【その香り、あなたの体調も心配です】知ってもらうためにどんな言葉を使うべきか

私たちは今、自分たちの状態や主張を表現するためにどんな言葉を使うべきか、で困っています。


△「香害で困っています」

これからは香害という言葉の使い所には慎重になろうと考えています。これはとても攻撃的な言葉です。本来は国や製薬会社に対して「これは公害です」ということを訴えるためにあった言葉だと思いますが、いやまったくその通りなので公害に対して責任を取ってほしいのですが、現状、香害という言葉は香りのつく製品を使っている一般人を攻撃する言葉になりつつあります。
気持ちはわかりますが、攻撃することに建設的なメリットは何もありません。お互いに被害者のはずです。
合成香料は危険だ、ということに焦点を絞った訴えをしていきたいのですが、いい言葉がありません。たとえば「副流煙」は、技の名前のような、なかなかパンチのある言葉です。イメージも伝わるし、なんか怖い感じでいいです。あっという間に広がってくれました。
「合成香料」と言われても、まあぴんと来ませんよね。体内に取り込んでしまう量も半端ないので、タバコと同じくらいヤバいはずなんですが。
柔軟剤を悪者にすることはまだまだ難しいでしょう、CMのせいで。(なんでジャニーズ問題はもう終わったことみたいになってんの?ほんとわからん)
「香害は公害です」はその通りだし語呂もいいですが、矛先が一般の人に向かわないように気をつけたいですね。ターゲットは悪いことばっかりやって得意になってるエライ人たちだけです。


✖その香り、困っている人もいます

国や経済界のエライ人たちは印象操作のプロです。最近は主にSNSにおいて、AIも駆使して、あらゆる分野で自分たちにとって都合が良くなるように印象操作に勤しんでいることでしょう。流されたくない人はほんとにSNSをやめた方がいいです。
香害ポスターも、香料を悪者にせず、くさいと訴えている人が悪いかのような印象になるように作られています。絶妙なセンスです。全体的なチープさも相まって、「香害香害うるさいなあ」という意見を暗に誘発しています。このセンスはマジで脱帽ものです。
はっきりと「その香りはあなたの体調も損ねるかもしれません」と言うべきですが、まあ絶対に言わないでしょうね。


△私たちは化学物質過敏症です

私たちの症状に名前をつけるとしたらもうこれしかないのですが、これも印象操作のたまものです。病気として認定しないといけなくなった際に、エライ人たちに配慮してこういう名前にしたのでしょう。過敏になっちゃった人が悪いみたいな、特別特殊みたいな。
違いますよ、みーんな化学物質で体調が悪くなってると思いますよ。ガンも、鬱も、アレルギーも、花粉症も黄砂も、不眠も、不妊も、あれもこれもみーんな化学物質が影響してると思いますよ。イライラしやすくなるから、たとえば離婚やいじめが増える一因でもあるでしょう。
まあそれはさておき、印象操作の産物だからこの名前を使いたくないというだけでなく、化学物質過敏症の症状は多岐にわたるので、実態が漠然としています。知人にそう言われて調べてみた人がいたとして、検索して出てくる記事もいろいろあるので、正確なイメージが得られるとは思えません。丁寧に対話してわかってもらうしかないのですが、症状がある人にそんな機会や時間はなかなか与えられません。
化学物質過敏症は、障害年金や生活支援を受給するための言葉と割り切った方がよさそうです。
私たちも、いよいよ年金でももらわないと生きていけないわあというところまで追い詰められたら、病院にかかることを考えると思います。


△◯「フレグランスフリー」「無香化宣言」

海外ではこういった言葉がけっこう使われているらしいです。香りを排した空間を作ろうと考える人が日本よりはたくさんいるようで、うらやましいです。
この「香りをなるべく排して、快適な空間を作ろう」という前向きな試みに、いい感じの名前をつけたいのですが、やはり「フレグランスフリー」は伝わりにくいです。でもこれしかないので使っていますが、なんとか広まってほしいなと思いつつ、なにかもっといい表現ができないかな、とも考えています。


先日電話で、私たちの現状について人に説明する機会がありました。終わってから思い付いたことですが、

あなたの体調も心配です。

この言葉はけっこう使えるんじゃないかなと思いました。自分の話ばっかりしてても、お互いにおもしろくないですから。なにか原因不明の体調不良で困ってたりしないか、次また機会があったら聞いてみようと思います。

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