クリエイターのチームビルディングとプロジェクト推進から学ぶ成果を作る構造
こんにちは。
『OoO』とかいて『おー』と読みます。どうぞ宜しくお願いいたします。
OoOは、新しいことに挑戦したい大手企業や自治体に向けてトレーニング・ワークショップ、年間プログラム、共創イベント等の企画・運営や、社内での事務局の立ち上げ・運営サポートなどを行っている会社です。
様々な大手企業の新規事業部やその他の部署(デジタル推進、知財、人事、開発、経営企画)、そして自治体と対話を行う上で、多岐にわたる課題やそれに対する改善策についてディスカッションする機会がとても多いのですが、これまで数回にわたって、対話することで掴んだ課題と、それに対して「こんな視点を持てば解決できるのではないか」といった新たな視点についてお話ししています。
これまでの記事でもお伝えしましたが、大手企業とディスカッションする上で、様々な課題をお伺いします。
本記事では、上記の課題を解決するために、クリエイターのチームビルディングやプロジェクト推進から新しい視点が得られると考えています。
チームをうまく回す裁量の考え方
OoOは、13年以上クリエイティブな領域で活動してきた実績があります。
基本的に大手企業がクライアントであることが多いのですが、その企業の業種(取り扱っている商品)や、それをどのような手法で、どれくらいの規模、どんな価値を誰に伝えるのか。といったことを普段から考えながらチームビルディングやプロジェクト推進を行ってきました。
A社は、年間1本(制作期間は4ヶ月〜半年)
B社は、月1本を毎月(制作期間は各回2週間)
C社は、季節ごとに(制作期間は各回2ヶ月)
それ以外は必要に応じての単発(制作期間はそれぞれ)
例えば、上記のような形で、クリエイターは常に数本から数十本のプロジェクトが動いていることが多いです。
そして、A社、B社、C社と扱う商品や、目的、媒体、予算の規模も違うので、その内容によってチーム編成や、プロジェクトリーダー、スケジュール等の全てが異なります。
例えばA社は家を扱う会社だとします。この家を動画で広報するために、プロデューサー、映像カメラマン、モデル(タレント)、洋服スタイリスト、ヘアメイク、インテリアコーディネーターがいるとします。A社の商品を売る為には、もちろん全体として清潔感であったり、バランスよく見せる努力が必要ですが、一番重要なことは商品である家の内装の特徴をよく見せることです。なので、必然的にインテリアコーディネーターの発言力が比較的大きくなります。
では、B社は宝飾品を扱う会社だとします。
宝飾品のCMを見た際に、モデル(タレント)はなるべく首元であったり、洋服がシンプルであるものであることが多いです。傾向としては素肌を綺麗に見せ、モデルの素材自体を輝かせる努力が必要なのと、それによって宝飾品に目がいくことを重要視しなければいけないので、そういった撮影ではヘアメイクの発言力が比較的大きくなります。
それ以外の要素が働く場合もありますが、大体はこのパターンが多いです。
このような考え方だと、チームを組成する際に、その撮影の目的に合わせてキャスティングコストの配分を考えたり、個人の特性(得意分野)を考える必要が出てきます。
なので、チームとしての裁量の持ち方は目的(ゴール)に合わせて、誰に比較的多く発言力を与えるとうまく進むのかを、チームメンバーがそれぞれ理解し、納得していることが非常に重要です。
発言力をローテーションで回すとやる気がでる!
プロジェクトの特性によって、発言力をローテーションさせることも重要で、発言力を与えないと人は努力をしなくなり、自分で考えること(責任の所在)を担わなくなるというのが実体験からもわかっています。
そして、横のつながりを持って仕事の幅を広げることの多いクリエイターは、人との相互理解を重要視する必要があります。(そうしないと仕事が得られない)
プロジェクトを推進するに当たって、仕事はできても輪を乱すとか、なんかこの人と仕事するとちょっとイメージが違うものになる気がするとか。そういった違和感があるとすぐに他の人に仕事が移ってしまいます。
なので、クリエイターの殆どは、そのプロジェクトにはどんな人がいて、何を重要視していて、どのような流れで進めるのかといった観察と、自分の役割を果たすための報告・連絡・相談を頻繁に行います。
ビジョンの共有に余念がないことがコツ
クリエイターは自分の中で物事を決めて、成果を作るとイメージされる人が多いのですが、実は驚くほど周囲に相談したり、段階的にイメージを見せて齟齬がないかを確認しながら進めています。
基本的に重要な視点としては、自分の仕事の範囲(役割)だけで考えるのではなく、全体のバランス(相乗効果)として良いものを作る必要があるので、未来を描く力(ビジョン)が非常に重要となってきます。
そのビジョンから逆算して、自分の役割の範囲内で何をどこまで果たすのかといった思考が常に必要です。
ここで、独りよがりのビジョンを持っているとチームの輪をみだしたり、なんかこの人違うな。といった違和感を与え、結果的に仕事しづらくなることが多々あります。
なので、企画をたて始める段階から、イメージ画像などを集め始め、それを共有し、自分のビジョンがチームのビジョンと齟齬がないか確認し、OKが出たら少しずつ作業を進めます。
作業を行っている間も都度確認しながら進めますが、3割、6割と言った段階で齟齬を確認し、最終的に8割の段階で最終段階として見せることも多く、最後の2割はみんなで意見を出し合ってさらによくするといった余力を残すことがあります。
このようにチームのビジョンと自分のビジョンが一緒なのかといった確認や、実際に進めるにあたって、そのビジョンから外れていないかをチームで常に確認しあうことが非常に重要だと感じます。
さいごに
OoO(おー)では、これまでお話ししてきた「クリエイティブな視点」を軸にしたトレーニング・ワークショップ、年間プログラムの企画・設計、そして社内で事務局の立ち上げ・運営伴走を行っています。
これまでの実績は下記からご覧ください。
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