicなどのサブスクリプションサービスに加入しておらず、音楽を聴くとなると家のwifi環境でYouTubeのMVを見たりしていて、iPadには購入したCDから取り込んだ音楽ぐらいしかなかったので、外出中はいつも同じ曲を聴いていた。また、今ではYouTubePremiumやNetflix、AmazonPrimeなどでダウンロードコンテンツを楽しむことができるが、当時はそのサービスがなかった、あるいは契約をしていなかったので利用することができなかった。

そんな状況の中で、何か外出中でも楽しめるコンテンツを探していたところ、ポッドキャストに出会った。ポッドキャストであれば、ダウンロードしておけば外出中でも聴いて楽しめることができ、かつ聞きながら読書をしたり英単語帳を見たりできたので、うってつけだった。

そんなポッドキャストをきっかけとして、ラジオを聴く様になった。ポッドキャストからラジオを聴き始めるというのはあまりないのではないかと思う。

「聴きながら自分の作業をすることができる」という音声コンテンツは、いつからか自分の作業を始めるスイッチになっているなと、最近思ったりもしている。

stand.fmでの音声配信はこちら:
https://stand.fm/episodes/5f7881e218e9091ff43e9432




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