なぜ、コーチのコーチの活動を始めようと思ったのか?vol.86
スポーツと選手と保護者の関係について。
先日、ある選手が練習前に「お母さんに怒られたので練習を休みます。」と連絡がありました。
どうしたのか聞いても、電話の向こうで言えない様子。
ここで思い出したのが、以前所属していた選手。
その選手は、宿題をやらずにいたのが面談で発覚してしまい、保護者の方の「好きなものを取り上げる」という発想から、しばらくサッカー禁止となってしまいました。
常日頃から文武両道。最低限のことはやることを伝えていますが、確認はできないので、上手くごまかしていたということになると思います。
でも、ここで感じたことは、家庭の方針には私たちが立ち入ることのできない領域になってしまうので、話をしても結局は通りませんでしたが、「好きなものを取り上げたら本当にできるようになるのか?」という点です。
小学校低学年でも、毎日習い事などで平日の予定はびっしりと入っていることがあります。
また、私立に通っている場合は公立の子よりも、通学時間が長い場合があります。
最近は、公立でも学校の統廃合などで、「えっ!!」という距離になっていることもあるようですが、通学時間+習い事で心にも時間にも余裕が無いと感じます。
「好きなものを取り上げる」
もしご自身が子どもだったらを考えてみてください。
大人の思考では無く、子どもに戻った時、どうでしょうか?
好きなことを取り上げるのでは無く、好きなことを続けるためにやるべきことをやるということを対話する必要があります。
また、断捨離では無いですが、時間と心に余裕を持たせるように見直しも必要かもしれません。
その選手は、その後習い事の空手を辞め、時間に余裕が持てはじめたことと、宿題をやる時間を上手く自分で作るように工夫をしたので、それ以降は“取り上げられる”事はありませんでしたが、全体の見直しを気付いてもらうようなそんなコーチングは必要ですね。