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夫婦season3に突入

「パパとママってラブラブだよね!!」

娘に言われて、頭の中にハテナマークでいっぱいになった。

え?私たちってラブラブなの?

夫との関係は、事故後1ヶ月が経過して、関係が変わりつつある。


子どものころ、私の父がよく口にしていたことがある。

お父さんは、お母さんを愛しているんだ!
大好きなんだ。

母は「はいはい」といった感じで、とりつく島もなかったけど2人で1つの布団に寝つづけていたっけ。

ケンカしたところを見たことがなかった。

父と母が愛し合っているのを前提に、私はスクスクと育った。何も疑わない真っすぐな人間に育ったと、我ながら思う。

いまだに人をすぐに信じてしまう。
たとえ、イヤな人でも「今はタイミングが悪かったかな?」「本当はいいところもあるはず」と無邪気に思うところさえある。

多分、人間を信じたいのだと思う。
人の善なる部分にフォーカスしたいと願ってきたから…。

そんな磐石だと思っていた両親の仲が、母の長年の我慢によって成り立っていたことを知った。
それは、父が脳卒中で倒れた9年前。

半年間の入院の際に、母から父のことをいろいろと聞かされた。私は、母がなんとか保とうとしていた竜宮城で呑気に遊んでいる子どもにすぎなかったと気づいた。

目の前が崩れるような感覚で、ショックだった。

仮初の2人の世界を、ずっと信じていたかった。
そこから、父への憎しみや怒りが湧いてしまい、うまく父と話せない時期もあった。

もしかしたら、夫にも無意識に父への怒りをぶつけていないか?と思うことがある。

父と夫は違う人間なのに、

これだから、夫は…

などと、主語を大きくした話に発展しがちなのだ。多分、父を許せていないから夫への想いにも連動しているのかもしれない。

とはいえ、夫もこの1ヶ月で変わってきている。

私の話を聞くようになった。
私自身も本音を偽らなくなった。

心がザワついたら、本音を伝えている。

これは事故後にいろんな場面で向き合ってきたから。これはいずれ、有料noteで書いてまとめたいと思う。

夫も少しずつ軟化している。
それと共に、私への気持ちも変化したようだ。

どうやら娘に「パパとママはラブラブなんだよ!」と吹聴しているらしい。

前だったら、冷めた想いで夫を見ていただろう。娘に全否定していたかもしれない。

けれど、今は興味深く夫を眺めている。ほんのり笑顔を携えて。

子どもたちにとっても、パパとママが仲が良い方がいいだろうし、私だって本音では歩み寄りたい。

そんな夫の気持ちが会話となって、この旅で現れてきた。

「せっかく伊豆にきたから、ひろこさんの好きな海鮮でも食べようよ」

と言って、子どもたちが食べられるメニューもあるお店を見つけてくれた。

夫は超絶不器用な人間だけど、私を喜ばせるスイッチを尊重して押してくれる。

そう、食いしん坊スイッチだ。

結婚前は、頻繁に旅行してご当地の美味しい物を食べ歩いた。立て込んでいた仕事が落ち着いたときは、ホテル椿山荘のアフタヌーンティーにご招待してくれたこともあった。

夫が忙しくて、代わりに私が家のことをすると、お礼にハーゲンダッツのアイスパックを買ってきてくれたもんだ。

先週末は夫がコロナで寝込んでしまい、週末はワンオペだった。

すると、回復してからハーゲンダッツのアイスパックを買ってきてくれて驚いた。8年ぶりの購入だった。

たまにはね!

そう言う夫に

おおみやに住んでいたときは、(子どもたちが生まれる前)たまに買ってくれたよね。懐かしい。

そう伝えたら、なんだか家の空気が和んだ。

いつもはシャトレーゼ派の息子が、ハーゲンダッツの美味しさに目覚めてしまったときには、2人で笑い合った。

この人とぶつかりながらも、なんとかここまできたもんだ。

出会って10年。

表面的なラブラブから、お互いの本音に愕然として反発しあってきた。しかしまた、向き合い出している。お互いに変化の時期を迎えている。

私たち夫婦のseason3は、どのような結末を迎えるだろうか。

本当にラブラブになるのか?
仮初の夫婦でいるのか?
お互いの道を進むのか?

今の積み重ねが、未来を形づくる。
自分の本音を大切に、言葉を伝えていきたい。

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おーつー(冨田裕子)
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