136@sari

思い出した事を書いたのですが、誰にも読んでもらう予定がないのでnoteに転記しました。

136@sari

思い出した事を書いたのですが、誰にも読んでもらう予定がないのでnoteに転記しました。

最近の記事

映画レビュー「室井慎次生き続ける者」

室井慎次2作の後編は、前編よりも深く室井慎次を掘り下げ、室井と子供達の人間ドラマの要素が強い。 室井慎次の後悔と里親であることの意味、周囲の人々との軋轢と絆、そして事件の真相は? そして室井慎次はたくさんの人に愛され尊敬されながら退場してゆく。室井さんらしい引き際だった。 1日で2作品、合計4時間は長さを感じさせず、あっという間だった。鑑賞される方には是非続けて一気に観て欲しい。 面白かった。さよなら室井さん。そして青島は…

    • 映画レビュー「室井慎次 敗れざる者」

      出身高校の先輩が主人公を演じているので観ないわけにはいかなかった。 後編の『生き続ける者』とは公開期間が異なるので、先行上映に合わせて午前に『敗れざる者』、午後に『行き続ける者』を鑑賞した。 映画のポスターにも載っている佐々木希がいきなり遺影で登場したのは意外だった。 しかし他にも秋田県出身の生駒里奈や県民しか知らない地元スターが多数出演しており、美しい四季の移り変わりとともに感慨深いものがあった。 踊る大捜査線のTV放送から既に27年が経過しており、主要な登場人物も

      • 映画レビュー『青い車』(2004)

        宮﨑あおいは『害虫』(2001)のような妖艶な美少女ではなく、どこにでも居そうな今どきの学生を上手く演じている。 麻生久美子が美しい。妹と主人公を愛しているが、またしても『贅沢な骨』(2001)みたいな災難に遭ってしまう。 ARATA(井浦新)演じる主人公は、少年時代に大怪我を負うが、生き残ったことに居心地の悪さを感じているようだ。 閉塞感の中で行く先も見えず、ただ自分と人を傷つけて生きている。昔の自分を見ているようで少し心が痛んだ。 登場人物がそれぞれ美しくスタイリ

        • 映画レビュー『侍タイムスリッパー』(2024)

          単館から全国上映になった話題作 役者も演出や撮影もとても良くできているが、何よりも「脚本」が素晴らしい タイムトラベルスリップの映画は沢山あるが、まだその手があったかと感心させられる 『今日は、その日ではない』の台詞も良い 最後のオチも笑ってしまった 金をかけなくても良い映画は作れるという手本 面白い

          映画レビュー「スカーフェイス」(1983)

          原題:Scarface 主演のアル・パチーノが若く素晴らしい 主人公の狂気を憑依したように演じている キューバからアメリカに渡った犯罪者の コカイン取引での成功と破滅を描く傑作 以前にも動画を小さな画面で観たが 最後の銃撃戦は絶対に劇場で観なきゃいけない 観れて本望だ

          映画レビュー「スカーフェイス」(1983)

          映画レビュー「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」(2024)

          TV東京で深夜ドラマも放映中の「ベビわる」シリーズ映画はおかげさまで第3弾です。 ①ストーリー ②キャスト ③結論 ①ストーリー 宮崎に出張中のちさと&まひろの殺し屋ペアはお気楽な観光気分で仕事をこなす。今夜は宮崎牛のディナーが待っている。予定通りターゲットを見つけて出くわしたのは最強の敵:冬村かえでだった。果たして2人はこの敵を倒せるのか?それとも… ②キャスト 杉本ちさと:髙石あかり 陽キャの女の子だが短気で口が悪い。仕事の時は表情が一変する。 深川まひろ:伊澤彩織

          映画レビュー「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」(2024)

          映画レビュー「浪人街」(1990)

          ずっと観たいと思っていた映画の1つだが、たまたま東京芸術センター2階シネマブルースタジオで上映していた。 ①キャスト ②ストーリー ③結論 ①キャスト 原田芳雄 源内。その肉体は女たらしのヒモと腕の立つ武士の両面を表す。まさに浪人街そのものの男。 勝新太郎 赤牛ほど強いはずなのに犬になり、果てる。もっと暴れて欲しかった。ファンには寂しい。 樋口可南子 お新。生まれが良いらしく品がある女郎。もっと狂気があれば良かったが、ただただ美しい。 石橋蓮司 権兵衛。仕事と愛に苦

          映画レビュー「浪人街」(1990)

          レビュー「地面師たち」(2024)

          NETFLIXで人気と聞いていたし、仕事の関連から興味があったが尺が長いので延ばし延ばしにしていた。 ①キャスト ②ストーリー ③結論 ①キャスト ハリソンがかっこいい。その性的嗜好も相まってキャラクターに深みがあり、何よりトヨエツは年齢を重ねてもセクシーだ。◎◎◎ 主人公の綾野剛は達者な役者だ。運転手時代のヤサグレた感じも、地面師で役柄を演じているのも、人間的な部分も上手に演じている。◎ 北村一輝、ヤクザが異常に似合う役者。若いころに演じたチンピラも最高だった。今回

          レビュー「地面師たち」(2024)

          ひいじいさん

          おととい孫娘1号から電話があって、どうやら12月にひい爺さんになるらしい。思えば22年前から爺さんをやっているベテランだから、上のカテゴリーに進むのだ。 ずっと気ままに生きてきたけど、人生ゲームもアディショナルタイムに突入して、いつ笛が鳴ってもおかしくない時間帯だ。残り時間は何分あるのか? どちらにしても笛を吹かれたらお終いであるw 悔いは出来るだけ少なくしたいものだ。

          ひいじいさん

          映画レビュー「フェラーリ」(2023)

          マイケル・マンの映画が好きだ。ヒート(1995)が一番だけど、コラテラル(2004)やマイアミ・バイス(2006)もお気に入りだ。 マイケル・マンの映画は、場面の1コマを切り取っても、その一瞬の画(絵)が美しい。人物はスタイリッシュだ。 今回は年配の登場人物が多く、シワだらけのおばあちゃんのアップもあったりするけど、やはり画として美しい。 若い人達は、この映画を観て面白いだろうか?レースシーンはダイナミックでスリル満点だが、人間ドラマの部分はどう感じるだろう。 しかし

          映画レビュー「フェラーリ」(2023)

          映画レビュー「ベイビーわるきゅーれ」(2021)

          同年の映画「ある用務員」からのスピンオフ。たくさんの殺し屋達に命を狙われる女子高生を守る男の闘いを描いた「ある用務員」は「殺しの烙印」(1967)「スモーキン・エース」(2006)のような殺し屋のバトルロイヤルって感じで最高に面白い映画だが、自転車に2人乗りでやってくる女子高生ペアの殺し屋が今回の主人公。 しかし今回は殺しの部分だけでなく、高校を卒業した私生活がコミカルに描かれキャラクターをより深みのある魅力的なものにしている。 殺し屋と言えば日本人なら「ゴルゴ13」が思

          映画レビュー「ベイビーわるきゅーれ」(2021)

          映画レビュー「辰巳」(2024)

          痛い痛い痛いって声が出そう。邦画では北野武や三池崇史と並ぶか超える痛さ。キャストに馴染みがなくて不気味さが増す、特に竜二の倉本朋幸が最高。何をされるかわからない怖さ恐ろしさを見事に演じている。小路監督の前作「ケンとカズ」もDVDを入手したけど、この映画もお気に入りになった。また観たい。

          映画レビュー「辰巳」(2024)

          映画レビュー「マッドマックス:フュリオサ」原題『Furiosa :A Mad Max saga』(2024)

          マッドマックス名義ですが、マックスは後ろ姿のワンカットだけで顔も見れません。 前作「マッドマックス 怒りのデス・ロード」の2人の主人公のうちの1人フュリオサが主人公で、彼女の若き日が描かれます。 前作のフュリオサはシャーリーズ・セロンが演じて好評だったのですが、今回は若い俳優さんが演じるのでちょっと心配。と思ったら台詞が少なく、表情で怒りや悲しみを表現していてとても良かった。 また敵役のディメンタスを「マイティ・ソー」のイメージが強い男前なクリス・ヘムズワースが演じているの

          映画レビュー「マッドマックス:フュリオサ」原題『Furiosa :A Mad Max saga』(2024)

          映画レビュー「蛇の道」(2024)黒沢清監督 柴咲コウ主演

          黒沢清監督のセルフリメイク、1998年の作品は哀川翔と香川照之主演の傑作だが、今回は柴咲コウ主演のフランス映画として蘇った。 脚本もより深みと厚みがあり(Vシネ全盛期の大量製造時代と比べるのもなんだが)途中で西島秀俊をそう使うのかという裏切りと、クライマックスが近づくとやはりそういうことかという両方が印象深い。 前作を知っている人はもちろん。前作を知らない人はもっと楽しめるように作られている。しかし暗く重いこの作品は一般向けではないから興行成績は振るわないだろう。とはいえ例

          映画レビュー「蛇の道」(2024)黒沢清監督 柴咲コウ主演

          映画レビュー「ある用務員」(2021年)

          「ある殺し屋」(1967年)のようなタイトル、「要塞警察」(1976年)「ザ・ホード」(2009年)「ザ・レイド」(2011年)のような隔離された空間で、「スモーキン・エース」(2006年)のように闘う暗殺者達。後にスピンオフして強烈な印象を放つ女子高生の殺し屋は、「今日からヒットマン」に登場するギャル風の殺し屋を彷彿とさせ、「ザ・ファブル2」の若い女2人組の殺し屋に影響を与えたかも知れない。とにかく私の好みのバイオレンスアクションのエッセンスがぎゅうぎゅうに詰め込まれている

          映画レビュー「ある用務員」(2021年)

          父のこと、遺伝と宿命

          父は「呑む、打つ、買う」三拍子揃った遊び人だった。しかし女遊びを「買う」と言っても、素人の女を騙していたのは、プロの女を買うよりもずっとタチが悪い。 既婚の子持ちでありながら、自らを親のない独身だと嘘を言い、妻である私の母に妹を演じさせ、側で泣く私を「妹が預かっている本家の赤ちゃん」と言っていたのには呆れてしまう。私が父をロクデナシと呼んでいい理由がそれだ。 ある日、女から母に「週末に妹さんに挨拶に行く」と電話があった。このまま家に居てはいけないと思った母は私を連れて実家

          ¥500

          父のこと、遺伝と宿命

          ¥500