あの時、あたしの体重は、昔からやせっぽちだったけど、160センチ37キロだった。
最後、大谷
が取り押さえられたとき もうだいじょうぶかも。と思った人が力を緩めた。その瞬間渾身の力で、蹴飛ばされ一メートル吹き飛ばされた。
あたしは、ボーゼンと痛みに耐えた。
そのとき大谷が、殺してくれ!!と言った。
意味が全くわからない。殺されかけたのは、あたしだ。
全てが終わった時に、やっと男性の看護師が二人来て大谷を別病棟に連れて行った。
あっ!ネックレス!出版祝いに、伊藤のにーちゃんが買ってくれた大事な大事なネックレス。
あっ、一番はじめに、おまえ!殺してやる!と言われた時に引きちぎられたんだ。
どこ?ゆかねぇ、ネックレスあったよ!!
年下の美優が必死に探してくれていた。
痛い。思い切り蹴られたお腹 ネックレスをひきちぎられた首 あちこちに、青タンがあった。
普通なら、病院同士が隠蔽を避ける為 別の病院に行かす。その事を知らなかった。殺されかけたショックと、痛さ その病院の当直の先生が、今思えば適当に診て終わった。
次の日 痛みが、激痛に変わっていた。うすら赤だったところが、真っ赤に、青タンは、数えきれない程あった。同室のみかんねぇと、ゆきねぇ と別の病院へ行って 診断書と、警察に被害届けを出そうと病院を出ようとしたとき、ある看護師が、耳を疑う事を言った。
中村さん!警察行かないで!!
えっ??何を言ってるの? あっ、隠蔽したいんだ。なにもなかったか事にしたいんだ。あたしは、誓った 絶対に泣き寝入りはしない。絶対に。と
病院へ行った 骨折はしてなかったが、腱と筋を右手左手やられてた。首も固定しなくては、ダメだった。
その足で、警察に行き被害届けを出した。受理された。
あたしは、終わった。これで、警察が入ってくれたら、大谷は、刑務所行きだ!
しかし、そんなに甘くなかった。
怖すぎて 直ぐに退院した。家に帰って 毎日のように警察に電話した。泣きながら懇願した。
あんたね。被害届け 出されてんのあんただけやないから、忙しいからもう電話してくんな!!
警察に言われた。12月の事件も遅々と何も進まない。警察と病院と大谷が憎くて 憎くて 火でもつけてやろうかと思うくらいあたしは、誰も信じれず、憎悪の心に支配されていった。
思い切り頭を打ったせいか、頭痛が止まらない。
病院へ普通の診察に行っても、看護師が、
ねぇ、あの子やで、あの子。凄く見下された目で見られた。
えっ あたし、被害者 大谷が、加害者。
大谷が、加害者。守られて 被害者のあたしは、まるで加害者扱いの見せ物だった。
続く
名前は、全て仮名です。