整然と並んだ、本、本、本。 流石、乱歩先生。「犯罪捜査の科学」「捜査必携」がありました。 窓越しに応接室を見ました。青いソファがお洒落。暖炉の横に、こけしと白い顔の像があり、目を凝らして見たら、エドガー・アラン・ポーの像でした。 小3の時、友人の影響で「悪魔人形」を読んでからハマりました。 ポプラ社から出ていた全集のおどろおどろしい表紙にドキドキしたものです。 ー旧江戸川乱歩邸にてー
冬のしずかな林の中に、まっかなからすうりのおやこがいました。一本の長いつるに、おかあさんのからすうりと、子どものからすうりがいました。つるは、ちかくの木にからみつき、はっぱはハートの形をしています。 まわりのからすうりは、もう時期がすぎて茶色にかわっていましたが、このおやこだけは、まだあかくそまっていたのでした。 「おかあちゃん、さむいよー」 「男の子がくるまでのしんぼうだよ」 「男の子?」 「まい年、はっぱが黄色くそまるころ、男の子とおかあさんがこの神社におまい
今日は秋の写生大会だ。ぼくたち四年生の写生場所は、高台にある小さな動物園だった。そこは、春になると桜がさきほこり人々でにぎわう。が、桜の季節が去ると、ひっそりとした公園にもどる。むかしお城があったという、おまけみたいに作られた動物園だった。 ぼくは、画板と絵の具をもって、園内を一周した。一羽の白くじゃくのいる、おりの前にシートを敷いてこしをおろした。 白くじゃくは、顔をそむけ、背中と長い尾だけをぼくらの方に見せている。前にここに来た時もそんな姿だった。ぼくはなぜだかわ
メールアドレスを変更したら、やっと記事が投稿できるようになりました。 noteビギナーで、あたふたしています。 これから、諸先輩方の記事を読ませて頂きます!