長野県の『天ぷらメンタリティー』の実態を暴きたい
いまだに桜も咲かない長野県からの緊急レポートである。
それでも先日には、畑に二十日大根の種など撒いた。
すると、辻々にある村内放送のスピーカーからは「明日の朝は遅霜がきます!」と流れたのだ。
新芽が遅霜でやられちゃう・・・と大急ぎで長靴をはいて、薄汚れたビニールを引っ張り出して畝にかけたが、よくよく考えてみれば、そこまで大騒ぎして二十日大根を食べたいの?
なんだろう・・・
この、どこにも持っていきようがない腹立たしさ・・・
いや、悲しさ・・・
食べるということは、ここまで大変なことなのか・・・
それを踏まえて、あなたに問いたい。
あなたは、生きるために食べる人か?
それとも、食べるために生きる人か?
もし、あなたが前者の人であれば、長野県に移住してはいけない。
私を実例とすれば、おわかりだろう。
長野県に移住したとたんに「なぜ生きるのか?」など全く考えずに、たらふく食べて寝て、屁をぶっこいてばかりいる人に陥ってしまった。
一方で、あなたが後者の人であれば、もう止めはしない。
さっさと長野県に移住して、うごめくようにして、小太りとして食い散らかして、ついでに屁をぶっこいて暮らしてほしい。
いや、そんな投げやりではいけない。
移住ジャーナリスト(自称)として暴言であった。
率直に謝りたい。
申し訳ない。
それにこのレポートは品行方正であるべき。
屁をぶっここうが、すかそうが、うごめいてようが、小太りだろうが、どうでもいいではないか。
不徳のいたす限り。
以後、気をつけたい。
整理して考えてみるに、長野県では食に対する意識がちがう、と述べたかっただけだった。
なぜか?
それを答える前にだ。
さらに質問を重ねなければならない。
まず、あなたは、常に天ぷらを考えて生きているだろうか?
天ぷらが食べたくて食べたくて仕方ないだろうか?
突飛もない質問ではない。
とにかく長野県人は天ぷらにしたがるのだ。
すぐに天ぷらにしたがる。
なにかというと天ぷらにして食べたがる。
事実、総務省統計局の家計調査の結果では、1世帯あたりの小麦粉消費量において長野県は全国2位である。
ここでいう小麦粉とは、薄力粉、中力粉、強力粉、天ぷら粉のことで、お好み焼きやタコ焼などの用途は含まれない。
ちなみに全国1位は奈良県。
これはホームベーカリーが盛んだからとなる。
でも、長野県は天ぷら。
なにかといえば、すぐに天ぷら。
なんでもかんでも、いつでも天ぷら。
エビデンスとして、他県から営業職として当地に赴いている知人のデータを挙げたい。
長野県の奥様には、とかく『天ぷらタイム』があるという。
電話でも訪問でも「ちょっといま!天ぷらあげていて!」と嬉々と大騒ぎして、一切の話ができない『天ぷらタイム』の存在が分析されているのだ。
その知人の会社の業務報告書には『天ぷらタイム』の語句の使用が許されているとのことだ。
そりゃ、天ぷらはうまい。
天ぷらを揚げる奥様も素敵だ。
それは認めよう。
しかし長らくの都市生活者であった私の感覚でいえば、天ぷらというものは、1日の仕事が終わり、帰途につき、街中で看板を目にして初めて「ちょっと食べようか」と思い至るもの。
その小料理屋では感じのいい熟女が天ぷらを揚げてくれて、いやちがう、文明社会の中で食すから旨いのであって、この寒村の人々が見せる貪欲さというか、執念というか、グルメなんていうものは関係ない話で、信仰にも近い天ぷらへの想いを目にすると驚くばかりだ。
想像してほしい。
春になったとたんに、この寒村の人々はあちこちでうごめくようにして、ウド、タラノメ、ゼンマイ、あとはよくわからない葉っぱや茎など探しはじめる光景を。
私が鉢植えにして育てようとして、しだれ桃の自生の若芽を大事に掘っていても「天ぷらかい?」という話になる。
天ぷらのわけがないではないか。
私は、3年後の桃の花を愛でようとしているのだ。
あまりの感性のちがいに唖然としていると「これも天ぷらにすれば食べれそうだな」と言ってのける。
なぜ、天ぷらにしたがる?
なぜ、そこまでして食べたがる?
人々は、ついでに仏壇に供えてある干からびた饅頭だって、捨ててもいい魚の骨だって、しけった煎餅だって、ふにゃふゃの海苔1枚だって、なんでも天ぷらにして「うまいうまい」とムシャムシャ食べているのだろう。
その想像をするだけで、とんでもない地に住んでいるのだと気が滅入る。
そう述べると、またアナタは「でも山菜の天ぷらはうまい」などと言うのだろう。
そもそもが山菜とは・・・、いや、そんなキレイな言葉でごまかしてはいけない。
私はあえて草木という。
そういった草木などは、日陰で湿っていてジメジメした地面に生えてきている。
なにも知らなかった私が、よく立ちションしていたジメジメしていた場所だ。
そんな茂みを毎日のぞき込んで、人々は飛びつくように草木を収穫している。
本当に悲しい。
人というのは食べるために生きている、と思い知らされながら、それを無言で眺める私がいる。
とにもかくにもだ。
悲しいだの気が滅入るだのと、一方的に感情的に片付けてしまってはいけない。
長野県移住ジャーナリスト(自称)としては、多角的に理論的なレポートにしなければ。
私は、コーヒーを淹れ終えた。
カップを手に取る。
窓の外の、午後の陽光を眺めながら一口つけた。
マンデリンの酸味が、考察を鋭くさせる。
が、まずはパンツをはかなければ。
全裸であった。
畑を終えて着替えている途中だった。
いやでもね、気が滅入ったときはやっぱ全裸だよね・・・って、さっき品行方正にするって誓ったばかりではないか!
つまりは、本レポートの結論としては、ただ1点。
長野県に移住するには、天ぷらの揚げ方は知っておかなければならない。
とはいっても、聡明なあなたは、当然にして天ぷらの揚げ方は熟知していると思われる。
至らないレポートをお許し願いたい。
まさか長野県への移住を考えておきながら、天ぷらを揚げたことがないというスットコドッコイではないはず。
いずれにしても、これらのレポートによって、私の身辺には危険が迫りつつある。
これだけの天ぷら批判をしたのだ。
長野県天ぷら協議会みたいな頭がガチガチの団体から、強硬な抗議もあるだろう。
それに知らなかったとはいえ、茂みに立ちションを繰り返していたのを知った寒村の人々が押しかけてきて、集落引き回しの刑だって避けられないだろう。
それでも私は、移住者の希望のために、長野県の実態をレポートしなければならない。
私の希望は、皆さんと共にある。
スキを押してくれる方、コメントをくれる方と共にある。
引き続き、希望に向けての移住のレポートをしなければならないとフンドシを締めてかかる?・・・とりあえずパンツをはいてかかる。
というわけで、まったく懲りずに。
今度はスポンサー料として、500円のサポートをお願いする次第である。
スポンサー料というからには、以下の枠をレポートの本文中に入れるものである。
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長野県移住の真実 @大俵一平 【フォロバ100%】
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しっかりと記事を読み込んで、こんなヨイショ紹介文がドキュメンタリータッチで盛大に入ります。
このスポンサー料は、私的流用はしないと約束したい。
あと数日で桜が咲いたら、その500円で1杯やろうなどと、これっぽっちも思ってない。
その強い気持ちを自身に課すために、スポンサー料が入るまでは、二十日大根だって、天ぷらだって絶とう・・・かな。
なんにしてもだ。
長野県に移住するのは、私の独自調査が終わってからでも遅くはない。
レポートの続きを待たれよ。
大俵一平