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第55話 露腸亭日乗 迷っている

人生は選択の連続で、成り立っている。
現在の自分は過去の選択の結果に過ぎない。

大抵失敗している気がする。

あの時こうしとけば良かった。というのはナンボでもある。

さて、今回の露腸亭の選択

年明けにS字結腸の切除手術をすることに一応なっている。
まだ同意書に署名して承諾しては無い。

S字結腸の切除手術をするかどうか?

迷っている。
いちおう7対3で手術するつもりではある。

手術をしなかったとしても命に別状があるわけではない。
人工肛門を閉鎖出来たとして、その後がどうかなのだ。

露腸亭の心の内に分け入ってみよう。

選択1 S字結腸を切除の手術をする。

①S字結腸を切除し下降結腸と直腸を吻合する

→成功  
その後また入院してストーマの閉鎖手術をする。
※ストーマの閉鎖は人工肛門部分を切除して横行結腸を繋ぎなおす。吻合が上手くいかない可能性はある。その時は回腸ストーマを造る。

成功しても時間かかって痛そう。腸閉塞のリスクあり。
ほかにも排泄障害や生殖機能喪失のリスクはある。
一番心配してるのは、大腸が短くなるので、下痢、頻便、失禁(でかいほうね)するようになること。

オムツなら人工肛門の方がいい。

②吻合出来ない
この場合、永久ストーマになる
現状と変わらないので、まあ諦めはつく。

障害者認定を受けて各種の経済的な優遇を受けることができる。
享受できる経済的なメリットはこんなところだ。↓
税金の控除、鉄道乗車券や高速代の割引が受けられる♪それに人工肛門装具の補助など。

選択2 手術断る
現在のQOLは維持できるはず。
ストーマそのまま。
ただし、1-②と違い身体障害者の認定は受けられない。
各種の補助無し
経済的な負担はある。月の装具代等、一万円近く。

主治医やスキンケア外来の看護師は「まだ、若いのだから」と言ってストーマ閉鎖を勧める。

まだ若いからどうなのよ?

聞きたいのはその先。

人工肛門のままのQOLが維持出来ないのなら、痛い思いして2〜3週間入院し、かつ高いお金(多分一回の入院手術の自己負担額は十数万円)払って治療受ける意味がない。
ストーマの閉鎖手術をすることになるとダブルだ。

そのうえ勃たなくなったら最悪である。

あー 使うかどうかは問題じゃないのね。
ある日突然、絶世の美女が現れて‥とか、熟れた人妻から据え膳云々ということがあるかもしれないからね。

備よ常に
察していただきたい。

こんなこと主治医のオンナ先生に言ったら、どんな反応があるか見てみたい気がしないでも無い。

職業倫理上、無表情で反応無しに一票である。
ヒポクラテスの誓いには該当なかったでしたっけ?

お腹を縫われるときに雑にやられたら嫌なので、たぶん言わないと思う。

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