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【親父大暴走葬儀編】日本人全員に読んでほしい!癌になったら貯金も医療制度も役に立たない!母親の末期がんで不幸が重なりまくった自分と母の末路Part4【完結編】2020年6月29日追記

だ本当はこのシリーズも前回のPart3でラストにして、あとはもう何も起きないだろうと、たかを括っていたんですが・・・

甘かった(笑)

そんなわけで、笑いあり?涙あり?のPart4書きます。これで本当の本当に最後です。

たぶん・・・(笑)

ちなみに、Part1からPart3まで読んでいただけると、より一層、楽しめると思いますので、ぜひご一読を。

さて、8月に緩和ケア病棟へ移った母ですが、癌全身転移、余命3日宣告、北海道震災を経て・・・そのまま、悪いなりにも元気に2ヶ月が経過しました。

ガリガリに痩せてはいるものの、声に張りもあって、会話したりワガママ言ったり、寿司食いたい焼肉食いたいと、このまま年越すんじゃないかと思えるくらいの様子でした。

まあ、とはいえ、ガンの進行は確実に進んでいて、10月に入ると、顔と目に黄疸が現れ、3度めの医師の呼び出しを受け、これまた3度めの余命3日を宣告されました。

3度めの正直という言葉もありますし、確かに母の会話の数も少しずつ減ってきたので、そろそろ覚悟が必要かも・・・と思っていた矢先に事件が起きました。

兄から電話があり


会社の資金繰りがヤバい


前にも書いたかもしれませんが、我が家は親父の会社で兄貴3人が働いていて、私だけ全く関係ない自営業として独立してます。そして、兄貴3人は母親が違うので、私の母とは血が繋がっていません。
とはいえ、実の息子のように母は兄貴達と接してきましたし、お金の面でも母親としても援助していた姿を見てきました。

しかし、母が癌で入院しても、親父も兄も見舞いにはほとんど来ず、支援も何もありませんでした。

それが突然、自分たちの会社の資金繰りがヤバくなったと電話をかけてきて、何を言い出すかと思えば


お袋の金を借りれないだろうか?


末期がんで余命3日の母親に、金を借りるという発想・・・

まあ、これに関して私の感情的な話は省きます。皆さんが思うことと同じことを私は思っただけです。

しかし、残念ながら、Part1でも書きましたが、お袋のバッグの中の大金が病院で盗まれた際に、万全を期するために


母の銀行口座は全て凍結しておいてあります


もしかしたらキャッシュカードも盗まれている可能性があったので、口座を全て凍結しておいたんですよね。つまり、誰も母の金には手を付けられないのです。

これが功を奏し、兄貴達に金を貸すことは、万に一つも不可能ということになります。

なるほど・・・あのとき大金が盗まれたという事象は、ここに繋がっていたとは・・・なんて言うんでしょうか?因果応報とでも言うんでしょうか?

そんなわけで、この件は「力になれません」ということで、終了しました。


さて、この騒ぎから数日後、母の病状は一気に悪くなりました。

急に会話もできなくなってしまい、看護師から「あと1週間かもしれないし1日かもしれない・・・」と言われ、この日から最期に立ち会うために病室で寝泊まりすることに。

そして、翌日、見たがっていた「男はつらいよ」をタブレットで流してやり、映画が終わってから次第に呼吸が徐々に浅くなり、「もう無理するな~寅さんも見たし、先に逝ってるから~」とでも言っているかのように、たった1日で旅立っていきました。

10月24日17時30分・・・約8ヶ月間の、波乱の闘病生活に幕を下ろしました。

母の最期は、声をかけたくても涙で声も出ませんでした・・・

そして、看護師さんたちが最期のお別れをしてくださいと、病室に母と私、二人っきりにしてくれたんですが、このとき、冷静になり、母の遺体にこう言いました


あの親父残して先に行くなよなー・・・


ここからが戦争の始まりでした。

※追記・ちなみにうちの親父の破綻っぷりはこちらにまとめてます。


葬儀屋を呼んで、実家で父を交えての打ち合わせ。

このとき、初っ端から問題発生。


兄貴3人が出張でいない


しかも、人手が足りなく、帰ってくるのもままならない。

というわけで、


葬儀も兄貴3人は出られない


だからね、親父は会社の取引先も巻き込んで葬儀をやりたがってたんだけど、肝心の兄貴達いないんじゃどうしようもないし、しかも母は親父の会社関係ないんだから、家族と親戚だけで身内だけでの葬儀にしよう、ということで兄貴も親父も納得したんですが・・・

超ワンマン経営のブラック企業を作り上げた親父。

引退して会長職に収まったとはいえ、87歳の今も会社に行っては社員たちを怒鳴り回す仕事をしている毎日。

「世界の中心はオレ」だと思っている、まさに現代のラオウ。それがうちの親父です。

そんな親父が、まず、何をしたかといえば、身内だけの葬式にすると決めたにもかかわらず、自分の会社の社員に命令して


取引先全てに訃報を流しました


身内だけの葬式にならんやんけ!!!!

笑えますよ。身内だけの葬式なのに、立ち並ぶ会社名のスタンド花と、取引先による親父への表敬訪問。

もちろん、葬儀にも取引先がたくさん来るわけですよ。

だけど、自分とこの会社の社長や役員で葬儀の施主であるはずの兄貴達3人は誰もいないわけじゃないですか。

何を思ったか親父、


なんで兄貴達がいないんだ!!!!


ってキレやがりました(笑)

兄貴達3人以内から身内だけの葬儀にするぞってお会えの目の前で決めただろう!!!!しかも勝手に取引先に訃報流したのお前だろうが!!!!

もうね、頭おかしいとしか言いようがなかったんですが、更に頭がおかしいことに、このセリフを


葬儀屋に怒鳴りつけてました


いやいや。兄貴達3人がいないのは葬儀屋の責任じゃないし(笑)

さすがの葬儀屋さんも

「お父さんの前でお兄さんと電話して決めて、お父さんも納得してたじゃないですか!!私達が勝手に進めたわけじゃないですし、お兄さんたちの出張、私達関係ないじゃないですか!!」

って半ギレしてました。もうね、よくぞ言った!!と感謝したかったです。

だがしかし、親父の暴走は止まりません。

お通夜が始まる直前。お坊さんが入場する直前。


花の位置が違うだろうが!!!!!


と、怒鳴りだしました。

ていうか、お前しか会社のこと分かる人間いないんだから、花の順番くらいチェックしとけよ。ていうか、チェックしてただろうが・・・これでいいって言ってたのお前だろうに・・・

そして、通夜も無事に終わり(笑)料理が並んで通夜振る舞い。

腹が減っていた親父は、寿司をとってもらって、サーモンを口に頬張った・・・と、思ったらいきなり吐き出し


このサーモン!口の中で溶けた!腐ってる!!!


あのな・・・親父・・・

それはトロサーモンだ!口の中で溶けて良いんだ!!(笑)

昔のサーモンって、凍らして寄生虫を殺して食べる「ルイベ」と呼ばれる食べ方で、今の時代のトロサーモンとか生サーモンなんて、親父、食べたことなかったみたいですね。

だからといって、あちこちのテーブルに言って「このサーモンは腐ってるから食べるんじゃない!」と言い出し、


やっぱり葬儀屋に怒鳴りつける始末


葬儀屋さんには私の方から、お詫びすると共に

警察を呼んでもいいですし、名誉毀損で訴えてもいいです。誰も文句は言いませんから。と伝えておきました(笑)

たぶん、この調子だと、明日の葬儀での弔電の読む順番とかでも怒鳴りそうですし、もうね、いい加減、私も親父にはキレまくって疲れたんで、嫁に親父との打ち合わせをバトンタッチしたんですが


息子の嫁の言うことは聞く親父


そういえば、昔から息子の嫁には頭が低い人だった、ということを母が言っていたことを思い出したんですが、これが大正解。

その後は細かい文句は言っても、前日のように怒鳴ることもなく(疲れたせいもあるでしょうが)、無事に葬儀を終えることができました。

ただ、葬儀が終わってからも葬儀屋さんの親父への警戒心は凄まじく、集金日の打ち合わせのときに「集金のとき、息子さんもいますよね!?いますよね!?」と、トラウマ状態になってました(笑)


えー、このあとも、我が家ではひと悶着ありました。これは、オマケ話です

兄貴が帰ってきてから、兄貴から聞いた話なんですが、以前にもご紹介したキ○ガイ親戚。

うちの兄貴に

私のお金を、貴方のお母さんの銀行口座に積み立てしてるから返して欲しい


と言ってきたらしいです。

なんで他人の銀行口座に積み立てしてるんでしょう?なんで死んでから言うんでしょう?もうね、ここまで来ると笑えてきますね(笑)


今年の2月26日から始まった、母と私の長い戦いは終わりました。まだ、事後処理があるので、終わったと言うのはまだ早いかもしれませんが、ふぅっと何かが抜け落ちた気がしてなりません。

それにしても、この8ヶ月間・・・いったい、何がどうしてこうなったんでしょうか?今年1年、気がついたら11月になっていた気がします(笑)

親が癌になると、他の皆さんも、こんなにたくさんのトラブルに巻き込まれるんでしょうか?いや・・・うちだけ?なんでしょうか??

なんとなく、癌になったときに考えうるトラブルのほとんどを経験し、4回に渡ってご紹介したこのお話が、自分や大切な人が癌になったとき、何かの参考になればと思います。

癌にかかると、敵は癌だけではありません。

一番怖いのは、人間です。

※母が死んでからの後悔話はこちらです。


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