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「人を大切にする経営学会」人財塾で学んだこと

先日参加した「人を大切にする経営学会」人財塾沖縄校第2期の第一回目で学んだことについて書きます。

第一回目の講師は「人を大切にする経営学会」の発起人である坂本光司先生。

「日本でいちばん大切にしたい会社」などの書籍の著者でもあります。我々の関連業界では「日本一社員が幸せな企業」として有名な未来工業さんが受賞企業です。

さてこの記事は長文引用が多いので、引用部分は軽く流し見をして後から細かく読み返して頂けると読みやすくなるかと思います。


会社のあり方

講義では坂本先生の著書の内容を紹介されていました。以下はその内容の一部です。

会社のあり方
①長時間経営ではなく、短時間経営
②管理型経営ではなく、大家族的経営
③低賃金型経営ではなく、高賃金型経営
④閉鎖型経営ではなく、超ガラス張り型経営
⑤ワンマン型経営ではなく、全員参加型経営
⑥上意下達型経営ではなく、下意上達型経営
⑦景気・流行期待型経営ではなく、本質追求型経営
⑧急成長・急拡大型経営ではなく、年輪経営
⑨依存・追随型経営ではなく、提案型・独立型経営
⑩指値型経営ではなく、値決め型経営
⑪損得重視型経営ではなく、善悪重視型経営
⑫公私混同型経営ではなく、社会的公器型経営
⑬価格競争型経営ではなく、非価格競争型経営
⑭アンバランス型経営ではなく、バランス型経営
⑮非正規社員重視型経営ではなく、正規社員重視型経営
⑯中途採用重視型経営ではなく、新規学卒採用重視型経営
⑰腹十分型経営ではなく、腹八分型経営
⑱制度重視型経営ではなく、風土重視型経営
⑲新規顧客重視型経営ではなく、リピーター重視型経営・口コミ客重視型経営
⑳他人資本依存型経営ではなく、自己資本充実型経営
㉑強者重視型経営ではなく、弱者重視型経営
㉒下請型経営ではなく、自立型経営
㉓個人戦型経営ではなく、団体戦型・チーム戦型経営
㉔短期重視型経営ではなく、中長期重視型経営
㉕規模重視型経営ではなく、質重視型経営
㉖成果主義型経営ではなく、年功序列型経営
㉗見込み型経営ではなく、受注型経営
㉘ローカル型経営ではなく、グローカル型経営
㉙情報受信型経営ではなく、情報発信型経営
㉚最終ランナー型経営ではなく、中継ぎランナー型経営

坂本光司著. 経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針

これを見て完全に思考がアップデートされました。。。

私が入社したときは離職率の改善などの分かりやすい課題があったため目標設定が難しくありませんでした。そしてその目標がモチベーション維持に役に立ったため邁進することができ、事業承継するまでにやりたかったことはある程度実現できました。

しかし事業承継してからここ2年くらいは細かな課題はたくさんあるにも関わらず「これを絶対に成し遂げよう!」という熱量が沸かず、何から取り組むかを決めきれず行動が鈍ってしまいました。そしてそれがフラストレーションになっていました。

そんな中で坂本先生の「企業のあり方」を見て私は完全に井の中の蛙だった。。と気付きました。

私自身の課題・目標設定のレベルが低かったのです。8000社を超える企業の調査・研究をされた坂本先生の教えによって、視座を上げて貰えたと言えるかもしれません。

正直私自身この「会社のあり方」のレベルが高くて億劫になっていましいそうな気持もありますが、大企業でなくともこのあり方を体現できている企業があるのです。そしてこれらのあり方を体現していくことでより多くの人のお役に立てるようになるのです。

ならば当然これを目指すことは経営者の使命です。諦めなければ必ずそこに近づくことができます。逆に諦めた時点で成長は止まり、組織も衰退していくでしょう。

※会社のあり方の詳細を見たい方は以下の書籍をどうぞ。

経営者のあり方

経営者の仕事とは何か?

経営者は会社の存続に必要なことは何でもやる必要がありますし、やれることはいくらでも見つかります。
しかし時間は有限なので経営者として今何を優先して行動すべきか?を絞り込んで取り組まないと最大の成果は得られません。

そのためには経営者は自らが掲げるビジョンに合わせて「これが経営者の仕事だ」という軸となる考えを探す必要があるでしょう。そしてそれは自らが目指す未来をすでに実現している先輩経営者から学べたら何より力強いです

そういう意味では8000社を調査・研究してきた坂本先生の教えは「先輩経営者からの教え」そのものと言えます。以下にその内容を紹介します。

経営者の仕事
第1は、企業が向かうべき・目指すべき方向の明示
第2は、やるかやらないか、今日か明日かの決断
第3は、全社員が安心して一生懸命、価値ある仕事に取り組むことができる、よい職場環境の整備・充実、さらには仲間意識が高まるよい職場風土の醸成
第4は、誰よりも努力し、働き、組織の先頭に立つこと
第5は、企業を継続させるための、後継者の発掘と育成である。

坂本光司著. 経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針  

特にいま印象的に感じるのが第3の仕事です。
これまで労働環境を整えてきたつもりでも、それでも働いていて不安を抱く社員は出てきます。

最近も仕事を割り振られてなんだか不安そうな社員の姿を見かけて、
コミュニケーション方法はもちろん仕事の教え方、割り振りの仕方など柔軟にできるような組織になって、人それぞれにあった働き方ができるような環境づくりをしなければならないと感じていたところでした。

人を大切にする経営学会では障がい者雇用も推進しておりますが、「人それぞれにあった働き方づくり」はその土台と言えます。
これができれば多くの人の役に立ち、そして強く優しい企業になれるのです。

ホントに取り組まなければならないことが山積みで燃えてます!

社員が求める経営者・幹部社員像

坂本先生の言う社員が求める経営者・幹部社員像も紹介します。身を正さなければと思わせる内容です。

社員が求める経営者・幹部社員像
1 仕事がめっぽうできる人
2 いつでも明確な指示・アドバイスをしてくれる人
3 決断力がある人
4 任せてくれる人
5 聞く耳をもってくれる人
6 社員だけではなく、社員の家族も大切にしてくれる人
7 何事も公平に見てくれる人
8 誠実で倫理観・正義感の強い人
9 組織内の誰よりも努力している人
10 現場・末端を大切にしてくれる人
11 チャンスを頻繁に与えてくれる人
12 陰ひなたのない人
13 細かいことを言わない人
14 育ててくれる人
15 ネアカな人
16 責任を取ってくれる人
17 リスク・挑戦を奨励してくれる人
18 個性や人格を尊重してくれる人
19 正しくないことを強要しない人
20 自分を信頼してくれる人
21 何事にも情熱をもっている人
22 公私混同をしない人
23 フレキシブルな言動ができる人
24 自ら率先してくれる人
25 夢と希望をもっている人
26 叱ってくれる人
27 外部に自慢できる人・尊敬できる人
28 情報や問題・目標・成果をオープン・共有化してくれる人
29 ノミュニケーションを頻繁にしてくれる人
30 自らの引き際を知っている人

坂本光司著. 経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針

これを見て意識できている部分もあれば、苦手意識で目を背けていることもあることに気付かされました。

有名な経営本のビジョナリーカンパニーでは「経営者はカリスマである必要はない」というような表現があります。私自身、カリスマとは程遠い存在でありますがコツコツと地道に頑張れば良い会社を作れるんだ。と勇気付けられた記憶があります。

しかし今改めて振り返ると「カリスマでなくて良い」という言葉を盾にして何か苦手なことから逃げてきたようにも感じました。

私は成果を上げるためには苦手意識にも支配されずにやるべきことを見定めて淡々と実行できる能力が必要だと思っています。
この「社員が求める経営者・幹部社員像」も参考にしながら経営者として取り組むべきことを考えてみようという気持ちになりました。

まとめ

長文をご覧頂きありがとうございました。
今の感覚は思考がアップデートされ視座が高くなったような感じです。

おかげさまで事業承継後、熱意を持って何に取り組むか見出せずにずっとモヤモヤしていた部分がようやく晴れて熱量が上がっています。

コツコツとやれることを実行して、社員とともに沖縄の明るい未来づくりに貢献できたら幸いです。
今後この学びの機会には社員も一緒に学んで語り合える環境づくりをしたいので、社員の皆さん声かけますのでよろしくお願いしますね!

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