「うるせえ」 笑話 その5
男A:こないだの合コン、あのあとどうだったのよ、いい感じだったじゃん、羨ましいよ、あんなお嬢様をさ
男B:あぁ、まぁな。。
男A:清楚系お嬢様って合コンに来んのな?それでなんで俺じゃなくてお前なんだよ!って思ったわ、お前ってワイルド系じゃねぇか、釣り合わねぇのによ!
男B:あぁ、まぁな。。
男A:俺なんかの方が爽やか大学生なのに、あれ?それは余裕だから?、その反応なんなのかな~?なんかムカつくんですけど~、お天気キャスターに居そうな清楚系お嬢様…ずりぃよ~
男B:あぁ、まぁな。。
男A:あのさ、ノッテくれても良くないか?自分の中で処理すんなよぉ~いい思いしたくせに!
男B:いい思い?いや、違うんだよ。。
男A:ん、違うんだよ?何があったんだ?わけを話してくれぇい
男B:俺、女の子には手もあげないし、暴言も吐かないんだけど、初めてだよ、女の子に「うるせぇ!」って言ったの…
男A:え?あの子、静かな子だったじゃん、二人っきりになったら、おしゃべりだったの?それだけ打ち解けてるってことじゃんかよ、なんだおのろけかよ、う、羨ましくなんかねぇぞぉ!
男B:そういうのでもねぇんだよ…
男A:じゃあどういう…ことだよ!
男B:2、3日考えてたんだよ、お嬢様ってのは、おそらく本当に本当だったんだな。なんでかって言うと話聞くと、ジイヤとかお付きのお手伝いさんが彼女についているんだって、それは自分で爪を切ったことないとかの話からもわかった。大学まで車で登校してるらしいし
男A:ほぅ、本物のお嬢様じゃねぇかよ、
男B:でも、多分門限とかもあって守られてるし、両親からもものすごい愛されてんだろうな、満ち足りてる感じはひしひし感じた。
男A:愛されて、性格もいいんだろ?最高じゃん、彼女優しそうだったもんな、ずりぃよ…
男B:120%安心、安全、愛されている何の不自由もない毎日、だからこそ俺なんだろうな?つまり、愛されすぎて退屈なのもそれはそれで本当で、俺みたいな、危険な男で釣り合いをもたせようとしたのかもな
男A:そっか…すべてが満ち足りすぎているから、無意識にお前みたいな危険な男でバランスをとろうとするってことか…お前、マイルドヤンキーだもんな…なんにせよ…ずりぃよ…
男B:で、本当にお嬢様って感じで節度があって優しいし、なにより品があるし、合コンもご学友と結託してアリバイ工作して参加したらしい、で、俺も話すうちになんか惹かれていった、それは本当だぜ…ゆくゆくはってよ…それが…
男A:てめえ、結局、おのろけかよ!
男B:だから違うって言ってんだろ、で、やっぱり、俺もワイルドさを発揮してよ、合コン終わりに彼女をうちに連れ帰ったわけよ
男A:なんだとぉ
男B:ひとしきり、話して盛り上がったところで、ベッドインって感じになったらよ、彼女恥ずかしながら服脱ぐんだよ
男A:くそ!なんなんだよこのドスケベ!
男B:…いや、トラウマだわ
男A:はぁ?
男B:……いざブラウス脱ぐと、彼女…、両乳首に牛の鼻輪みたいにデッケェピアス入れてて、それだけじゃなく、なんかタトゥー、いや、あれは落書きにしか見えない、「jun 命」「love 永遠に」って胸と腹あたりにデッケェ墨入ってて…下の方にも…デッケェピアス入れててさ
男A:え?(ダサいな…)
男B:で、さっきまでいい感じだったムードが完全に凍りついて、
男A:え?
男B:俺、彼女の体見て、とっさに言っちゃったんだよ「うるせぇ!」って…
男A:え?…
男B:…前の彼氏が相当な危険な男だったんだろうな…だって墨だぜ?…つうか、ごちゃごちゃしすぎて…
男A:え?
男B:「うるせぇ!」って言っちゃって…でも彼女、フフフって嬉しがっててよ…「ご褒美ですか、もしくはお仕置きでしょうか?」とかまあ屈託のないとびきりな笑顔でさ聞いてきてよ…俺そのあとよく覚えてない
男A:…清楚でおとなしそうなのに、”うるせぇ”カラダ……か、……
その…なんつうかはじめての彼氏が超ヤバいってことだけはしっかりとわかったよ…お、おい、聞いてんのかよ
男B:ん……ああ…
こんなことってよくありますよね(ない)
~~「うるせえ」完~~
ひとつよろしくお願いいたします