孫正義は本当にASIを10年以内に作れるのか
今回はただの日記です。技術的に得るものは何もないです。
たかが一大学生の考えていることですので、甘いなあと思いながら見ていただければと思います。
なお、サムネイル画像に深い意味はありません。
前提
先日開催されたソフトバンクの株主総会にて、ASIは10年前後以内にできる、AGIは5年くらい、という話を大々的にしていました。
そして孫社長は、「自分はASIを達成するために生まれてきた」という発言もしています。
このあたりの、まぁ孫さんだしそれくらい大きなこと言うでしょ。という感想は置いておいて、仮に「孫正義はASIを作るために生まれてきた」のだとして「ASIは10年前後でできる」のだとすれば、
「ソフトバンク(孫正義)は10年前後でASIを作る」のでしょうか。
曲解だといわれるのであればそうかもしれないですが、しかし「ASIはOpenAIとかが作るんじゃない?まぁそのあとソフトバンクも作るけど」という志の低い人でもないと思います。
とりあえずこの記事では、「ソフトバンクは10年以内にASIを作る宣言」をした、という仮定をして、実現可能性などの面から本当にそう考えているのかを考えます。
リソースはあるのか
ハードウェア
現在最も進んだLLMを作る企業は、MicrosoftやAmazonなどの膨大な計算リソースを持つところです。スケーリング則から、パラメータ数を増やしまくって走らせるというゴリ押し型が基本となっているため、トレーニングも推論も高性能なコンピュータリソースがいります。
シャープの工場(跡地)を使ってデータセンターを立て、また北海道にも作るといっています。これらで計算させると考えるのが自然でしょう。
少し関係ない話ですが、北海道は電気代の単価がとても高いです。沖縄の次に高く、日本で二番目です。(電力会社単位)電気代という、モデルのクオリティに影響しない無駄でしかないコストを無駄に高くするのは全くの愚策です。ただ、核融合発電に触れていたので、マイクロソフトのようにデータセンター専用に導入するつもりなのかもしれません
ソフトウェア、学習データ
ソフトウェアは全く持って問題ないと思います。開発力と言い換えれば、これはSBグループにふんだんにあるのはもちろん、ファンドで買うこともできます。
また、何よりも安宅和人さんをはじめとした日本をけん引するようなエンジニア、研究者、専門家がいるので方向性を間違うことは無いのではないでしょうか。もし間違えたなら全世界レベルで同様に間違えているでしょう。
学習データもLINEを使えば問題ないでしょう。まぁこれはおそらく個人情報のプライバシーが、という話に発展するのは目に見えていますが、世界中のテック企業でまともに守って開発しているところなんてないでしょう。OpenAIもアンソロピックも守ってないですし。
仮に透明で素晴らしいデータを求めるのだとしたら、これは膨大な学習データを新たに作らなければなりません。OpenAIはアフリカのどこかにChatGPTの訓練用にチャットをするのを依頼していたらしいですが、これをソフトバンクが今からするのはあまり現実的ではないように思います。えげつない金がかかるでしょう。そうなればASIを達成できるとしても株主からは避難されまくるのは目に見えています。
本当は孫さんもアマゾンのように、「今は結構金かかるけどこれ完成したらめっちゃめちゃ儲かるから投資しますわ。」というスタイルにソフトバンクもしたいと思いますが、大株主が結構お堅いとこな上今までもびっくりするほどの損失を出したりしているので許されないでしょう。
技術的に実現可能だとしても、製品としてまとまるのか
人間の知性を10000倍上回ったASIを開発できるとして、それをパッケージングできるのか、またそれを的確に広告することができるかは別の問題です。
そんなんもASIにやらせばいいじゃないか、それが一番の宣伝じゃないか、とも思いますが、「AIが本当の意味で動作するとき、人々はそれをAIと呼ばなくなる」というような発言をしていた有名な人がいたと思う(最近のアマゾンの展示会で引用されていました)ので、もし製品としてまとめるならば「AIユビキタスな社会」となると思います。しかしこれはわかりにくいです。
孫さんは「ASIを達成するぞ」「わしはASIを作るために生まれてきた」と豪語しているわけですから、達成した瞬間は大々的にアピールするのは当然だと思います。
であるなら、ソフトバンク関連すべてにASIと紐づけされたシステムが構築されるということでしょうか。そんなレベルが10年前後(まぁ10年か20年かはあまり問題ではないと思いますが)で本当にできるのかは疑問です。私は20年そこらしか生きていませんので、技術が指数関数的に進化しているといわれても実感としてはよくわかりません。
あまりに強大過ぎる発明品に、人間は悩まされ続けてきました。
おそらく初めは火でしょう。とても強いですが、これを便利だと説明するのは難しいです。火のない生活に、火のある豊かさを教えるのはとても難しいでしょう。次は貨幣、鉄、蒸気機関、電気…と進んでいきますが、どれも存在以前と後で社会がまるっきり変わっています。
人工知能は人間最後の発明、と言われています。
つまり次が人間の生活が大きく変わる最後のフェーズだということです。(宇宙進出とかはありますが、そういう話ではなく経済構造とか家族観とか国家観とかです)
こんな強大なものを宣伝するのはとても難しいことでしょう。
まぁ最初に戻るならASIなら解決してくれるかもしれないですが。
最後に
下書きもあらかじめ何をどういう順に書こうかも考えずに書いたので話があっちこっちしてわかりにくい記事になってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。
何か感想をいただければ幸いです。
今後もこういう記事を書くと思いますので、また読んでくださいね。