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まちようけん。

たまたま、缶に入ってた手紙を見つけた。

早く身体治して仕事して中村においでや。
まちようけん。
25年前のこと。
中村の会社の先輩だったなっちゃんからの手紙。

まちようけん。

ずっと 又 住みたいと思ってた。
必ず。約束守ろうと思った。

この言葉が嬉しくて…。嬉しくて…。

もう 25年前…。なっちゃんも、この約束忘れて自分の人生を歩いてるよね。

あたしのことなんか、自分の人生でいっぱいいっぱいで忘れてるよね。

当たり前だ。

あたしは、気持ちだけが、戻りたいだけだって、現実は、25年病気と闘ってるよ。

まだ、いつ治るかわからない、いや、もうなんか、一生治らないんやないかとも思ってる。

病気が憎い。

まちようけん。

たまたま 見つけた缶の手紙見て号泣した。

この手紙で、あの時の想い出が、一気に甦る。
あの時に戻った。
懐かし過ぎる。美しすぎる。

だけど、今 病気と闘ってるあたしにとっては、胸に棘がささる。

病気になった自分が悔しすぎて…。
ただ、25年病気と、社会と、世間と、偏見と差別と闘ってきた…。

なっちゃん 今 貴方に言いたいのは、あたし、なんも、出来んかったよ。

苦しかったよ。辛かったよ。悔しすぎて 自分の人生を嘆くよ。

いや そんな事口が裂けてもいえん。

言うとしたら、なっちゃん 元気で幸せにね。

ありがとう。またね。


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