台湾縦断3泊4日(2) ノスタルジックな町、台南2 (Tainan, 2019.5)
□Day1(Thu.) NRT発→桃園空港→台南
■Day2(Fri.) 台南→台中(本記事)
□Day3(Sat.) 台中→九份→台北
□Day4(Sun.) 台北→桃園空港→NRT着
この旅の動画はこちらからご覧ください。
この日は台南を観光し、午後高速鉄道で台中へ向かった。カラフルでノスタルジックな街:台南は、ぜひまた訪れたい街だ。
國華街で朝食を
朝7時すぎ。部屋から出て宿を見渡すと、昨晩とはまた違った印象。正面のリーディングルーム(読書部屋)の看板「和寂珈琲」という文字が歪んでて可愛い。ところで中国圏ではコーヒーという漢字は王へんではなく口へんだと思ったけど、何故王へんなんだろう。多分、和寂は「ワビサビ(侘び寂び)」と読ませたいのだろうな・・。
リーディングルームから見た部屋の様子。
窓際に吊るした衣類がなんだかドラマチック。
2階から降りると・・
1階にも部屋がある。
この看板は日本のものなんだろうか。
ホステルから徒歩1分、朝食を食べ歩くにふさわしいと近年様々な雑誌で取り上げられている國華街へ。
ガイドブックにも載っていた阿松割包へ。台湾のハンバーガーのようなもの。真面目そうなお兄さんが作ってくれた。一個をふたりでシェア。ふかふか。小さな湯のみに入れられたものはお茶にみえたが、スパイスがほんのり香るスープだった。美味しい。
数件先のお店では、肉粽をいただくことにした。朝食をもぐもぐ食べていたおばあさん、私たちが立ち止まったのを見ると食べる速度を4倍くらいにあげて完食したあと、私たちを席に案内してくれる。急がせてしまってごめんね。粽も一つを二人でシェアした。
粽をのんびりと食べていると、お店のおばあちゃんが笑顔でバナナを二本持っている。中国語で何かを話しながら私たちの目の前において、笑顔で立ち去る。我々は「これ、絶対後でお金請求されるやつ・・」と思いながらも満面の笑みで「謝々!」と返す。結果的にお金は請求されず、100%おばあさんの善意であることが判明。ありがとう。本当にありがとう。ホテルに帰る道中、なぜおばあさんはバナナを二本もくれたのか?という話になり、「粽をシェアしてちまちま食べていたから、お金のない子供と思われたのか・・?」という結論に達した。が、いくら日本人が若く見られがちとはいっても流石にそれはないだろう。今だに謎だ。
おばあちゃん、ありがとう。お金取られるって疑ったりしてごめんね。
おばあちゃんに感謝しつつ、ピース。
ここは、ブルータスの台湾特集で表紙が撮影された場所。Google mapを見ていたらご丁寧に登録されていたので、記念に1枚。とはいえ、スクーターがビュンビュン来るので、怖くて真ん中では撮れず。
予約時には「朝食なし」プランを選んだものの、チェックインのときに「朝食はちょっとしたB級グルメを・・」と言われたので、せっかくだからいただこうということでホステルに戻る。
朝食は1階のカフェで。飾られている紙に描かれた鳥と龍が陽気で、とても良い。
B級のちょっとした・・といいつつ、量が半端ない。そして粽アゲイン。どうやら台湾(台南?)の粽は暖かいスープをかけて食べるのが主流のようだ。
白味噌のお味噌汁(お豆腐と冬瓜)も美味しかった。
なぜか「よつばと!」のフィギュアが付いている。オーナーが好きなのかな?
オーギョーチー(愛玉子)。とっても美味しいが、すごいボリューム。
台南という街の印象
ここで、友人と私が肌で感じた台南という街の印象を列挙したい。
「美味しい」「嫌な思いをしない」「通りの左右はアーケードのような通り抜けスペース(兼お店の軒先)があるので、町歩きが容易でいい」「スクーター、歩道でも走っている」「犬は放し飼いされており、そこらじゅうにいる(可愛いけれど、狂犬病のことを考えるとちょっと怖い)」「猫も多いが、総じて痩せている」「生活必需品の物価は安い」「街ゆく人はみんなスリムで太った人はほとんどみかけない」「人々は気になる物事があると容赦なくガン見してくる。我々も何度もガン見された」「微妙な日本語の看板が多い」「コンビニ以外で買い物すると、レシートがもらえないので金額がわからないのがちょっと不便。現金文化だよね。本土の都市は電子決済が主流みたいだけど」「セブンイレブンに無印良品の品物が売っているのが衝撃」「ファミマの入店音はほぼ同じだが、ちょっとだけ違うように感じる(音階が違うのか?)」「ちまきや饅頭などは基本2個セットで売られているが、別に1個でも売ってくれる」「ただし、全体的に量が多いので、なかなか色んなメニューを試せない。" 台湾は大人数でいくべき"と言われる理由がよくわかった」「老若男女全体的に親切。特にちまきやのおばあちゃんの笑顔(バナナをくれた。ありがとう!)と若い男性の控えめなレディーファーストが印象的」「中国語でもとりあえず話しかけてくる」「英語はゆっくり話してくれるし、日本語も比較的通じる」「勤勉な印象。働く女性も多い。街で働いているのは女性のほうが多いのでは・・?というくらい」「美味しいお店はわかりやすく流行っているのでわかるね」「外食文化。朝も昼も夜も、みんな外食している印象」「食べながら仕事しているよね・・」「家でお弁当とかも作ってないのではという印象。屋台で粽やタピオカドリンクなど思い思いのものを買ってビニール袋に入れて、スクーターに子供を乗せて連れているお母さんが多い」「軒先がことごとくテーブルになっている」「蒸し暑く、風はあまりない」「こっちではタピオカミルクティーが安いんだね」「キャラクターものが多い。特に日本のアニメ(ジブリ系、キティちゃん、クレヨンしんちゃん)とディズニー系。ミニオンズとか。お店の看板に思い切り描いてるけど、ライツは完全無視して使ってるな」「台南はトイレが大変そうだと思っていたが、そこまででもなかった。きちんと百貨店やカフェでいっておいたからか。衛生関係には気をつけるに越したことはないので大量のティッシュやウエットティッシュを持参したが、意外と綺麗だったね。駅のトイレとかは綺麗じゃないんだろうなぁ」「ホテルの部屋の中で靴を脱ぐ形なのは嬉しい」「台南は平和」「ここで暮らしていけそう」
台湾基本情報
台湾を訪問するにあたり、ざっと歴史を紐解いてみた内容を掲載。
・ 面積は約3万6000km2(日本の約1/10)、人口は2351万人(日本の約1/5.5)
・ 1600年頃まではマレーポリネシア系の先住民(10の原住民)が住んでいた。1620年頃からオランダに支配される(明との貿易拠点とするため。もともと明本土の一部を支配したが、明が代わりに台湾を差し出した)も、1661年には鄭成功がオランダを追放。1683年まで政権を握る。1684年清国領となり、福建省台湾府としてスタート。政策により福建省から漢民族がより多く流入。清としては僻地の島扱いで十分な統治をせず。1895年日清戦争により日本に割譲。同じ頃首都が台南から台北に。約5年間の紛争など犠牲もあったが、インフラの整備や教育の普及を進めた(むしろ日本本土より進んだ)ため、経済的に発展した。50年の植民地ののち、戦後中華民国に復帰。1948年蒋介石が第一期総統に就任。国民党は毛沢東の共産党と内紛で疲弊しており、進駐してきた国民党軍は意識が低く民をないがしろにしたため「イヌ(日本)のかわりにブタが来た」と揶揄された。共産党との戦いに敗北した国民党は台北を臨時首都として中華民国の政権を形成。独裁色を強めた。戦勝国として国連安保理の常任理事国であった中華民国は、工業の発展や国際化により経済が飛躍的に発展し、国民の生活水準は次第に向上。一方、中国大陸では共産党の支配により国としての体裁が整ったため、1970年に国連が国家として承認。中華民国(台湾)はこのとき国連を脱退し、代わりに中国がその地位についた。国際的には中国の一地域として位置づけられることに。日本とも田中角栄首相の時代に中華人民共和国と国交を樹立し、同時に中華民国と断交した。その後、1987年から台湾の自由化が始まり、国民党の李登輝の指揮のもとハイテク産業を中心に経済発展を成し遂げた。2016年総統選で国民党を破り、野党民進党の蔡英文が初の女性総統となった。
月下老人@祀典武廟
台南は、台湾で最も古くから発展していた街。日本でいうと京都のような存在。ゆえに、歴史的に重要な意味を持つ建築物も多く、この祀典武廟もその一つだ。縁結びの神様「月下老人」を祀る廟として有名だとのこと。
台湾において「廟(ミャオ)」とは、民間信仰のお寺を示す。お参りは、線香を持って各香炉をまわる。その後、神様に相談がある人やおみくじを引きたい人はポエ(杯筊)という道具を使うという。ポエは三日月型の木製のもの。片面が平らでもう片面が膨らんでおり、住所と名前とお願い事を心の中でつぶやいた後に2つのポエを投げて、裏表が一つずつ出たら月下老人が願いを聞き入れてくれたということらしい。一介の観光客にはハードルが高すぎたため、我々は見送り。
コンパクトで可愛い。
ゴールドジム?
台南孔子廟
リスがたくさんいると聞いてやってきた孔子廟。
まずはじめに目に飛び込んできたのはピカチュウだった。
残念ながら改装工事中。
気づけばリスがそこかしこに。ここにいたリスは黒かった。そしてすばしっこかった。
ガイドブックに載っていたフルーツ屋さんに行きたかったのだが、見つけられず断念。
林百貨店
日本統治時代に林さんという日本人が建てた百貨店が数年前にリノベされて再オープンしたとのこと。
屋上には鳥居があった。台湾で屋上に鳥居がある唯一のビルなんだとか。
中には入れなかったけれど、台南市美術館二館の建築に目を奪われた。
後日確認したところ、なんとこの建物、坂茂氏デザインだそうで、2019年1月にオープンしたばかりだったとか。内装もみてみたかった。
美術館の目の前にはこんなカラフルなオブジェ?があるのも台湾らしい。
窄門咖啡
英語での表記はNarrow Gate Cafe。どれだけNarrow Gateなのかというと・・
人一人ギリギリ通れるくらいの狭さ。私はリュックがひっかかりそうになった。ストックホルムのガムラスタンで見かけた路地とどっちが狭いかな・・。いい勝負だと思う。
台湾のお茶は甘い。友人が注文したきんかん茶はまるでオレンジジュースのよう。私が注文したジャスミンティーもなぜか甘い。
そして、ここは観光客向け価格。一杯800円くらいだった。美味しかったし雰囲気もよかった。入店から30分くらいは我々しか客がいなかったので快適だった。
府中街
カフェ近くの小さな路地。ここはフォトジェニックな場所だ。
本当はこの通りにあるという凄技の飴細工のお店(屋台)が目的だったのだが、平日なためか出店しておらず。残念。
ブーゲンビリアと思われる花が咲き乱れており、沖縄を思い出した。
屋外のテーブルでのんびり食事をしている人たちの多いこと。
六合境清水寺
派手派手なデザイン。電光掲示板。実にイメージを裏切らない。好き。
天井派手すぎ。・・好き。
トイレを借りるために、三越へ。ハロッズストアのクマが大きかった。
メイソウ訪問
上海でメイソウを見かけたことはあるが、中に入るのははじめてだ。
意外とパチモン感のない、おしゃれな雑貨屋さんだった・・。
台中へ移動
一時半頃、ようやくお腹が減ってきたので駅弁を買って待ち時間に食べる。
友人はミスドを購入。ちょっと高め。