マイブームを続けよう
こんにちは金曜お昼になりました。手芸作家兼若手イラストレーターの展示をメインとしたギャラリーを運営している大図まことです。イラストレーターと手芸作家に向けた「仕事とお金の授業」14回目となる本日のテーマは「マイブームを続けよう」です。
ブームと聞いて何を思い浮かべますか?
みなさんはブームと聞いて何が頭の中に思い浮かぶでしょうか?私は最近だったらタピオカブームが記憶に新しいです。そこら中にお店が乱立してましたしネットニュースなどでも良く取り扱われていましたよね。あとは高級食パンブームやパンケーキ、フルーツサンドなんかもありましたね。全部食べ物ですね。笑
マンガやアニメであれば家の子供が鬼滅の刃やすみっコぐらしのグッズを沢山買っていたことをとても覚えています。リビングで奥さんと子供が柱がなんとかと話しているのを耳にしてパパのことを大黒柱と呼んでくれていると思ったらどうやらアニメの話だったようなこともありました。大工さんが主人公なのでしょうか。そういえば家族みんなですみっコぐらしの映画も行きましたよ。とても混んでいましたね。そのブームはうちの子の中では去ってしまったようで今は断然ちいかわ推しのようです。
▼当時子供と一緒に刺しゅうで作った推しグッズ
ブームとは?
他にも色んなジャンルでブームと呼ばれる現象が起きては消えを繰り返しています。共通して言えるのはこれらの物事は私達の生活と密接な関係がありはしますが無くても困らない物です。もちろんあれば生活が豊かにはなると思いますが極論無くても死にはしません。
もちろん無くても困らない物でずっとあり続けるものは世の中に沢山ありますがそれはブームをいかに先延ばし出来るかの繰り返しだと私は考えます。例えばマクドナルドが毎月新しい味のハンバーガーやコラボ商品を繰り返し出したり、広告宣伝をバンバン出すのがそうです。ブームを語る上で人の気持ちは移ろいやすいし、とても飽きやすいものだとわかっておく必要があります。
イラストレーター、手芸作家はなにがブームのはじまり?
次はイラストレーターと手芸作家に焦点を当ててブームについて自分なりに経験し、考えたことを書きたいと思います。
皆さん創作活動を続けてきて自分にブームが来たなと思った事がある人はどれくらいいますでしょうか?ブームというと少し大げさですが「波」が来たと感じた人はけっこうな数いるのではないだろうかと思います。特に営業活動や宣伝もしていないのにクライアントワークが途切れずに続いたり、minneやハンドメイドのイベントでものすごい沢山商品が売れたりなどなど。続けているとなんでかわからないけどこういう時ってきっとありますよね。自分でコントロールしていないのにそうであるのであればもしかしたらそれはブームのはじまりなのかもしれません。
私はこれまで手芸本を年1冊ペースで計8冊色んな出版社から出していました。実は自分の方から営業したことは1回も無く気づいたら沢山出ていました。ひとつの仕事が当たってそれを見て次の仕事がという繰り返しだったと思います。大体の仕事はみんなそうですよね。実績が次の実績を生むという好循環です。それが一定の量を超えると世の中的にはブームと言えるのだと思います。
当時は忙しくて仕事をこなすことで頭がいっぱいで先の事をあまり考えていませんでしたが何もせずにあんなに沢山仕事が来たのは今になって思うとブームだったなという感想です。なぜならここ数年は本を出せていませんし、手芸業界自体どんどん市場が小さくなっているように見えるからです。沢山の手芸店やメーカーがこの間無くなりました。タピオカより変な名前のパン屋さんより少し長く続いた業界内での大図ブームは私個人のマイブームへと戻りました。
ブームを自分で起こす事ができるのか?
話を少し変えてイラストレーターや手芸作家の私たちが自分の力でブームを起こす事が出来るのか考えてみました。
結論から先に言うと自分だけの力で世の中に影響を与えるような大きなブームを起こすことは難しいが小さな世界でブームを起こす事は何回でも可能だと思っています。これは自分の経験により導かされた答えです。
ここ数年出版社を通して本を出版していない私は自分の手で電子書籍を作り販売をしています。一般の書店や図書館には並ばないし爆発的に売れるわけではありませんが毎月3万円程度の収入が入ります。とても小さな世界ですが一定数買ってくれる人がいらっしゃるということです。このnoteもそうです。毎週金曜日に更新するようになってから毎月1万ビュー見てもらえています。嬉しいです。運営しているギャラリーも同じです。若手クリエイターの展示が中心なので誰もが知っているという作家さんの展示では無いですが作品の完売率がとても高いです。以上により小さな世界でその場その場でブームを自分達の力で起こす事は可能だと考えます。
小さな世界でのブームが終わることの原因と対処法
小さな世界でブームになったものでももちろんブームは終わります。その大きな原因は自分自身が活動に飽きてしまうということが多いです。クライアントやお客さんから求められる事と自分が作りたいものがズレていくことは往々にしてありますよね。お金と直接関わってくるのでとても悩ましいです。私たちがそれを防ぐためには小さなマイブームをいくつも自分の中に持っておくことが重要だと考えます。
最近私は手芸作家活動とは別に色んな業界の展示会やモノづくりの産地へ足を運び工場見学をしています。その場所へ伺い現場を見て人と話すことにより自分の持っているアイデアと組み合わせて新しいことが出来ないかと考えることがとても楽しいです。マイブームです。先週はこのnote上だけの発信に飽き足らずリアルな場でのトークセミナーも行いました。人と会って話すことが今の自分にとってとても大事な時間です。これらの行動は自分の創作活動に対して自分自身が飽きないために動いているとも言えますし、収入の柱を1本にしないで複数の柱を持つためでもあります。もしかしてあのアニメの柱ってそういうことなのか?!ここでまさかの伏線回収。笑
自分だけのマイブームを楽しもう!
作品が一般社会に認められブームになるとその色が付いてしまって一過性のものになるのではと心配する作家さんが意外と多くいます。私は決して悪いことだとは思いません。なぜならブームが去ることは当たり前のことだとわかっているしその対処法を知っているからです。年齢や今いる環境によっても状況は変わりますが時にブームに乗っかって自分も楽しむくらいの精神を持つことが大事ではないでしょうか。
一度ブームが去った私だから断言が出来ます。自分だけのマイブームはいつからだって何度でも作れるのだと。