『efforts』 全曲解説 #3 「予測変換から消えても」
んひんひ…。んひんひんひ…。
あら、この泣き声は、「全曲解説、ツアー初日まで毎日書きます」と、SNS界の頂点、いわばSNS界のエベレストとも呼ぶべきTwitterに向かって高らかに宣言したせいで、「全曲解説、ツアー初日まで毎日書きます」という己の山びこに日々苦しめられて泣いている僕の泣き声ではありませんか。投稿遅れてごめんなさい…。んひ…。んひんひんひ…。
さて、泣いてばかりいられないthe paddles おーじです。2022年10月5日にリリースした3rd mini album『efforts』全曲解説、今回はM.3『予測変換から消えても』です。みんな、3回目まで読んでくれるなんて、もしかして、ウチのこと好きなん…?
曲構成について
この曲は、パワー・ポップと現代チックな男の弱さ全開な歌詞を掛け合わせてみたいなと思ったことがきっかけで書き始めました。その構想をもとに、ふと家でザクザクギターを弾いていたところ、鼻歌で「好きだと言ってくれた君のことは忘れないよ」と偶然メロディ付きで出てきたことが決め手で制作し始めました。
歌詞が今までのパドルズの楽曲には少ない恋愛の類をテーマにしたものだったので、逆にオケは今までのパドルズらしく楽器が隙間なくみっちり鳴っているアレンジ。今の僕らが居るシーンでは歌詞とそこから見えるボーカルのキャラクターみたいなものがフォーカスされがちですが、「激ヤバメロディやな」「えっろいベースラインやな」「音でかギターやな」みたいなところも見つけてくれると嬉しいです。
蚊の鳴くような小さな鼻歌でメロディーを作ったせいで、いざ声を張り上げて歌うと喉がちぎれそうになって涙したのもいい思い出。んひんひ。
歌詞について
いつも歌詞はできるだけデフォルメして、あまり直接的な表現にならないように心がけてます。でも、最近、ライブハウスでみんなのライブを観てる時、考えさせる間もなく飛んでくる赤裸々かつシンプルな歌詞にハッとさせられることが多くて。だからこの曲は今までのパドルズじゃ無かったようなパーソナルな歌詞になりましたな。
あらためて読むと執着心えぐいな。予測変換から消えたら忘れなさいよ。メロディついてなかったら非常に脅迫めいた文言。まあでも実際人間の心って追い込まれるとどんな言葉でも浮かびますよね。恥ずかちぃ。正直作りたての時は、スタジオで合わせても自分の言葉じゃないような気がしてました。でもライブで歌っていくなかで自分に刷り込んで、みんなからの反応を貰う度に大丈夫、と思いながら演(や)ってます。
ただ文章にしただけだと直接的過ぎる言葉でも、メロディやリズムをつけることでその言葉の意味を想像する余白を持たせてくれる音楽ってやっぱりいいなと思わせてくれた楽曲になりました。歌詞の幅が広がったねオレっち。
2Bとアウトロ部分の歌詞。「気遣い」と「わがまま」の境界線がいまだによくわかりません。気を遣いすぎると自分が無くなるし、気を遣わないと相手の考えに寄り添えないし。気遣いは、人生の命題。どんな曲を書いていても回り回ってここにたどり着きます。気遣いとわがままのバランス感覚が上手な人が羨ましいです。グータンヌーボ見てても田中みな実さんすごいなと思います。でも実際そういうあざといと言われるような人の方が相手のことをずっと深く考えていて、だからこそ気遣いとわがままの絶妙な押し引きができるんじゃないかな、と最近は思ってます。目指せ田中みな実さん。
僕何も考えてなさそうですけどいろいろ考えてます。ただインスタライブで口おっきくなって喜んでるだけの人じゃないんだからね!?!?
この辺おわがままうんぬんかんぬんの話は、少し前の投稿、ネコみたいに生きたいねにも書いてますから読んでください。
と、まあM.3「予測変換から消えても」の楽曲解説はこんなところですかな。この曲は語らなくても何となくで伝わってくれたらいいです。最近はライブでこの曲をいかにドキッとするタイミングでセットリストに入れられるかに腐心してます。ドキッとしたタイミングがあったらどしどし教えてよね!?!?
CDが気になる人は是非手に取ってみてください。
MVも観てね。僕らの地元・大阪は寝屋川市でロケしました。寝屋川VINTAGE周辺もたくさん映っているので、パドルズを観に寝屋川に来た時には散策してください。
ツアーも是非来てください。
代わりに劇場でお金を落とします。もっとレビューがんばるので。