1本の白百合。花束じゃないけど、恋をした。笑うのがちょっぴり下手で、うれしいときはいつも皺寄せた瞳を足元に落とす。恥ずかしがりやの彼が少しだけ口元を緩ませる瞬間がたまらなく愛おしかった。がっしりした体からあふれ出るほころびは、まるで花のようだった。

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